Base Ball Bear 全曲紹介・感想・解説 7曲目 BOY MEETS GIRL
ちと遅くなってしまいました。ケンイトウです。
7曲目『BOY MEETS GIRL』です。
アルバム『夕方ジェネレーション』の曲もいよいよラストナンバーです。
【曲・歌詞について】
ドストレートに大傑作です。
だいたいどのアーティストも、「時期を代表する曲」ってのがあると思うんですが。それがこの曲だと思ってます。
間違いなくこの時期にしか書けない曲なんですね。
『Base Ball Bear』の初期衝動が極まってる。
『NUMBER GIRL』の『IGGY POP FAN CLUB』を思わせるコード感、リフ、曲展開。
ナンバガ解散時、彼らが最後に演奏したのはこの曲でした。
小出氏も解散ライブ最後の曲として『BOY MEETS GIRL』を挙げているそうで。
この曲ができた時、小出は「解散ライヴの最後の曲ができた」と語っている。
(出展謎なwiki情報ですが、どっかほかの媒体でもこの発言は見た覚えがあるんだよなぁ~、小出氏のセルフライナーノーツだったか・・・)
まぁそういった点でもつながりを感じます。
この時期の『Base Ball Bear』が『NUMBER GIRL』フォロワーなのはあちこちで言及されているし、小出師匠本人も公言しているところですが。
(小出祐介)いや、なんですけど。まあ、この翌年。2003年。僕らはじめてのアルバムですね。『夕方ジェネレーション』ってこれ、インディーズでリリースしたんですけど。実はこのアルバムが、NUMBER GIRLに似てるって、めっちゃ叩かれたんですよ。
(宇多丸)えっ、マジで!?誰が叩いたの?評論家?
(小出祐介)まあまあ、ネットとかでもそうですし。で、なんかそれを僕、当時見ちゃって。いまは絶対見ないですけど。めっちゃ気にしちゃって。すげーヘコんだんですよ。で、まあたしかに、僕らの周りもね、NUMBER GIRLのスタッフだったし。僕もすごいNUMBER GIRL好きだったし。だからこうすごい追ってたっていうのはたしかにあったと思うんだけど。だけど、僕なりに自分の思うことをちゃんと形にしたと思っていたから、そういう風に言われたのがすごいショックだったんですよね。だからそれがきっかけで、僕、それ以降はあんまりNUMBER GIRLの話を外でしないようにしてきたんです。
ご本人も語ってますが、間違いなく自分のサウンドに落とし込んでるんです。
小出氏にしか書けない歌詞・曲になってるんです。
なんだか曲自体にはあまり触れられてませんが、、
学生時代とか思い出しながら聴いてみてほしい曲です。
それでは歌詞へ
彼氏彼女の関係になりたいと願ってた。
語り草にしている俺のひと夏体験話すたび、
追憶の中で子供っぽく笑う君・・・ワン・サマーガール。
追いかけても追いかけてる。
記憶の中の笑顔をどれだけ追いかけても、その場面に戻ることはできないんですね。だからこそ切ないし、思い返したときそれだけ大事な瞬間だったんか気づくわけで。
誰が誰と名字じゃなく、名前で呼び合うような仲になったって話は聞き飽きました。
各地で主役とマドンナの逸話が繰り広げられている。
白昼堂々の数多ボーイズ&ガールズに、夕方感見い出したことはナイか?
幸せそうな喧騒に飲まれたことはナイか?
今の「俺」にとって「BOY MEETS GIRL」な物語はすべて過去でしかないんですね。
誰だって自分が主人公な訳で、無数の「BOY MEETS GIRL」が世には溢れてるけど他人のそれは「喧騒」でしかない。
俺はあの日のアノ娘とすれ違う。
振り向いてもそこにはただ、泣き出しそうな空に泣き出しそうな俺。
でも青春白書はまだ思い出ライブラリーに蔵書されない。
今も夕方ジェネレーションの少年少女たちが、また1つの逸話を繰り広げるべく夏待中。
そしてサビにてド直球な歌詞。ここの歌がめちゃくちゃグッとくるんですね・・・
「君」はもう追憶の存在でしかないけど、「俺」の「アノ娘」への想いはまだ過去のものでは無いと。
「青春白書はまだ思い出ライブラリーに蔵書されない。」ってい言い回しがめちゃくちゃ好きです。
俺も夕方ジェネレーションの一員であるんだから、今1つの逸話を繰り広げるべく夏を待っている。
夏を待っている・・・・。
想い出すのは俺が君といたときはいつも笑っていたこと。
想い出しながら・・・・夏を待っている。
そしてラスサビ。
色々自分に置き換えてしまって、僕はなんだか説明しようのない感情になっちゃいますね。みんなそうだと思う。
初めての「BOY MEETS GIRL」体験って99%以上うまくいかないと思いますけど、どこまでいっても忘れられない感覚だよなぁと。
ライブだと「待っている」が「待っていた」だったり、
最後の「夏」を「君」に変えて歌ってたりするみたいです。
【まとめ】
これまで最大にまとまりがない文章になってしましました。
直球な曲ゆえにうまく説明できないのでとにかく聴いてみてほしい曲です。
未だ生で聴けたことないんだよなぁ、湯浅脱退以降はやったことないんじゃなかろうか。
以上でアルバム『夕方ジェネレーション』の曲紹介はすべて終わりました!
せっかくまとまったので、次回はアルバム単位での紹介、感想を書いてこうかと思います。