【実録】疥癬との闘い
はじめに
みなさん疥癬(疥癬)という感染症についてはご存じでしょうか。
疥癬とは、ヒゼンダニがヒトの皮膚の角質層に寄生して、かゆみなどの症状を引き起こす感染性の疾患です。
病院や介護保険施設での感染例が多く、医療機関で働いていると、たまに感染している患者様とも遭遇します。
疥癬は寄生するダニが多ければ多い程、感染力が高まり、数百匹以上感染したものを通常型疥癬、数百万匹ほど感染したものを角型疥癬(ノルウェー疥癬)と呼びます。
実は、私自身も数年前にこの通常型疥癬に感染しまして、大変な思いをしました。
今回の話題は、これまでの健康や美容の話題とは少しずれてしまうのですが、私と同じ経験をする人がなるべく少なくなることを願いこの記事を書くことに至りました。
ここからは、疥癬の治療に当たり自分が経験した失敗談と治療のための工夫についてまとめていきたいと思います!
第1章 発症
最初は手首に湿疹ができ始めました。
少しかゆみがあり、最初は虫刺されかと思って放置をしていました。
ただ、だんだんと湿疹の数が増えてきて、範囲も広がってきたため、ネットで症状の正体を検索しました。
ここで自分がたどり着いた答えがアトピー性皮膚炎でした。
自分は幼い頃アトピー性皮膚炎を患っていたことがあり、その再発かと思っい、なるべく掻かないようにして保湿をしておりました。
しかし、症状はなかなか収まらず、むしろ湿疹の範囲は徐々に拡大していきました。
そして、2日後には手の甲にまで湿疹が広がってきました。
この頃になると、湿疹の範囲の広さと広がり方から、これはアトピー性皮膚炎ではないな💦と思い始めて、また自分で色々調べ始めました。
ここでたどり着いた答えが①皮脂乏性湿疹、②蕁麻疹、③アレルギー反応でした。
ちょうど発症した時期は、コロナウイルスが流行し始めた時期であり、手洗い頻度はとても多くなっていました。そのために、手の皮脂が少なくなり、皮欠乏性湿疹を発症したのかなーと考えていました。
また、蕁麻疹も幼いころに患っていたため、その再発も考えていました。
実際に、この時点で一度皮膚科に受診した際は、皮脂欠乏性湿疹と診断され、保湿剤などを処方してもらっていました。
しかし、状況は日に日に悪くなる一方でついに、体幹部の方にも湿疹が広がるようになってきました。
ここまで、来るとさすがに不安が強くなってきて、近隣の皮膚科を数か所受診して、そこで指摘された可能性が疥癬でした。
第2章 原因判明~治療開始 発症20日~
ついに湿疹の原因が明らかになろうとしていましたが、疥癬の確定診断には皮膚の角質層からヒゼンダニが検出される必要がありました。
ところが、ヒゼンダニは検出されず、疥癬の治療はなかなか始まりませんでした。 (この頃がなかなかもどかしくつらかった。。。)
ただし、臨床所見や就労環境からヒゼンダニへの感染の可能性は高いと診断され、発症20日目ごろから治療が開始されました。
ここで処方されたのがスミスリンローションとオイラックスでした。
スミスリンローションは疥癬治療を目的とした外用薬で、1週間間隔で全身にローションを塗り、全身のヒゼンダニを駆虫するものでした。
そして、オイラックスクリームは皮膚に軽い熱感を与えて、皮膚そう痒感を軽減する薬でした。
治療が始まったときは、やっとこのかゆみから解放されると、なんともうれしい気持ちでしたが、実はここからがとても大変でした。
次回は、「スキンケアの失敗談」といったテーマで、疥癬後に生じた皮膚病変に対する対処法についてまとめていきたいと思います。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。
また次回もよろしくお願い致します!