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先週末(16日)&今週

NYダウ:35294.76(+382.20)
NASDAQ:14,897.34(+73.91)
S&P500:4,471.37(+33.11)
WTI:82.28(+0.97)
ゴールド:1,768.3(-29.6)
ドル円:114.31
ユーロ円:132.56
VIX:16.30(-0.56)

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米主要企業の好決算の発表が目立ち、
投資家心理が上向いた。
9月の米小売売上高が市場予想を上回り、
米景気の減速懸念が和らいだのも株買いを促した。

ゴールドマン・サックスが4%上昇し、1銘柄でダウ平均を97ドル押し上げた。15日朝に発表した2021年7〜9月期決算が、投資銀行業務の好調さを背景に市場予想を上回る増収増益となった。
今週は金融大手の決算発表が相次ぎ、前日のバンク・オブ・アメリカなど好決算が目立った。
景気動向を敏感に映す金融決算が良好だったことで、投資家の米景気認識が改善した。

15日は米長期金利が一時1.57%と前日(1.51%)から上昇した。利ざや改善の見方も金融株買いを促し、JPモルガン・チェースは2%高で終えた。

9月の米小売売上高は前月比0.7%増と市場予想(0.2%減)に反して増加した。半導体不足を背景とした在庫薄で減少が続いていた自動車・関連部品が大きく増加したが、これを除いても0.8%増と堅調だった。好調だった4〜6月期の反動で7〜9月期は米消費が停滞するとの懸念が薄れた。

米食品医薬品局(FDA)の第三者委員会が新型コロナワクチンの18歳以上への追加接種(ブースター接種)を推奨したJ&Jも上げた。

アマゾン・ドット・コムが3%上昇し、アナリストが目標株価を引き上げたテスラも高い。ただ、長期金利上昇で相対的な割高感が意識され、高PERのハイテク株は上値の重さも感じられた。

S&P500は、前日比0.7%高の4471.37で終えた。上値抵抗線となっていた50日移動平均(4437)を明確に上回った。

今週(18〜22日)の米株式相場は強合む展開か。決算シーズンの先陣を切って米金融大手が発表した四半期決算が良好な内容が相次いだのを受けて、投資家心理が上向いている。今週も市場予想を上回る決算が目立つようなら、株式を買い直す動きが広がりそうだ。

前週のNYダウは2週連続で上昇し、週間の上げ幅は548ドルだった。週前半は原油高などによるインフレ加速が企業収益の重荷になるとの懸念から売りに押されたが、景気動向を映しやすい金融機関の好決算が続いたのにつれて週末にかけて買いが優勢となった。インフレや米景気減速への懸念を和らげる経済指標の発表が相次いだのも投資家心理を上向けた。

今週は企業の決算発表が本格化する。ダウ平均の構成銘柄では、IBMやインテルといったハイテク株に加え、景気敏感株である化学のダウと機械のハネウェル・インターナショナルが発表する。J&J、P&G、アメリカン・エキスプレスといった消費関連に加え、通信のベライゾンコミュニケーションズも発表する。

12日調査会社リフィニティブのまとめによると、米主要500社で第3四半期の決算を発表したのは41社。このうち8割強で1株利益が市場予想を上回った。好決算の発表が続いたことで、同期の予想増益率は15日時点で32.0%と1日時点(29.4%)から切り上がった。決算シーズン前に高まった供給網の乱れや物価上昇が企業収益を圧迫するとの懸念はいまのところ現実化していない。前週は金融が中心だった決算発表が今週は幅広い業に広がる。改善し始めた投資家心理が持続するかどうかが焦点となる。

19日のネットフリックスから発表が始まる主力ハイテク株の決算への関心も高い。20日にはテスラが発表する。主力ハイテク株はナスダックが過去最高値を付けた9月上旬には連日で上場来高値を更新する銘柄が目立ったが、その後は弱合んでいる。長期的な成長期待が強い銘柄が多いだけに、市場予想上回る決算が続けばハイテク株買いが本格的に再開し、相場を押し上げる可能性がある。

経済指標では、10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数や9月の鉱工業生産など製造業関連指標が発表される。前週末発表の10月のニューヨーク連銀製造業景況指数は急上昇した9月分から大きく低下した。ダウ・ジョーンズ通信のまとめでは、フィラデルフィア指数は前月からの低下が市場では予想されている。予想以上に大きく低下するようなら供給網の混乱が米景気回復を妨げるとの懸念が盛り返す可能性がある。

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