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Base Ball Bear 全曲紹介・感想・解説 21曲目 サテライトタウンにて

二日ぶりになっちゃいました。ケンイトウです。
気持ちがハッピーだと色んなことへの興味とか意欲が湧いてきますね。

ってか色々時間足りないんですけど!!
色んなコンテンツに敏感な人ってどうやって渡り歩いてるんだろうか・・・

さて、今回は21曲目 『サテライト・タウンにて』です。

小出氏に「封印」を公言されてる曲ですね。
いつだかの人気投票でも上位でしたが、「声が出ねぇ」を理由に見送り。

そもそも、もともと初期のころから演奏頻度かなり少ないはず。

自分もこの少し前からちゃんと聴くようになったはずなのでライブでは見れてないです。

」云々の前に小出氏のセルフライナーノーツでもやらない理由語ってた記憶があるんだけど全然思い出せねぇ。有識者の方教えてください。

まぁそんなこんなでファンの間ではいわくつきの曲として愛されてます。

【曲・歌詞について】

バンド感あってめちゃ気持ちいい曲です。
湯浅氏のリードフレーズがなかなか忙しく鳴ってます。

サビのキーはなるほど高いっすね・・・。
特にラスサビでガンガン上がってきます。ファルセットが気持ちいい。

それでは歌詞へ

胸の痛覚が鳴る
午前5時の半月が祖母の形見という櫛みたいで、とても綺麗

小出文学が極まってまいりました。
ちょくちょく「早朝」がシーンとして登場する印象です。
いわゆる『深朝』ですね。

文庫本を片手に歩く外は俺に味方
全て詩的に見える 通りゃんせ 流れ 綺麗

マジでこれは皆さん体験あるんじゃないですか??
文学作品には疎いですがすげぇわかるんですが。。。。。。
この感覚を詩に落としこめるのがさすが。

読む手を休めた
めくるめく記憶に栞を挟んだ
噛めば甘いだろう場面

HIGH COLOR TIMES』の曲は小説的な印象というか、
第三の目線の曲ってのは前々から書いてますが、その点この曲が一番極まってますね。

舞い上がる君のページ 渦を巻いて
眼で追うだけで 決して掴もうとはしなかった

もう「思い出」は取り戻せないってのがわかってるんだよな。
ラスサビ前の歌詞へ効いてくる。

夜に硝子1枚 俺と夜景重なる 電波塔が鬼灯(ほおずき)
手を伸ばしてツキユビ

電波塔」というのは「ベボベ」の象徴的存在でして。
このあとプレメジャーデビューアルバムとして発売される『バンドBについて』のジャケ写に始まり、色を変え、姿を変え、反転したりして、最新作『C3』に至るまで登場します。

三栖さんは「ナンバガ」のアートワークも手掛けてらっしゃる方ですね。

そんな「電波塔」が「鬼灯」。ということで「東京タワー」が連想されます。
都市」の象徴といえる「電波塔」に対して「サテライト・タウン」から手を伸ばしても届かない。
思い出」=「」と「自分」との距離感が重なる。
ほおずき」=頬杖をついているってとこもニクい表現だなぁ。

胸の痛覚が鳴る 散々読み返して
そして、俺を襲った 爽やかな読後感

曲と相まって、ここのラスサビへの振りがめちゃくちゃいいですね。

舞い上がる君のページ 渦を巻いて
眼で追うだけで 綺麗だ 口走って
舞い上がれ君のページ 渦を巻いて
手が届かない位に吹き飛べ
どうせなら

美しい記憶だけども、忘れてしまいたいような相反する感情。
やっぱこういう「二律背反」的な感覚が小出氏の根底にあるんだなぁと思います。

【まとめ】

果たしてこの曲がライブで聴ける日は来るのだろうか・・・
キー云々はアレンジでどうにかなる気もするけど、この曲に関してはそういうことじゃないんだろうな。

というわけで次回は『君色の街』です。
アルバム『HIGH COLOR TIMES』の曲も終盤に差しかかってきました。


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