時計はなくならない。
去年の出来事ですが、置き時計を買いました。
加賀の山中温泉に友人と旅行中、ふと立ち寄ったお店での一目惚れです。
入ったお店は「我戸幹男商店」というお店。
山中漆器を取り扱うお店で、
落ち着いた佇まいの店内には漆器が整然と並ぶ。
素人目に見ても1つ1つが見事な仕上がり。硬い木材をこれだけ丁寧に加工できるのだから、それはもう欲しくなってしまいますよね。
正直に言って、全て欲しかった。
購入した置き時計は、その「我戸幹男商店」さんと、金沢を拠点とするアトリエシーブレーンさんの時計ブランド「はなもっこ」さんとのコラボレーション商品でした。
岩絵の具+縁付金箔という心が踊る工芸で作られた「はなもっこ」さんの文字盤を「我戸幹男商店」さんの欅の本体部で覆う、小ぶりの置き時計。
これはもう、仕方ないのです(購入)。
と、、、置き時計自慢はここまでにして。
最近、腕時計を身につける人が少なくなったと思います。
スマートフォンをポケットから取り出して、ボタンを押して確認。
この動作のおかげで、わざわざ時計を買って、身につける必要がなくなったのかもしれません。
室内も同様に、ポケットの中のスマートフォン、PCの右隅、どこでも時間が見れるから、需要は少し減ってるのかも。
それでも、時計はなくならない。
時計にしかできないこと、たくさんありますよね、きっと。
デザインやディテール、歴史。技術、素材、価格、時には思い入れまで、
時計1つにたくさんのことが詰まっています。ただのモノであると同時に、
長い時間をかけて個人に寄り添うことができるモノだと思います。
「便利さ」では敵わないことがあるかもしれないけど、
時計が好きな人がいる限り、時計はなくならないのだと思います。
当たり前のことを、さも「いいこと言った」風に綴ってしましました。
個人的には、時計自体も好きであありますが、
仕事が一段落した後、リラックスしてため息をつきながら、
時計を眺めて一息つく時間が好きです。
もちろん時間を確認するのが目的なのですが、書類やPCの画面から
時計に目を移すことで、ほんの少しだけ気分が切り変わる気がするのです。
そんな一息の視線の先の、深い藍色を包むこの欅の時計が、
また一段とほっこりさせてくれる。
そして時折、本体の木目を意味もなくさわって、癒やされています。
長くお世話になりますが、これからもよろしくです。