縦横無尽で生きられたら。
昨日はね、穂の国とよはし芸術劇場PLATにて
『オーランド』を観劇してまいりました。
先日のブログでは、WEBサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」にて
宮沢りえさんと糸井重里さんの対談を読んでの
考えたことを申しあげましたが、このときにね、
りえさんの主演の舞台『オーランド』が、ぼくの住んでいる
豊橋でも公演されると知りまして、ならば、と思い、
チケットを購入したのでした。
素晴らしかったなあ〜!
とは言えども、ストーリーは
難解にも感じられたり、また、
演劇について詳しいことは存じないぼくなので、
その感想もうまく言えないんですが。
たとえば、照明の光とその光による
壁へと映される影のシルエットが綺麗だったり、
生演奏によるヴァイオリンの音色が美しかったり、
この物語では、時代や、地域や、
宮沢りえさんの演じられるオーランドの性別や、そして
ウエンツ瑛士さん、河内大和さん、谷田歩さん、山崎一さんの
演じられる登場人物の人物までもがどんどん入れ替わってゆき、
その都度で替わる衣装や場面が面白かったり、そして、
このつぎはどんなシーンになってゆくんだろう?!
って、どきどきしながら観ておりました。
そのなかでもね、やはり
2時間30分(休憩20分含む)の上演のあいだ、
ずっと、動き、語り、演技をなされていた
りえさん、かっこよかったなあー。
舞台上を縦横無尽に、と申しあげますか、
いや、それは舞台上だけでなくって
あるシーンではステージの下側へと降りたり、なおかつ
時間も、場所も、身体も、ことばと声も、及び、運命も、
あらゆるものを飛び越えるかのごとくの縦横無尽で、
とてもとてもかっこよかったです。
現在42歳のぼくには、9歳離れた
兄がおりまして、そして、その兄と
宮沢りえさんは同じ学年の年齢なのでして。
昨年50歳となった兄の背中を想いながら、
ぼくもまた、これからの
40代の日々を過ごせたら、と思いつつ、
兄と同学年であるりえさんのお姿もとっても素敵で、
ぼく自身と比べて語るのはあまりにもおこがましいですが、
そんなような縦横無尽で生きられたら、
と願い祈るようにも感じておりました。
終演後、劇場の外へと出ると
空調の効いていた劇場内とは打って変わって、
真夏の太陽の光がダイレクトに身体に当たり、
思わず「暑っ!」とつぶやいてしまったけれども、
いわゆるそんな夏の日のことでした。
『オーランド』でも表現されていたのですが、
夏と言えば、やはり
戦争のことも思いながら。。。
令和6年8月5日