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「人月商売のIT業界は「プロとは言えない連中ばかり」、仕事が楽しくないから当然だな」を読んだ感想
元記事はこちら
まとめ
人月商売のIT業界で、下請けITベンダーの技術者に対する定番の悪口がある。「できる技術者なんて数えるほどしかいない。プロとは言えないよう連中ばかりだ」。SI業界の人月商売やIT部門の仕事では、技術者の承認欲求が満たされない。技術面でどんなに頑張ってもそれが普通。失敗すれば叱責される。仕事が楽しくないのでプロとして成長しない。一方で客や上司に甘い言葉をかけられると次第に洗脳され、自身のキャリアに寄与しない業務にアサインされ続け、うまく利用されてしまう。
というお話。
感想
仕事が楽しくない=プロとして成長しない。に激しく同意
なぜ人月商売のIT業界や一般企業のIT部門には、ITのプロやプロの技術者がこんなにもいないのだろう。そんな疑問をずっと持ってきたのだが、最近思い当たることがあった。要するに仕事が楽しくないのだ。「何じゃそりゃ」と笑う読者もいるだろうが、これこそが本質的な話だぞ。仕事が楽しくなくて、どうしてプロになれるのか。その仕事が楽しいから、努力ができて本物のプロになれる。技術者に限らずどんな職業でも基本中の基本だぞ。
これは耳が痛い。単純にここだけ読めば”技術者”としてのITエンジニアは、他の領域のエンジニアに比べて志が低い、程度の低い人間たちの集まりのように思うかもしれない。でもそうなりたくてなっているわけではないのだ。本記事では次のように続く。
システムの開発や保守運用はITベンダーへの丸投げが常態化し、IT部員は達成感の全くないベンダーマネジメント業務(発注窓口業務とも言う)を担うばかりだ。経営層や事業部門から評価されず、システム障害などが発生すると「何をやっているんだ!」と指弾される。これで仕事が楽しいはずがない。
〜中略〜
IT業界の多重下請け構造の頂点に君臨するSIerであっても、仕事が楽しい幸せな技術者にはお目にかからない。そりゃそうだ。プログラミングなど技術者としてスキルを習得する以前に、客先対応に追われてプロジェクトの管理業務がメインの仕事になっているからな。で、不幸にしてモンスターな客に当たれば、理不尽な要求からプロジェクト大炎上の憂き目に遭う。何せ「お客様と対話しながら仕事したい」などときれい事を言って入社してきた新人も、すぐに死んだ魚のような目になってしまう世界だからな。
私を含め、入社した時点でモチベーションが低い人などいないはず。しかし、忙しく、うまくいっても感謝されず、失敗すれば目の敵にされる立場に身をおけば、数年経てばどうしたってモチベーションは低下していく。
やりがいを満たす要因はなく、仕事以外の報酬で人を確保する
仕事に達成感があり最新技術の習得などを通じて自らのレベルアップも実感できること。次に、顧客などにリスペクトされ承認欲求を満たせること。そして、自らが提供した価値にふさわしい報酬を得られることである。
SI企業の社員は、過去の産物(複雑すぎる業務システム)を管理し、お金を得る。それ自体は技術知識も求められないし、技術的な挑戦もできない。顧客は構築したシステムが技術的に優れているかどうかの判断はできず承認されることはほぼない。
だったらさっさと辞めればよいのだが、IT業界の年収水準は高い。。。簡単にはやめられない。
最後に
ほかの記事も読んでみたが、著者はSIerに親でも殺されたのかというほどケチョンケチョンに貶している。が、個人的には共感の嵐だった。いつか別の記事も感想を投稿したい。
SI企業に幻想を抱いている学生は高い確率で自分の身に起こることなので覚悟してほしい。出口戦略を意識しながら働くか、脳死状態で働き続けるかの二択です。