とある法学徒との対話 その2
この記事は, https://note.com/headphone/n/n1a255bc3df16 の続きとして書かれるものとなるだろう. 登場人物は, リンクで貼ってある記事の相手と同じ人物である.
1 奢ってもらいました
とある某日, 私の先輩は元々は一人で「ロージナ茶房」という場所で, お茶をしていたようだ. そしてその先輩がどうやらTwitterで, 共にお茶をする人をゆるーく募集していた. その募集を発見した私はそれに名乗りをあげ, 「ロージナ茶房」に向かったのである. なお, 私は本来であればバイトの都合もあって, そこに行くのは厳しいと思われたのだが, その日にあった授業が初回ということもあって, 予定よりも早く終わったということが, 先輩のゆるーい募集に私を参加せしめたのである.
私が博士後期課程に無事に進学できたことを, その先輩は喜んでくれていた. 私の分野は経済学で先輩の分野は法学であるから, 学問的に必ずしも直結はしない分野ではあるが, それでも同じ博士後期課程という課程にいる人から, 進学に成功したことを喜んでもらえるのは, 嬉しいものである.
その先輩は「プロフェッサー」という名前を商品名の一部に冠する, アイスにブランデーをかけてあるようなデザートを食べていた(コーヒー豆の粉末もかかっていたような気がする)私はチョコレートパフェとアイスコーヒをいただいた. アイスコーヒーは私の場合, ブラックで飲むことになっている. ミルクもガムシロップも砂糖も入れないで飲むのが, 私がコーヒーに接する時の態度なのである.
会計時には私は私の頼んだものの金額は自分で出そうとしていたのであるが, 先輩がそれを制して, お祝いだ, という趣旨のコメントを言いながら, 私の分までまとめて会計を行ってくれた. 改めてこの記事においても, 先輩に感謝申し上げる次第である.
2 地方を見殺しにする政府?
「指定国立大学法人」というものがある. これは詳細については文部科学省のホームページなどを参照してほしいのであるが, 具体的には国立大学法人の中で, 政府が特別に支援を行う大学として認定されたものが「指定国立大学法人」である. 今日現在において, 東北大, 東京大, 京都大, 東京工業大, 名古屋大, 大阪大, 一橋大, 筑波大, 東京医科歯科大, の合計9つの国立大学が, 指定国立大学法人に登録されている.
そんな中で, 応募はしたものの登録されなかった大学がある. それは, 九州大学である. この情報については, 先輩が詳しく教えてくれたものである. また詳細な記事の一例として, 以下に掲載する記事をここで紹介しておくことにする. https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65061040V11C20A0CR8000/
先輩が非常に憂いている, あるいは非常に憤りを感じていると言っていたのは, 次のような点である. つまり, 日本は周知の通り災害大国であるのにもかかわらず, 政府の特別の支援を受けられる国立大学, つまり指定国立大学のほとんどが, 首都圏, 関西の都会地方, に限定されているという点である. 都市部に機能を一極集中させては, その都市部に致命的な損害が発生してしまった場合に, 研究が大幅に止まってしまう可能性があるではないか, それなのにどうして, 都市圏にあるような国立大学のみが優先的に指定国立大学に登録されるのか, それはおかしなことである...そんな感じを先輩の言葉から私は感じたのである.
その発言を受けて, 曲がりなりにも経済学研究科に所属している私は, シュンペーター(『経済発展の理論』という稀代の名著を書いた, ドイツの学者)を例にとって次のようなことを説明した. つまり, 何かの事業を発展させようとするときに, あるときには分散してた方が発展するが, あるときには資本を集中させた方が発展することがあるということ, そして, 資本を集中させることによって何かを発展させようとするのは, 資本主義においてはそれなりの合理性があるということを説明したのだ.
先輩が私の説明に納得したかどうかはわからない. というよりも私は先輩の憤りに共感するものであるし, その憤りを経済理論を振りかざして説得的に解消する気などなかったからである. そうではなくて私が行ったことといえば, 政府が現状行なっていることについて, 我々が住む社会システム(その主要な部分を構成する資本主義経済)から, それなりの合理性を担保した上での説明を行うことだったのである.
3 他にもいろいろ話したけれど...
他にも色々な話をした. MMTに関する話だったり, 暗号資産に関する話だったり, 法学の世界では, 博士後期課程の三年間で博士号を獲得することは珍しいということながら, 先輩は三年間で博士号を獲得しようとしている話だったりである. それにしても前回も感じたことであるが, 先輩はたくさん話しますなー!話が好きなのかは私には判断つかないが, 私が話した量を一とすれば, 先輩は五くらいはゆうに話していたように思われる. 私は話をするよりも話を聞く方がはるかに好きなので, 話す量において相手の方が多いことそれ自体には問題を感じないので問題ないのです★
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