音楽を聴く意識と時間から考えると。

先日、ぼくの勤める学習塾の中学生の生徒さんより
「稲葉曇って、知ってる？」と訊ねられて、ぼくは
「知らない。」って伝えると、生徒さんは
「聴いてみて！」とのように言う。
詳しく訊ねてみると、「稲葉曇」さんとは
ミュージシャン（ボカロPの方なのかな？）で、
その生徒さんのこのごろのお気に入りらしいですが、
帰宅してから、早速、サブスクで検索して
『ロストアンブレラ』等の曲を聴いてみました。
そして後日、別の中学生の生徒さんからは
「nyamuraのyou are my curse、超良いんだけど〜！」
とのように言うので、詳しく訊ねてみると
その生徒さんのお気に入りの音楽だそうで、
帰宅してから、検索して、この曲も聴いてみました。
また、さらに先日には、
稲葉曇さんを教えてくれた生徒さんからは
「弌誠」さんの『モエチャッカファイア』という曲を、及び、
nyamuraさんを教えてくれた生徒さんからは
「z²」（「ぜぜ」と読むらしいです）さんの
『あいす』という曲も教えてもらって、
こちらの音楽も聴いておりました。

どの曲も、よかったなあ〜。

現在42歳のぼくとしてはね、
たしか20代後半ぐらいのころから、いわゆる
ヒット曲や流行の音楽にうとくなってしまって、
それ以来、たとえば、
若者がどんな音楽を聴いているか？　ってゆうのも、
ぜんぜんわからなくなっているんだけれども。
おそらく現在は、ぼくらの世代が言うような
ヒットや流行の概念も変化していて。
それらはつまり、たぶん、TikTok等のSNSなどで
よく聴かれる音楽なのだとも想像するのですが。

ぼくが10代のころ聴いていた音楽の聴き方とは、
CDコンポとオリコンのランキングと
テレビの音楽バラエティ番組が全盛の時代で、
そして、今の10代の方々は
SNSとサブスクとスマホとワイヤレスイヤホンで
音楽を聴く時代で、つまり、音楽を聴く意識も
変化しているのかもしれないか。

生徒さんより教えてもらった音楽を聴きながら思ったのは、
どの曲も、曲の時間が短いんだなあ。
稲葉曇さんの『ロストアンブレラ』は3分24秒、
nyamuraさんの『you are my curse』は2分17秒、
弌誠さんの『モエチャッカファイア』は2分35秒、
z²さんの『あいす』は2分36秒、
そのほかの曲の時間も見てみると、
2分や3分の曲がほとんどなのだと思う。

思えば、ぼく自身が好きな音楽で言うとすれば
ぼくは壮大で長大な曲も大好きで。
ぱっと思いつく曲を挙げるとすると、
Mr.Childrenの『終わりなき旅』は7分7秒、
B'zの『Raging River』は7分32秒、
サカナクションの『目が明く藍色』は6分55秒、
くるりの『奇跡』は6分39秒、
クラムボンの『ララバイ サラバイ』は9分29秒、
TM NETWORKの
『ELECTRIC PROPHET（電気じかけの予言者）』は8分46秒、
（曲の時間はWikipedia等を参照しました。）
そのほかにもね、5分や6分の曲はたくさんあって。
ぼくの感覚ですと、音楽一曲の時間は約5分、
みたいなふうに思うところもあるけれど、
今の若い方たちの感覚では、その時間は
2分や3分なのやもしらない。

たとえば、YOASOBIの
『アイドル』は3分31秒とのことなのですが、
その時間を知ったとき、ちょっと驚いて。
つまりはさ、時間的にはもっと
長いようにも感じられると申しますか、それだけ
その時間の中にたくさんの要素が詰まっていて、
すごい！！！　って思う。

とのように考えるときにね、けれども、
ビートルズのとくに初期の曲って、
2分や3分の時間が多くって。たとえば、
ベストアルバム『ザ・ビートルズ 1962年〜1966年（赤盤）』では
『涙の乗車券』（3分11秒）以外はすべて2分台以下でして。
あらためて考えてみれば、
『ペイパーバック・ライター』が2分18秒というのは、
ほんとうにすごい、と申しあげますか、
はたまた、後期の曲ではあるけど
『レディ・マドンナ』も2分16秒なのだから、
そんなにも短かったのかあ！　って思える。
（かたや、『ヘイ・ジュード』は7分11秒なのですが。）

そんなふうに考えてみるとね、
現在の音楽は2分台の曲が多い、
ってゆうのは、その
音楽的な意味合いはぼくにはよくわからないけれど、
もしかしたら、音楽は、時間から考えると
ビートルズのころの時代へと回帰している、
みたいなところもあるのかなあ。

一曲の時間が、
長くとも、短くとも、ぼくはその時間を
音楽の旋律に乗られながら過ごせたい。。。

　Lady Madonna lying on the bed
　Listen to the music playing in your head♪

令和6年10月11日