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古い校舎

春はあげぽよ みたいなことを清少納言が歌っていた。杉山町界隈では田植えが始まり眩しい景色が広がっている。
一念発起は大げさだが重い腰を上げ、久しぶりのスケッチに出かけた。
杉山八幡社境内の東側に建つ社務所はその昔、杉山小学校の校舎だったと聞いている。
まあ大体小学校や中学校の建てられている土地は市や県の土地だったりすることもあるだろうが、お寺や神社の土地を使用することも多いので境内に校舎があっても不思議ではない。事実杉山八幡社の東側は現在の杉山小学校が隣接していて社務所のすぐ隣に校舎や体育館が建っている。この社務所(旧校舎)が元からこの場所に建っていたのか、現在の校舎が建っている場所から移築されたものなのかは知らない。
まあとにかく南北に伸びた古い木造の建物だ。玄関の南側は幅一間半ほどの廊下と、教室ほどの広さの二部屋が一つの大広間として開放され、自治会関連団体の懇親会や八幡社の祭礼等で使用されている。さらにその先には便所があり、小便器が小学生に合わせた低い位置に設置されている。
北側はやはり教室ほどの広さの部屋が二つに仕切られ一つは畳が敷かれ、氏子たちが事務所代わりに使われているらしく、自治会も参加している毎月行われる月並祭で、神事を終えたあとの直会(なおらい)はこの部屋で行われることが多い。さらにその部屋の奥にもう一部屋があるが私は入ったことがないのでどうなっているのか判らない。この長い建物の東側に突き出た形に小さな調理場が設置されている。きっとこの調理場で給食が作られていたのだろう。
今どきこのような古い木造校舎が残っているのは珍しい。さすがに老朽化が進んでいて大広間の床は一部に緩く傾斜がついていたり窓に隙間があったり、外から見ても建物の下部には少々波打っているが、なぜか屋根はほぼまっすぐに伸びていることを考えると、大切に使えばまだしばらくは持ちそうな気がしないでもない。

しばらくはこの旧校舎を何枚かスケッチしてみたい。そうしているうちにいろいろなアイデアが浮かんでくるのではないかと思う。

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