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Base Ball Bear 全曲紹介・感想・解説 27曲目 CRAZY FOR YOUの季節

夏ですね。ケンイトウです。

気づいたらなんとなく夏ですね。ってかクソアチィですね。
去年、今年は在宅勤務も多く外出機会は減ってますが、ふとした時に夏を感じますね。

今回は『CRAZY FOR YOUの季節』です。
なんちゅう季節だ。

アルバム『C』に収録されていることもあり、メジャーデビュー後の曲という印象がありますが実際はデビュー前の楽曲。
(まぁこの時期になるともはや誤差だと思いますが)

フジファブリック』と被るからやめたとかなんとか。
「CRAZY FOR YOU」でよかった。

【曲・歌詞について】

初中期のライブ定番曲ですね。イントロからアガる曲です。

コーラスの効いたギターはニューウェイブっぽいサウンドの仕上がり。『XTC』みが強い。
関根嬢のコーラスも初登場。女性コーラスはメジャーデビューにあたりキャッチーさを取り入れるために導入だとか。。『SUPERCAR』の影響も公言してたと思います。

これまでに無いポップさでメジャー意識をバリバリに感じる。
ここでモードがまた変わった印象です。

アルバム収録ver.は原曲と比べてライブっぽいサウンドに仕上がってます。
こちらの方が聴き馴染みある人が多いのでは。

歌詞について

海みたいな彼女が笑った 一口齧った檸檬が成る街で
悪酔いしそうな情熱が 水飛沫あげて、ゆらり、波立った

メジャー以降のザ・小出節。
初っ端から「sea」・「she」・「city」の3「C(シー)」。
悪酔いしそうな情熱」ってのもいいフレーズです。

眠りの森 あの2人抜け出して 空中都市へ逃れ消えていった
2月のプールに沈めたBREEZEを 思い出し、口笛は重く響く

インディーズ期と比べると、単語自体の言葉選びはかなりキャッチーになっているなと。
一方描写は抽象度が上がっていて、いい意味で主観性が薄れているのかなと。

鶴でも折って泣いたって、風穴塞がらず
クリティカルな感傷は滲み出していく
窓、少し開けてみてよ 雨雲の遥か下に
シュノーケルつけた人々が描く地上絵

ひとつ前の「空中都市」と対比して「水中都市」の描写。
地味にこの裏で鳴ってるカッティングが鬼すぎる。

CRAZY FOR YOUの季節が ざわめく潮騒の様で
氷漬けの気持ちを溶かすから 海みたいに街中、光って

サビにこのキラーワード。
恋の感覚をダサさと詞的な言葉選びで表現するのが小出師匠。

南風があなたに灯った 突き放したい位、幸せな影
動かなくなった観覧車 見上げてるだけで 水色になって

「突き放したい位、幸せな影」とか。
一行ずつ追ってくとちょっとした言葉選びにも小出感覚が出てるな。

星座紡いで待ったって 花火、打ち上がらず
湿気った秘密だけを抱えた記憶
返り血浴びる程に誰かの心を
誰かが見つめる
季節は近い

だいぶ大人びた表現にはなっているけど、歌っているのは『BOY MEETS GIRL』なんだよな。

CRAZY FOR YOUの季節が ざわめく潮騒の様で
氷漬けの気持ちを溶かすから 海みたいに街中、光って
CRAZY FOR YOUの季節が ざわめく潮騒の様で
氷漬けの気持ちを溶かして 海みたいに彼女が笑った

海のキラキラを彼女に重ねるセンスよ。。

【まとめ】

とにかくとにかく「白い」。
というわけでここからは1stアルバム『C』期の曲群に入ってまいります。

次回は『GIRL FRIEND』で28曲目。
ちびちびやってきます。

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