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5000年待つことになったかもしれない。

今、ぼくらは、このような
文明の中で暮らしているけれども、
この文明とは、どのようにして、
このように発展してきたんだろう?
旧石器時代、縄文時代、飛鳥時代、平安時代、江戸時代、
などなどの時代と比べると、
今の時代は、やはり
いろいろ異なっていると思うけど。
たとえば、光景的には、
ビルが建ち、鉄塔が建ち、なおかつ
地面はアスファルトで覆われている。
その上を自動車が走り、かつ、人が歩く。
張り巡らされた線路の上を列車は行き交い、
空の上では航空機が飛び、さらにその上には
人工衛星がすごい速度で地球の周りを回っている。

人々は、郵送による
葉書や封筒だけに限らず、
電話、それも、携帯電話で通話する。
メール及びインターネットで、
メッセージのやり取りを行う。
誰しもが、気軽に、かつ、一瞬で、連絡ができる。

スマートフォンの画面からは、
いつ、どこに居たとしても世界の
最新のニュースを見ることができる、及び、
ソーシャルネットワークサービスを使えば、
人々の日常の営みを、つぶやき、画像、映像で、
垣間見ることもできる。

街では、
スーパーやコンビニのお店へゆけば、
だいたい、なんでも、買える。
ごはんも、お菓子も、ペットボトルの水も、
文房具も、電池も、傘も、服も、コンドームも、
買うことができる。もしくは、
街へゆかなくとも、家に居ながらにして
インターネットでお買い物ができて、
購入した商品は自宅へと届く。

‥‥的な時代なんだと思うけれども。

見方を変えるともすれば、
銃、ミサイル、戦車、戦闘機、ドローン、そして、
大量破壊兵器によって、一瞬で
多くの命が失われる時代でもある。。。

前回noteでは、
カトリーン・キラス゠マルサルさん著/山本真麻さん訳の書籍
『これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話
 イノベーションとジェンダー』を読んだことを申しました。
この書籍の中では、車輪の発明から
スーツケースにキャスターがつくまで、
「5000年」という年月を要したとのことなのですが。

このようなイノベーションに関して、
たとえば、24歳のスティーブ・ジョブズが
カリフォルニア州にあるゼロックス社の研究施設にて、
マウスを手で動かすことによってコンピュータの
画面上を動き回るポインタを見て、
【どうして活用しないんですか?
 これほどすごいものはないのに!】
と大声を上げた。(書籍15頁より。)
この発明を見たジョブズは、アップル社にアイデアを持ち帰り
1984年1月24日「マッキントッシュ」を発売した。

 マウスをクリックするだけで、画面に表示される「ファイル」型のアイコンにデータを入れられる。1台2495ドルのアップル社のマッキントッシュは、のちに世界を一変させる。ジョブズの目に映ったゼロックス社のマウスは単なるボタンとコードではなかった。コンピューターを一般向けに広く普及させる鍵を握った端末だった。あの日ジョブズがゼロックス社を訪問しなければ、ひょっとすると、近代型のパソコンの登場まで5000年待つことになったかもしれない。

カトリーン・キラス゠マルサルさん著/山本真麻さん訳
『これまでの経済で無視されてきた数々のアイデアの話 イノベーションとジェンダー』16頁

考えようによっては、もしかしたら
今でもなお、パソコンが
登場してなかった可能性もあるし、及び、
スマホだって無かったかもしれないし、なおかつ、
スーツケースに車輪がついていなかった、
ということも考えられるやもしらない。
逆を言えば、本当だったならば
今現在、あったはずの技術が
なにかのタイミングによって生まれなかった、
ということもありうるとも言えるんだろう。

さらには、約1万年間続いたとされる
縄文時代という時代が、その後、
弥生時代へと移行せず、そのときから
2000年の月日が経った現在でもまだ、
縄文時代が続いていた、
という状況もあるのかもしれない。

しかし、時代は
歴史的に移り変わりながら、
今、このような時代がやって来た。

人類は、今の時代のほうが
幸せなのか、それとも
縄文時代のままだったほうが、
幸せだったのか。もしくは、あのとき
隕石が落ちて来ず、恐竜の時代が
今でも続いていたほうが、地球にも、生物にも、
幸せだったんだろうか?!

そんなことは、ぼくには
わかるよしもないわ。

令和7年1月20日