温度(音楽瞑想)

みなさま、こんにちは
本日、9/27(日)9時よりの「KABUTO 音楽の絵本」のスクリプトです。

以下のURLでご覧いただけます。
https://youtu.be/UUS8HTSbTxA

KABUTO 音楽の絵本
Story-15 温度

それでは「音楽の絵本 Story-15 温度」を行います。

「目を閉じます。今日は「温度」についてお話していきたいと思います。毎日の生活の中で「けさは寒いなぁ」「きょうは暑かったなぁ」というように我々は常に気温を感じています。1年を通してみると、「春が来たなぁ」と感じる瞬間があり、「夏が来たなぁ、秋が来たなぁ、冬が近いなぁ」と季節の変わり目に体感する温度。それは風を感じて思うのかもしれないですし、よく通るある場所に立つと思うのかもしれません。ご自身が季節の変わり目を感じる、春、夏、秋、冬の瞬間を日々振り返って、ひととき思ってみてください。

いかがでしょうか。ご自身が感じられる気温、何を思われたでしょうか。

「人肌」という言葉があります。「人肌恋しい」というふうに使ったり、お酒を頼むときに「人肌でお願い」と言ったりします。我々は「体温」というぬくもりにやすらぎや安堵を感じます。小さい子どもが風邪を引いたときにお母さんが添い寝をしたら早く良くなったという話があります。これは子どもがお母さんの体温で安心を感じて良くなっていったとも考えられます。
お腹が痛いときにお腹に手を当てると少し痛みが和らいだように感じたり、足などをぶつけて痛いときにそこを手で押さえると痛みが和らぐように感じます。これも手のひらの体温が、患部をその温度で癒していると言えます。
別れ際に友人と握手をすると、言葉以外のつながりを感じることもあります。

体温は、筋肉などによって37度あたりに調整されていると言われています。寒いときに身体がブルブル震えるのも筋肉が体温を上げる「熱産生(ねつさんせい)」であると言われています。「熱産生」とは熱が生まれると書きます。寒いときの「鳥肌」は体温が逃げるのを防いでくれ、また暑いときには汗を出すことで熱を下げて、適正な体温を維持してくれています。この体温の調整は、脳内の体温調節中枢というところが行っているそうです。

「体温」を通して、人肌を感じるぬくもりがあり、ときには身体の痛みを和らげてもくれる。体温が我々の心にたくさんのやすらぎをもたらしてくれている。

心が今とても穏やかです。安心と幸せの中にいます。

デンマークの画家、ハンマースホイは細密なタッチの室内画を多く描きました。そのいくつかの絵は、窓から差し込む光が部屋を明るくしていたり、部屋に暖かさを作っています。「陽光に舞う塵埃(じんあい)」という絵には、光が窓に当たるときの窓ガラスに温度があり、差し込む光の筋に温度があり、床に映し出された窓枠と光に温度があります。床に映った光は乱反射して、部屋をいくぶん明るくしている。きっと窓に触れたら、そこに温かみがあり、そこから差し込む光の筋に手をかざしたら、そこにもぬくもりがあり、光が当たる床に触れたら、そこにも温度がある。またそれ以外のほの明るい場所もこの光によって暖められている。絵から出ている温度を、ハンマースホイが描きながら感じたように、鑑賞する世界中の人々が同じに感じる。「共感」という1人1人の感動が生まれる。

世界中の人達が、自身の体温というぬくもりを持ち、会話や仕草、ふれあいの中でその暖かな「温度」を感じ合い、安心と幸せを感じる。個人の意志とは関係なく、人はみな37度付近という体温を保つ。その同じ温度のエネルギーが地球をひとつに包みこんでいる。今、体温を通じて、すべてがひとつという思いを感じています。

ゆっくりと、もともとのあなた自身を感じていきます。
目を閉じたまま、だんだんとご自身に戻っていきます。
自分自身を感じていきます。全身を左右に少し動かしてみてください。
手の平を広げてください。

「体温という暖かさですべてとつながっている」という「意識」を今ご自身に感じています。「体温という温度がやすらぎ、安心をくれる」その幸せを感じています。ご自身がかけがえのない存在であることを思い、安心と幸せに包まれていることを感じます。

ゆっくりと目を開けてください。
ありがとうございました。
今、素晴らしいエネルギーに包まれ、満たされています。
すべてがひとつということは、あなたはすべての命「ひとつひとつ」であるということです。
良い一日をお過ごしください。」

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