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#2 あの日見た空の色
本当の自分を感じられる状態。
自分の中にあるトラウマ、解決出来ないまま心に棲み続ける弱さ、稚拙さ、恐れ。
目を背けたら、見えなくなったように思うけれど、
顔を違う方向に動かしただけで、それらはそこにいたままなのだ。
小さい頃、まだ幼稚園にも入る前、日課は留守番だった。
寂しくて、玄関のマットに座り、神様にお願いした。
「お母さんが早く帰ってきますように」
ドアノブが動くのをひたすら待った。
玄関に座ったままの小さいわたしも
その寂しさを拭えぬまま大きくなったわたしも
どうにか救ってやりたいと思う神様も
みんな今のわたしの中にいる
あの日見た空の色が、そんな風に思わせてくれた。
バカみたいだけど、
誰も見ていないし、思いっきり泣く。
泣くのを必死に我慢してきた過去の自分
小さい頃の自分
弱い自分
稚拙な自分
目を覆いたくなるような自分の為に泣く。
ノブを掴んで、ドアを開けてみよう。
小さいわたしと一緒に。
長らく留守番をさせてしまってごめんね。
神様が背中を押してくれている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー空薫より