蓮はどこで産まれ、何をしていたか。 部活は何をしていたの? 学生時代はモテたんだろうな。 俗に言う「ホストクラブNo1.億を稼ぐ男!」 なんてのがピッタリな男。 でも.. 何人と付き合ってきたの? 「ん?数えた事ないから」 どんなタイプが好み?芸能人で例えるなら。 「特にないかな〜好きになった子が好みかな」 どんな髪型が好み? 「似合っていれば何でもいいから」 考えてみたら、会話なんてつまらないから。 もう少し掘り下げて聞きたいのに、先が進まない。 かと言って、蓮からの質
今日もしっぽりと夜に包まれる。 カウンターで蓮が微笑む。 「明日の休みは何してる?」 「全然予定はないです。」 「じゃあ一緒にどっか行かない?」 行くに決まってる。 だけど私には抵抗があった。 まだまだ何も知らない蓮と遊ぶ事に。 でも、遊んでいくうちにわかって来る事もある。 逆に言えば黙ってみていてもわからないし、遊んでみなければわからない。 そんな言い訳を並べて、遊ぶ理由にしたのだ。 そしてその日は、車でドライブに行った。 もう場所なんて覚えていない。 どこでも楽
「今日は、大切なお客様が来るからお茶お願いね」 もう聞きたくないほどに聞き飽きた声が、朝から響いている。 どうせなら子守唄のような優しい囁きがあれば、1日は変わるのだろうか。 浮かれすぎて仕事にならないか、申し分ないほどに仕事完璧人間になれるのか。 まぁないものを考えるとか想像するとか。 日常に絶望を呼ぶだけなのだ。 それでも ほんの少しでいい。 夢をみていたい… 苦痛だった8時間労働を終えて。 今日も路地裏へ向かう。。 きらびやかなネオンの中を、シャボン玉のよう
夜のネオンの相乗効果によって 蓮の偏差値はかなり上がっている。 まるでシャボン玉が飛んでいるように、キラリとフワリが漂っていて。 こちらをみて笑った。 ドーン。。 撃たれてしまった。 俗に言う一目惚れに。 一撃は、全身に媚薬が回り巡った気がした。 バックヤードにマスターに呼び出されて。 簡単な勤務説明を聞く。 「まあ、こんなとこ。明日から来てよ」 「ぢゃ、またあしたね。」 と、ママに見送られ店を出た。 帰る途中は、もちろんシャボ
開演前 今日も疲れた。 仕事柄、一日中幸せ仮面を被り 楽しそうに笑ってみせる。 大して嬉しくないのに嬉しいふり。 悲しくないのに同情ぶり。 もうたくさんだよね。 人影もまばらになった夜更けに。 隠れバイトへ向かう。 温泉街にある路地裏の小さなスナックだ。 小さい頃から家庭の温かさが足りなかったからなのか、とても優しいママに憧れて即決したお店。 マスターと仲良く2人で経営している。 カランカラン。 ドアを開くと直ぐにママを見つけた。 「あ〜待ってた♡
えー始めちゃったけどwww