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北斎全部見せ!北斎づくし展

heartbeatです。

今回は無料記事です。

東京ミッドタウンで開催中の

「北斎づくし」展に行ってきました。

北斎漫画全ページ、富嶽三十六景、富嶽百景など、正に「北斎づくし」と呼ぶにふさわしい展示。

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富嶽三十六景以外は、全て写真OK、北斎漫画は省略なしの、全800ページ以上を全て展示。

これほど北斎漫画を堪能できる展示も珍しい!

そんな「北斎づくし」を僕なりにレポートしてみたいと思います。

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まず入場すると、いきなりその規模と物量に驚かされる「北斎漫画」のコーナー。

日時指定で人が制限されてるとはいえ、かなりの人がいる、にも関わらずゆっくり見れる巨大な展示スペースを余すところなく使っています。

少し時間はかかりますが、ゆっくり回ればほぼ全部観れます。

また、今回の解説が北斎愛に溢れていて、その解説を見ているだけでも北斎の絵がいかに凄いのか、魅力的なのか、文面からも伝わるとても良い解説になっています。

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床まで北斎↑

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その次のコーナーはいよいよ「富嶽三十六景」。

僕がこの前レジンでオマージュした「神奈川沖浪裏」の前では、正に北斎に会えたような、神聖な気持ちがしました。

過去にも何度か、富嶽三十六景、神奈川沖浪裏、の展示は見た事があるのですが、毎回僕は号泣してしまいます。(笑)

僕はアニメーターを経て、今は本業でイラストレーターとして17年ほど活動していますが、200年以上前の絵師と、僕ら現在に生きる絵師は、変わる事なく物を見て、感じて、筆を取って、世界の形を写しとっています。

その事が、時を超えた対話であるような気がして、すごく心が動かされるのです。

また、子供の頃好きで見ていたものが、大人になって、絵を仕事にする事で、北斎の絵がなぜ凄いのか、どこが難しくて、何が魅力なのか、身に染みて分かるようになっている事も、時を隔てた感動ポイントです。

自分の時間軸、北斎の時間軸、そして北斎と僕との間にある時間軸、全てが繋がっているような気がして、気づいた時には涙が出るのです。

僕たち日本で生まれ、育ち、漫画やアニメ、イラストが好きな人種には、確実に北斎のDNAが流れています。

その事も、奇跡的な事実として僕の心を掴んで離さないポイントです。

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それでいて、いまだに僕は北斎のような素晴らしい構図も思いつかないし、真似しようと思ってもたどり着けない境地にいます。

何回見ても、電気もテレビもネットもない時代に、あれだけ克明に物を捉え、書き写す能力、想像力、絵を書き上げる胆力、どれをとっても一流ですし、国内外、時代を超えて影響を与え続ける北斎は、正に僕の心の師匠の1人である方は間違いありません。

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展示は、水滸伝などの挿絵の画業の紹介へと進み、晩年の北斎の言葉で締め括られています。

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僕なりに要約しますと、

「私は6歳の頃から物を見てその姿形を写し取る癖があって、50歳をすぎる頃には本当にたくさんのものを描くようになったけど、70歳すぎる頃まで、全然まだまだ、自分の絵は物足りないな、と感じて来ました。73歳になって、動物も植物も、モチーフがどういう風に成り立っているのか、ようやくそのコツが掴めたような気がして来ます。でもそれが80歳になっても衰えなくて、90歳でもまだ発見や、「ああ、こういうことね」が尽きることはありません。きっとこの調子だと、100歳になっても同じように思うんだろうな、110歳とか、120歳になったら、1本1本の線が、1つ1つのモチーフが、生きてるように描けるようになるかな、そうなったらいいな、なんて思うんですけどね。」

これは僕なりの解釈なんで、間違ってたらすみません。

でも僕にとっての北斎ってこういう人だったんじゃないかな、と思うんです。

僕も北斎みたいに幾つになっても何かを生み出す事がたまらなく好きな、子供のような人でありたいと思います。

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いかがでしたか?

北斎は浮世絵以外にも本当にたくさんの絵が残っていて、その幅が広く、北斎ファンはたくさんいます。

僕は絵を仕事にしてからますます北斎が好きになり、仕事で行き詰まったりする時に北斎の絵を見ると、また描く勇気が湧いて来ます。

恐れながら、北斎に捧げる「北斎レジン玉」越しの北斎ポスター↓今の自分をご報告するような思いでした。

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展示の公式HPも楽しいので是非見てみてください

みなさんは浮世絵や日本画は好きですか?好きな絵や画家がいたら是非コメント欄で教えてくださいね。

heartbeat

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