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自己紹介とは何か?(アイデンティティ&牡蠣フライ_mix)

「自己紹介」って、ぼくは
どちらかと言えば苦手なんだなあー。
いや、とは言えども、ぼくもある程度
大人の年齢なのだから、たとえば、面接等で自己紹介
(自己PR)をするようなときには、
その場におけるなんらかのことばをね、
じぶんなりには語れるとは思うけれども、
そういう状況じゃあない場合では、
印象に残るような気の利いた自己紹介なんて言えない。

この「note」では、noteを書くその人の
自己紹介をしるす文化もあると存じておりますが、
上記の理由より、ぼくはこれまで
自己紹介に類いする内容は書いていないし、
これからも書けないだろうと思っている。

そもそも、ぼくには、誰かに
紹介をしたい「自己」なんて、
ひとつもないのかもしれないな。。。

ぼくは、
サカナクションの音楽が好きなのですが、
サカナクションの作品で言うとすると
『アイデンティティ』という曲では、、

好きな服はなんですか?好きな本は?好きな食べ物は何?
そう そんな物差しを持ち合わせてる僕は凡人だ

映し鏡 ショーウインドー 隣の人と自分を見比べる
そう それが真っ当と思い込んで生きてた

どうして 今になって 今になって そう僕は考えたんだろう?
どうして まだ見えない 自分らしさってやつに 朝は来るのか?

アイデンティティ/サカナクション

好きなものをどれだけ挙げていっても
「自分らしさ」は見えない、
みたいなふうに歌われていて。
それも、なんだか、わかる気もして。
つまり、どれだけ、
自己紹介のことばを並べてみても、
本当の自己にはたどりつけないんじゃないか?!
ってゆうようにも思える、というか。

 アイデンティティがない 生まれない らららら♪

「自己紹介」について考えるときにね、
ぼくがひとつ思い出すのは、
村上春樹さんがお話しされていた
「カキフライ理論」です。

読者からのメールの質問にて、
ある就職試験で、自己紹介の作文を
原稿用紙四枚以内で書くという問題が出て、
読者さんは、原稿用紙四枚ではとても
自分自身を説明するなんてできなかった、
と思われながら、そして、
村上さんはどうしますか? 及び、
プロの作家にはそういうこともできるのでしょうか?
というご質問に対して、村上さんは、、

こんにちは。原稿用紙四枚以内で自分自身を説明するのはほとんど不可能に近いですね。おっしゃるとおりです。それはどちらかというと意味のない設問のように僕には思えます。ただ、自分自身について書くのは不可能であっても、たとえば牡蠣フライについて原稿用紙四枚以内で書くことは可能ですよね。だったら牡蠣フライについて書かれてみてはいかがでしょう。あなたが牡蠣フライについて書くことで、そこにはあなたと牡蠣フライとのあいだの相関関係や距離感が、自動的に表現されることになります。それはすなわち、突き詰めていけば、あなた自身について書くことでもあります。それが僕のいわゆる「牡蠣フライ理論」です。(後略)

村上春樹さん著『村上春樹 雑文集』新潮文庫、25頁

‥‥とのように答えておられた。

つまり、けれどもべつに
牡蠣フライでもメンチカツでも海老コロッケでも
その記す対象は何でもよくて、
(村上さんは牡蠣フライが好きなので、
 そうしただけ、とのことです。)
何かを書くことが、いわば
自己を表現することにつながってゆく。

ここで村上春樹さんがご説明されている
「牡蠣フライ理論」のこと、ぼくは
初めて読んだときはインパクトもつよかったし、
そして、その後もたまに
ふと思い出しては考えたりもするのですが。
今、また、あらためて思うとするならば、
なんだか、勇気が出てくるよう、と申しますか。

好きなこと、だけじゃあなくって
あらゆることを「書く」ことによって、
自己がわかってくる、かのごとく?!
それってば、いわば、ぼくとしては
「好きなことや考えたことや興味のあること」を記している
この日々のブログがね、ぼく自身の
「自己紹介」を書いているとも思えてくる。
しかし、これまでのあいだ
これだけのブログを書いてきても、
いまだ、自己紹介は書き終えていない、
というふうにも解釈できるやもしらないか。

ぼくの自己とは、何だろう?

ぼくのアイデンティティとは、何だろう?

どうしても見えなかった自分らしさってやつを、
ぼくも、解りはじめたい!

らららら♪ らららら♪ らららら♪ らららら♪

どうして〜!!!!!

令和6年9月14日


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