蜃気楼
Mirage. 積尸気、 胡蝶の夢。BlackSwan. サガ🪽ミュ。
朧げなものに惹かれるのは何故だろう。
少し前にもあった。
炎や音に近い気質であるのに、霞や恋にすぐ惹かれていった。
風に至ってはそもそもであるし、
我流で蛇拳もやっている。
靄っている。
私には岩のような、日のような確かさはない。
酒ばかり呷らず、水のチェイサーを挟むようになったのもこの頃。
大分前にもあった。
赤い彗星が仮面を捨て去った時、
少しだけ金色に輝いた事があったのだ。
その後、金は燻んだ色になり、
鮮やかな桜色も濃く沈んでいったが。
これが彼なりの歳のとり方なのだろう。
私如き無銘の元ソルジャーに何も言う資格はない。
だが、何か、変わる予感がする時、不確かな未来はいつもモヤモヤしている。
ワクワクでもいい。私は五里霧中ではあっても、
一寸先が闇ではない。何故なら私こそが
今この深淵の底から開けの明星を見つめているから。
一矢報いる。LightningBoltの様に一直線に、
狙い鬱ぜ。