美味いも不味いも
ピーマンと茄子の煮びたしを覚えた。麺つゆを使うとほぼ失敗しない。隣が発泡酒というところで生活感を表現している。いい作品になった。自画自賛
楽しみと言ったら食うことだけである。一切れ98円の塩サバを食って満足をする生活レベルだから楽しみのレベルも知れている。
5月にタバコをやめてからますます食べる事への執着が強くなった。
テレビで「孤独のグルメ」というドラマが人気らしいが、外食は好きではない。独居老人が店で孤食は侘しい。だからもっぱら自宅で食う。だからもっと孤食。
高校生の頃ならインスタントラーメン3つくらい食って一時間経つか経たないかのうちに晩飯を当たり前に食ったものだが、歳をとったことで食べる量は激減した。時々若い頃のようにガンガンにラーメンを食ってみたい欲求が出て、夢にまで出てくるのだが、どういうわけか麺ではなく回虫だったりしてただの悪夢になったりする。濃い味が好きなのに、高血圧のため塩分は控えめにしなければならないという状況で如何に旨く(不味くなく)食えるか工夫せにゃァならん。手抜きでしか作ったことがない現状下であることと、98円の塩サバで満足するレベルの経済力と味覚力を鑑みても大した工夫は必要ないように思われるが、やはり人並みに美味いものは食いたいと思ってもバチは当たらないだろう。うまいと思わなくてもせめて ナンダこりゃ と思わないようなものを食いたい。
こうなると美味いものを食いたいという欲求より食えりゃぁいいと、なんだか食への執着は果たして何処までこだわりがあるのか判らなくなってくる。
魚、肉、野菜、ほぼ好き嫌いはないが、数日分をまとめ買いするために偏りがちになってしまう。丁寧な下ごしらえとかしても調理が下手。豚肉が好きで、しかしうまく焼けたことがなく、いつも靴の中敷きみたいに固くなってしまう。昔はこんなことなかったのに、「なんでだよ」と思う。だから下ごしらえ済のセットを買ってくる。これだと失敗しないで済む代わりに味は自分の好みにはならないことが多い。惣菜もそうだ。安売りの日にだけいくつかまとめ買い。惣菜ばかり何日も続く。もはや美味いものというより食うことそのものだけで満足するようになってしまった感がある。
丹波産の黒豆とか北海道産の毛ガニだとか、そういう本物のグルメの話は一切無いのであった。残念。何が旨くて何が不味くてなどというものも解らなくなってしまった。
結局妥協しながら食うことになる。そして飯を食った後は決まって薬を飲む。薬はチェイサーみたいなものだ。