20190415空

「今」について。

新元号発表の額縁が掲げられる直前、
机へ伏せた額を官房長官が手にしているあいだにね、
ふと、この伏せられた文字が少しだけ見えたように思えて。
ぼくには、その文字が
「今」に見えたので、、

あ、今度の元号は「今」という漢字が使われるんか!

‥‥と思ったのですが、それは、
「今」ではなくて「令」だった。

このときにね、
「令」と「今」は漢字が似ているんだなあ。
ということをはじめて知った。
「線が一本あるかないか」みたいなちがいだった、
ってえのは、これまで思いもしなかったんだ。。。

「今」についてのことを、さらに申しあげますと、
「在位中の天皇」のことを
「今上天皇(きんじょうてんのう)」と呼ばれますが。
この「今上天皇」という語句の読み方を、ぼくは、
恥ずかしながら申し訳ないながら今までずっと
「こんじょうてんのう」なのだと思っておりました。

「今」という漢字は、熟語によって、
読み方がその都度変わるからけっこうむつかしい。

「今後」や「今度」や「今学期」や「昨今」や「古今東西」や
落語家の「古今亭志ん生」さんや「古今亭志ん朝」さんは、
読みが「こん」ですから。ぼくは、申し訳ないながら、
「今上天皇」という語句の読み方も
「こん」と思ってしまったやもしれません。

でも、「古今和歌集」や「新古今和歌集」は
「きん」ですので。もしかすれば、
「今上天皇」ということばも、
その時代のころよりあったのかもしれないねえ。

「今年」や「今宵」では、「こ」だし。

「今朝」は、「け」だし。

「今日」は、「き」なのか「きょ」なのか、
どこでどう区切られるのかようわからん。

「今様」ですと、「いま」という訓読みであるし。

「今」という字には、そういう
いろいろな読み方があるんだなあ。
というのを、その新元号発表のあとに感じたんだよねー。

でも、新元号はそもそも
「今」という漢字では無かったんだ。

平成31年4月15日


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