路地裏の王子 2話
夜のネオンの相乗効果によって
蓮の偏差値はかなり上がっている。
まるでシャボン玉が飛んでいるように、キラリとフワリが漂っていて。
こちらをみて笑った。
ドーン。。
撃たれてしまった。
俗に言う一目惚れに。
一撃は、全身に媚薬が回り巡った気がした。
バックヤードにマスターに呼び出されて。
簡単な勤務説明を聞く。
「まあ、こんなとこ。明日から来てよ」
「ぢゃ、またあしたね。」
と、ママに見送られ店を出た。
帰る途中は、もちろんシャボン玉気分。
むしろ、昼間の仕事はどうでもいい。
目くじら立てる御局様と過ごす時間より、
夜だけの仕事なら、楽しく仕事が出来そう。
なんと言っても、目の保養があればこれ以上ない幸せ♩
世の中そんなに甘い蜜ばかりではないのだけど、私はまだ18歳。
蜜だけに群がるのは当たり前である。
わざわざ10代で苦痛なんぞ求める訳が無い。
学生生活で、苦痛というルールに縛られてきたのだから。
夢のような夜が明け。
心地よい鳥のさえずりに目を覚ました。
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