こどもの足と靴の講座(2020年10月17日、31日、11月21日)
整形外科クリニックに勤めていると「子どもの足の障害」が増えてきたと感じます。
特に扁平足や外反母趾が多く、小学生高学年以降に目立ってくる印象があります。小学生の頃は痛みを感じなくても、中学生にあがって部活動を本格的に始めたり、急な体重増加がみられる時期に痛みを訴えるケースが多いです。
それらのほとんどが「サイズの合わない靴」であったり、「靴の履き方が悪い」ことが原因であると感じています。
先天性の問題がない限り、靴や運動習慣に影響を受けて、子どもの足は変形し、機能低下が生じてくると考えています。
私達は「足は一生のからだの土台」と考えており、子どものうちから「正しい靴の選び方」や「正しい靴の履き方」をすることで、将来の痛みの芽を積めると考えています。
そこで、なかじま整形外科・小児科クリニックにて「こどもの足と靴の講座」を3回開催させていただきました。
密を避けるために最大4組の募集としましたが、キャンセル待ちが出るほど反響が大きかったです。
参加者は1歳から12歳までのお子さんを対象としました。パパ・ママにもご参加いただき、足と靴の知識を学んでいただきました。
内容としては以下の内容です。
靴は毎日履くものなのに、子どもの足はすぐに大きくなるからと、少し大きめのサイズを買ってしまったり、踵がふにゃふにゃの靴を買ってしまうケースがあります。
なかなか靴の機能を確認して購入する人は少ないですよね。
そもそも、どんな靴が「理想的な靴」なのかわかりませんよね。
理想的な靴は以下のような靴です。特に踵がしっかりと硬い靴を選ぶ必要があります。「踵は靴の命」と言えるほど重要で、ここのチェックだけは怠らないようにしていただきたいです。
参加者の方の靴をチェックすると理想から遠いような靴もありました。
しかし、チェックポイントが分かれば次に靴を買うときは、簡単にチェックして理想に近い靴を購入する事ができますね。
次に足のサイズチェックをしました。皆さんが思っている以上に、実際の足のサイズは小さいことが多いです。そのため、実際の足のサイズよりも大きいサイズを選んでしまう方が多いように感じます。
今回の講座でも理想のサイズよりも2cmも大きいサイズを履いていたお子さんもいらっしゃいました。
子どもの足はすぐに大きくなるからと、大きめのサイズを買ってしまうと、足のトラブルの原因となるので頻回にチェックが必要です。
4歳までは3ヶ月ごと、5歳以降は6ヶ月ごとのサイズチェックを推奨してます。
また、「正しい靴の履き方」についても説明しました。正しい履き方をすれば、靴の機能を最大限活かすことができます。めんどくさいかもしれませんが、子どもの足を守るには大切な習慣です。
最後に「足育」についてお話しました。現代のお子さんは昔と比べて運動時間が減少しているようです。そのため、足の機能も落ちやすいのだと思います。
親子で取り組める簡単な運動をご紹介してご自宅でも行っていただけるようにしました。パパママと一緒に取り組むことでお子さんも楽しく運動を続けられると思います。
アンケート結果
5段階評価で、全て5の評価をいただくことができました。
以下に講座の感想を引用させていただきます。
小さい子どもも自由にさせてもらい、楽しく講習を受けられてとても良かったです。無料での開催は本当にありがたいです。
今後もよろしくお願い致します。
靴の履き方などとても参考になりました。
おすすめのインソールとかの販売などがあればいいと思いました。
直前の申込にもかかわらず、本当に丁寧に長時間ご対応頂き、武田様及びご担当頂いたPTの先生に心から感謝しています。
両親も一緒に参加することが出来て、母の足の悩みも聞いて頂き、家族全員大満足です。
理学療法の大切さを実感することが出来ましたので、遠方ですが今後の企画も参加したいと思います。
子供はひとまず中敷きを取り外して様子を見ています。
今後ともよろしくお願いします。
親子で共通して考えられる内容でとても素晴らしい企画だと思います。
今後も様々なテーマでやっていただけたら嬉しく思います。
本日はありがとうございました。
説明がとてもわかりやすかったですし、グループ毎にスタッフの方がついてくれたので質問もしやすくて良かったです。
こどもの足と靴に関して、皆さんの関心が高いことがわかりました。
今後も内容を改善して講座を続けていこうと思います。
出張やオンラインでの講座依頼を受け付けております。
下記よりお願いします。