債務上限問題は12月に
NYダウ:34,754ドル(+337ドル)3日続伸
NASDAQ:14,654P(+152P)
S&P500:4,399P(+36P)
⭕️民王党上院トップのシューマー院内総務は7日朝、「12月初めまで債務上限を暫定的に引き上げることで合意した」と述べた。12月以降の予算執行には債務上限の引き上げが再び必要になるが、当面は連邦政府のデフォルト(債務不履行)が回避されるとの安心感が広がった。
❌米原油先物が安く始まった後、午後にかけて需給通迫観測から上げに転じた。原油高はインフレ圧力の高まりと企業収益の圧迫につながるとの警戒感が強い。
⭕️ジーンズのリーバイ・ストラウスが8%高と急伸。6日夕に発表した2021年6〜8月期決算は売上高が前年同期比41%増、純利益が7倍と大幅な増収増益。売上高は新型コロナウイルスの感染拡大前の19年比でも3%増えた。経済活動の再開に伴い欧米を中心にジーンズを新調する人が増え追い風。売上高総利益率は57.6%と前年同期(54.3%)から大きく上昇。利益率が高いネット通販の、売上高全体に占める比率の増加や値上げが寄与。会社側はブランドカの強さにより「インフレ圧力カの高まりは値上げで乗り切れる」との自信を示し、21年11月期通期の1株利益見通しを引き上げた。グッゲンハイムは「コロナ禍で進んだ服装のカジュアル化が引き続き成長を促す」とみる。米国では衣類全般とジーンズ市場がともに新型コロナ前より大きくなったが、最近はジーンズの伸びが全体を上回る傾向にあるという。世界的な供給網の混乱が続くなか、「製品調達に占める割合が2割を超える国が1つもない」こともリーバイの魅力。経済活動の正常化に伴う好悪条件ともに応える力に買いが集まった。
❌スポーツ用品のナイキが9月に世界的な供給網の混乱が年末商戦向けの商品の生産や販売に響くとの認識を示したり、家庭用雑貨小売りのベッドバスアンド・ビヨンドが供給網の混乱が「小売業界全体に影響を及ぼしている」と指摘したりしたことは記憶に新しい。足元では原油価格の急騰が加わり、ガソリン高が年末商戦に向けた米消費者の財布のひもに与える影響を懸念する声も出始めた。
米債務上限問題が先延ばしになったことで、今日は上昇したが、不安要素が12月まで伸びたと考えると、良い話ではない。