好転反応って何なの?
結論から言うと、自分も正しく理解できてないし、
「好転反応が出るかもしれませんね」なんて言っている人も
ほんとは理解できてないと思う。
好転反応って言われるものには、施術を受けた後のだるさや、眠気、
頭痛になったり、しんどかった症状がまた強くなったり様々だと説明を
受ける方も多いと思います。
はい、私も患者さんにはそう説明するよう教育受けました。(むかし仕事してた治療院で)
しんどい症状と好転反応の境目はどこ?
一度収まったと思ったのにまた痛みや辛さがぶり返す。
でもそれは好転反応だから安静にしていればよいし「安心だ」なんてのは
耳にタコがたくさん吸い付くくらいに聞いているフレーズかもしれない。
じゃあ施術受ける前の症状と、好転反応だといわれている症状との違いってどこ?
さて、ちょっと真面目に書いてみる。
症状がある→施術する→血流が良くなる・筋肉などの張りが解消されて
いる→最初よりも症状が緩和されている
これが一番平たく書いてみた流れ。
ここから症状がぶり返すわけでしょ。頭痛が出てきたり、眠気が出てきたりするわけでしょ。
まずぶり返すパターンから。
これは血流が一時的に増えて発痛物質もある程度流されて落ち着いた後、また血流がいつもと同じような状況になって、まだ発痛物質が残っている場合や、血流が良くなった分、痛みを発していた原因物質も盛んに生成されてたってことが考えられるかな。※もちろん医学的な検証をしたわけではなく、針きゅうの作用機序とか生理学的な見解を少し混ぜた「私見」です。
頭痛とか眠気も、あらかた血流で説明できそうな気がする。
頭痛には、筋緊張性と血管運動性が主な原因といわれていて、前者は、筋肉が張ることで、その中や付近を流れる血管が圧迫され虚血状態に近い環境になることが引き金(ざっと言うとね)で、後者は、血流が良すぎるがために周りの筋肉や神経を拍動とともに圧迫して痛みを感じるってケース(これもざっと言うとね)。
眠気の場合は、人が眠くなる時は肝臓付近の血流量が相対的に増えてくるっていうことがあるらしくて(なんかの論文で見た記憶が・・・)、施術で血流が増える→循環が良くなって、肝臓にもより血流が増加し、その結果眠気を催す、なんてことになるのかな。
どれもいろんな見解をつなぎ合わせて書いてみただけなので、きちんとした医学的な証拠とかではないのでそのあたりを考慮して読んでほしいんだけど、話を好転反応と普段の症状の境目ってところにもどすと、結論としては境目はない、になるかな。
「好転反応」の一言は印籠?
施術する側からしたら、これを言っておけばいいや、的なところもあるんじゃないかな。黄門様の印籠みたいに。
好転反応、って言葉も、たんに言い方を変えれば「症状」なわけで、本当に大事なのは、枝葉ともいえる「症状」にひっぱられることなく、本丸である原因を解消することにある。
で、一番の問題は、きちんと見ることなく、施術後の症状だから好転反応だ、で片づけてしまうところ。
ここは施術する側はきちんと向き合って、果たしてその症状の陰に隠れた何か大きな見落としがないか、心して向き合う必要があるように思う。