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街の記憶のアーカイブ (32/40)

街を歩き、日常を採集し、標本をつくり、標本箱に展示する。
そんなワークショップとインスタレーションの展示をしたのが、ちょうど一年前だった。

あれから一年後、ようやく、あのときの記憶と標本を、図書というかたちにまとめることができた。
もうすぐ、街の図書館に収蔵していただき、保管・閲覧・貸出がおこなわれることになる。

ここに、制作・発行した【記憶集】と【標本集】を紹介させていただく。

【記憶集】日常採集標本箱ー遠州横須賀街道ちっちゃな文化展路上篇(2018)

・A4サイズ144ページ、初版10冊限定
・ワークショップからインスタレーションの展示風景まで、準備や制作過程も掲載。
・巻末には音声ガイドの全文とYouTubeのリンクを掲載


【標本集】日常採集標本箱ー遠州横須賀街道ちっちゃな文化展路上篇(2018)

・A3サイズ151ページ、現本限り
・インスタレーションで展示した標本約360体にラミネート加工をほどこし綴じる。

そして、企画実施から図書館寄贈までの経緯を、導いてくださった方々への感謝とともに、記録として残しておきたい。

◼️経緯 〜 街の記憶アーカイブの側面から

2018年春

・「遠州横須賀街道ちっちゃな文化展(静岡県掛川市)」への出展のお誘いをギャラリーsensenci(静岡県静岡市)の柴田ご夫妻よりいただき、出展することに。
・「日常採集標本箱」の着想を得る。

2018年夏

藤田理代さん(ZINE作家)より、「マチ文庫(兵庫県宝塚市立図書館)」の取り組みを教えていただく。
成実憲一さん(一般社団法人ヴァリアスコネクションズ代表)より、公共施設でのワークショップ開催のご意見をいただく。
・横山さん(遠州横須賀倶楽部、ちっちゃな文化展作家窓口)より、澤島さん(遠州横須賀倶楽部、掛川市立大須賀図書館)をご紹介いただく。

2018年秋

・「街の標本箱づくりーわたしの街コレクション」ワークショップ(第20回遠州横須賀街道ちっちゃな文化展記念事業として)を実施する。
・「日常採集標本箱ー遠州横須賀街道ちっちゃな文化展路上篇」インスタレーションを展示する。

2018年冬

・藤田さんに「記録集」作成のご相談をしたところ、「記憶」というキーワードをいただく。

2019年夏〜秋

・大須賀図書館への寄贈をご快諾いただく。
・【記憶集】と【標本集】が完成する。

ふりかえってみると、ちっちゃな文化展のお誘いをいただいたときには、こんなことになるなんて思いもしなかった。

みなさんとまちとのであいとつながりが、わたしをつきうごかしてきたのかもしれない。

10年後、20年後、30年後‥‥に、大須賀図書館で【記憶集】と【標本集】を読むのをたのしみにしておこうと思う。

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