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チャリンコを買い替えた

夜勤明けで帰宅すると頭の中ではお花畑が広がり、ちょうちょが舞っている。
それが先日、夜勤明けで帰宅すると、頭の中でお花畑が広がり、ちょうちょが舞っているのに加え、お釈迦様が私に微笑んでいた。
いよいよお迎えが来たのかなと思ったが、まだ生きている。
8月末に自転車を買い替えたばかりだ。そう簡単に死ぬわけにはいかない。元を取るまでは生きなきゃ損だ。

スポーク切れること3回。タイヤ交換3回。パンク修理数知れず。トップギアが入らなくなり、後輪に至っては別の自転車のリムがはまっている。購入してから10年以上経つ。
サイクリングとかツーリングとは言わないが、15~20㎞の距離を散歩する。少なく見積もっても週2回は漕いでいる。これを8年近くコンスタントに続けてきた。
アメリカ製だということを知らずに3万5千円で購入。ハブなど部分的にはインチサイズのボルトが使われており、修理、整備の際には不便な思いもしたが、やはり長年散歩のお世話になった自転車だ。感謝の気持ちを込めながら向山の自転車店まで軋み音をたてながらキコキコ14キロの道のりを漕いだ。8月末の残暑厳しい田原街道は65歳の前期高齢者には応える。何しろ11時開店だから炎天下を漕ぐことになる。水分補給をしながら1時間漕いだ。店に到着すると、頭の中に描いていた自転車屋のイメージとは趣が違っていたので少々戸惑った。冷房の効いた静かな店内はなんだか高価そうな自転車ばかりが並んでいる。
予算は5万円以下だったが5万円以下のマウンテンバイクは無かった。この店で一番安いもので5万1千円。一見タイヤのサイズが24インチくらいに小さく見えたが、太めのタイヤのせいらしい。せっかくだから試しにまたがらせてもらうとフィット感があった。タイヤは理想より太めだが街乗り用の、スリック気味のタイヤがはまっていて良い。予算5万円以下と言ってもタイヤがオフロード用のブロックタイヤがはまっていればスリックタイヤに交換してもらう費用が掛かることを考えれば5万1千円は納得のいく価格だ。
フレームの色がマゼンタっぽく爺には合わないかもと思ったが、今はこの色しかないという。
暑熱に耐えて14キロの道のりを漕いできた。今日買い替えるんだと意気込んできたのだ。そして何よりも乗った時のフィット感に魅せられて即決。
この自転車はGIANTという人気のある台湾のメーカーらしい。10年間お世話になった自転車を引き取ってもらい、新しい自転車にまたがって帰路に就く。漕ぎ出しがとても楽だ。当たり前だがギアチェンジがとてもスムースで軋み音もなくとても静かだ。芦原の下り坂を経て、植田から老津までの緩い上り坂の漕ぎ上がりは、トップギアでも楽しく走れる。乗っているうちにマゼンタのカラーリングも「いいねこの色」と思えるようになった。

あと何年乗れるか判らないが、おそらく自転車散歩ができる自転車はこれが最後になると思う。そういうことを考えるとこの自転車は十分な性能を維持してくれると思う。年齢に合った自転車散歩を楽しみたいが大体こういうことを書くとその直後に事故に遭ったりすることがあるので気を付けたい。

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