けい老の日
Montag, 16. September 2024
今日は敬老の日。
敬老の日になると毎年思い起こされる話がある。
今から20年くらい前。
その頃、私は下関市でMR(医薬情報担当者)をしていた。
土日祝日も業務の一環として地域密着のイベントに参加していた。
そのため、社内でも珍しい担当地居住という体制をとっていた。
とても個性の強い医師が数多居られた。
その内の1名がポツリ。
DR「あんた、"けいろうのひ"というのを知っているか?」
日本人として当然ながら、知らないわけでもなく
MR「はい、存じ上げております」
すると更に紙とペンを目の前に出してきて
DR「では、漢字でどう書くんだ?」
曲がりなりにも大学を卒業しているので「敬老の日」と堂々と書いてみた。
DR「ん?それでいいのか?」
眉間に皺を寄せ詰問してくる。
MR「はい、間違いないと思うのですが」
曖昧な態度や表現をよしとしない医師は
DR「本当にこれで合っとるのかと聞いてるんだ!」
書かれた「敬老の日」を激しく人差し指で何度も小突く。
MR「はい、間違いございません」
医師は物憂げな表情を見せ
DR「そうか、あんたはこれでいいと思うとるんだな」
単なる言葉遊びと言って仕舞えばそれまでだが
敬老の日:老人を敬う日
即ち、常日頃は敬っていないからでこそ、この日くらいは敬おうという解釈もできる。
ならば
軽老の日:老人を軽んじる日
であれば、常日頃敬っているからでこそ、この日くらいは軽んじてもいいのではないかという解釈ができる。
それまでの私は、プライベートでは様々な言葉遊びをすることで、ブログ等ではネット友達を散々楽しませてきた。
しかし、流石に仕事では生命関連企業の一員として巫山戯るわけにもいかず、言葉遊びは封じてきた。
しかし、あまりに生真面目な私の営業姿勢に、この医師はメスを入れてくれた。
今では、ビジネスでもプライベートでも言葉遊びに興じている。
そして、日本語の妙を駆使するのが、相手の考えを柔軟にできるのではないかという、私の大きな軸となっている。
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