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あさのうた、そして、この先に待ち受けてるyears。

映画『違国日記』、観てまいりました。
とってもよかったなあ〜。

ヤマシタトモコさん原作の
漫画作品も素晴らしかったのですが、
瀬田なつきさん監督の映画作品もまた
素晴らしくって、なんと言えばよいでしょうか、
新垣結衣さん演じられる「槙生さん」も、
早瀬憩さん演じられる「朝さん」も、
そこに居て、日々の月日を過ごしている、
と申しあげますか、いや、なんだか
ぜんぜんうまく言えないんだけれど。
つまり、たとえば、
槙生さんの部屋の雰囲気とか、
朝さんが過ごされてきたおうちの光景とか、
学校とか、部室とか、街とか、公園とか、海とか、
という場所の景色の色合いが、
うつくしい、と申しますか、
いとおしい、と申しますか、
ありがたい、と申しますか、
みたいなふうに感じながら映画を鑑賞しておりました。

終盤のシーンにて、朝さんが
軽音部のミニライブでボーカルとして歌うとき、
朝さんがとってもとってもたのしそうで、
それが、なんだか
すくわれた気分になれました。

映画の鑑賞が終わり、駐車場へと戻り
車のエンジンをかけると、このごろはね、
サカナクションのベストアルバム
「魚図鑑」を聴いていたんだけれども、
そのときは行きで「DISC 2」収録の
『エンドレス』を聴き終えていたので、この次の
『years』が流れてきて聴きながら、これは
映画『違国日記』とぴったりなんじゃあないか?!
とも思えてきて、さらにその次の
『ボイル』では、夜の長さを経て
朝、言葉を書くことができた、
という内容の歌がさ、まさに『違国日記』の
「朝さん」や「槙生さん」のことを連想されてきて、
泣きそうになってしまった。。。

years years この先に待ち受けてる時代のハサミは
years years 多分この帆を切り刻みバラバラにするけど
years years また繋ぎ合わせるから その時には
years years 君のことを思い出しても許してくれるかい?

years/サカナクション

黒い鉛筆かペンでノートに自由に書く
情景描写 嘘の意味や不安になりそうな夜の音
いきなり告げられる深い別れとか泣いてるだけの君
言葉で今繋げるから

ボイル/サカナクション

こういうふうに感じられることもまた、
このタイミングで映画館で鑑賞できたからこそ、
ぼく自身が映画及び音楽と出合えた、
ってゆうふうにも言えるのかなあー。

原作漫画及び映画における
「朝さん」や「槙生さん」たちにも、
そして、もちろん、ぼくらにも
この先に待ち受けてるyearsが、
どんなものかはわからないとしても、
どうか、どうか、朝に書けて
意味が、日々が、ライズすると願えたい。

違う国の日記のことばもまた、
エコーのごとく、届く、と信じたい。

令和6年6月15日