アウトプット思考を読んで
自分の考えをうまく表現できない、うまく伝えられていない。そもそも、に誰かと議論するほど何かアウトプットしたいと思わない。そんなことを最近感じていて、ちょっとやばいなと思っていた時にこのタイトルがアマゾンで目についた。
アウトプットの前にインプットが重要。インプットした情報を分析・加工してアウトプットするという考えに何も疑問を持っていなかった。この本では、インプットする前にアウトプットをイメージできていないと、無駄に時間と労力と使うことになる。のがメインポイント。これは仮説思考や目的思考と重なる部分が多いと感じた。
また、どうやったら周りの人と自分を差別化できるかという視点で情報とのつきあい方についての考えをしめしている。「差別化=この時代に自分にどんな価値を見出して生き抜いていくか」のヒントをくれている。
アウトプット思考
1の情報から10の答えを導き出すプロの技術
内田和成
目次
はじめに
「人とは違う視点」を手に入れるために
第一章
「インプット」では差がつかない
第二章
「アウトプット」から始める情報術
第三章
自分の「立ち位置」を意識することが、差別化の第一歩
第四章
知的生産の秘蔵のノウハウ「20の引き出し」
第五章
最もラクな差別化戦略「デジタルとアナログの使い分け」
第六章
コンサルタントが最も重視する「現場情報」集め方
第七章
新聞・雑誌・本・テレビ・ネット・・・・各種メディアとのつきあい方
第一章:「インプット」では差がつかない
インプットを踏まえてのアウトプットで取り組むと、労力と時間がかかりすぎる。使わない情報を集めすぎてしまうことになる。そもそも、WEBでなんでも情報を収集できる時代に情報を持っていること自体、差別化にはならない。簡単に情報収集できるから、情報が揃っていないと判断ができないとい思考に陥っていまう「網羅思考のワナ」。
真面目で労力を厭わない、長く働くことを良しとしている人ほど、この傾向が強いと思う。何から始めたら良いか分からないから、とりあえず情報収集する人。キャリアの浅い人に多いと思うが、40代50代にもこんなタイプは結構いると思う。自分もたまにその思考になりかける時がある。まずは自分にとってのアウトプット=目的は何かを考えることが大切。
また、良く言われている作業と仕事の違い。作業は目的を達成するための手段であり、仕事は目的を達成するためのもの。つまり、作業であるインプット=情報収集は必要最小限の時間にとどめ、その分アウトプットに時間を取ることが大切としている。
第二章
「アウトプット」から始める情報術
第一章で出てきた自分にとってのインプットとは?の深堀をしてくれている。「何を目的として」「どんな立場で」「何を期待されて」情報を生かそうとしているかを明確にした上で、情報に接する。
この目的は、情報の活用目的として3つに分けられいて「意思決定の助けになる情報」「アイデアの元になる情報」「コミュニケーションの手段としての情報」になる。当然だが、このそれぞれの目的によってアクセスする情報は異なる。というのも、この時代、デジタル(WEB・SNS)からアナログ(新聞・TV・本・雑誌・会話)まで多様な情報ソースが存在する。
目的に応じて、どのソースが目的達成に最も適したものなのかを判別した上で、収集のステップに進まなければならない。
さらには、収集情報も少ないボリュームで目的を達成できる方が良い。
集めた情報について3つの視点で深堀りすることで、自分なりの考え意見をもつことができる。マクロ視点:その情報をもう少し広い範囲でとらえるとどうなるか?WHY視点:なぜその事象がおきているのか?SOWHAT視点:それで、その後どうなるの?で。どうなの?この情報に対する3つの視点で思考することは、情報をもとに自分の意見を持つための大事な方法だと感じた。
第三章
自分の「立ち位置」を意識することが、差別化の第一歩
組織の中で自分についている役職、チームでの立ち位置。それに伴って周りから期待されていること。をまずは明確にした上で、自分はどこで勝負していくかを決めていかなければならない。
この章の後半に書かれている
「世の中の大半のものは唯一絶対の正しい答えなど存在しない」。仕事やプライベートで意見が分かれることがあったら「絶対の正しい答えはない」。それぞれの意見の違いを理解した上で、自分のスタンスを明確にする。
新しく自分に取り入れたい考え方。自分のスタンスを明確にして議論しないことには、前に進まない。異なる意見を複数の視点から捉え、思考するという深堀作業ができない。
第四章
知的生産の秘蔵のノウハウ「20の引き出し」
脳に集めた情報を意識的に整理する方法の紹介。脳内に引き出しを作るとしたら、その引き出しの名前は?仕事(担当している業務・商品・業界・人間関係)プライベート(趣味・家族・友人・)などの自分の関心ごとの中から20程度のキーワードをピックアップして、関連情報をその中にどんどん放り込んでいく。なるほどと思うが試したことがない。どんな時にやろうか、まずそこから決められず、後回しになってしまう。趣味のジョギングかバイクを運転している時にでもやってみよう。
第五章
最もラクな差別化戦略「デジタルとアナログの使い分け」
第六章
コンサルタントが最も重視する「現場情報」集め方
第七章
新聞・雑誌・本・テレビ・ネット・・・・各種メディアとのつきあい方
この辺からデジタル情報とアナログ情報の性質、収集方法・接し方・良し悪しを解説してくれている。自分も著者と同じアナログ情報派。自分の場合は、一人で黙々と情報を集めるよりも、誰かとのコミュニケーションから情報を得ることが好きであり、楽しい。目的の情報以外の情報に触れることが、新しい気づきや発見につながり、1つの活動がより充実したものに思えるためである。
情報はアウトプットのための手段であり、仕事の時はできるだけ作業=情報収集を必要最低限に抑えるという考え方に同意。しかし、プライベートにおいては、自分はある程度ノイズの入った情報も必要で、そんな一見くだらないような情報が人生に厚みを与えてくれたり、人を寛大にもしてくれるように感じる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?