2024年9月オンライン勉強会
こんにちは。NPO法人ホームチャイルドケア協会です。ベビーシッターに特化した座談会、勉強会などを行っております。
9月は「安全計画の見直し」を行いました。
安全計画とは?
参加の目的
・安全計画を策定したきりで見直しをしたい
・より良い安全計画にしたい
・来月に立ち入り調査がある
・皆さんどんな感じで策定しているのか知りたい
居宅訪問型保育を行っているベビーシッターの私たちは年に一回、運営状況報告書とともに「安全計画」を提出しなければなりません。お子さんの「命」を預かっているのは、どの保育形態でも変わりません。保育の場所が個人宅だったり、送迎だったりと様々なシーンでの保育をする私たちですから、その計画は保育園に比べると少し特殊かもしれません。計画書は1人で策定していますから、みなさんがどのように書いているのかも気になりますよね。
どんな書式ですか
そもそもどのような書式で書いているのでしょうか?安全計画の書式は決まっていません。そこで、みなさんに聞いてみると…
・勉強会に参加して教えてもらった書式
・マッチングサイトの安全計画テンプレート
・自治体から参考資料に提示されていたひな形
月々の計画がある書式は事業者向け(保育所等)に近いものだと知りました。他の自治体のも見みるとまた違った書式も。書式は決まっていないだけに様々なものがありました。
安全計画振り返りシート
3つの視点(①安全点検②児童保護者に対する安全指導等③訓練研修)に絞り、協会独自に作成した振り返りシートに書いてもらったものをシェアしながら勉強会は進みます。やってみると気づきがたくさん!
・ほぼ書き直しだと実感した
・計画と自分の活動内容が合っていないことに気がついた
・もっと詳細に計画する必要があることに気がついた
・避難訓練ができていないことに気がついた
1人でやっていると振り返ることがなかなかできず、このような機会はとても貴重。振り返りシートは大きな気づきがあり安全計画には欠かせません。
安全計画のシェア~そこから分かった大切なこと
実際に策定された安全計画がシェアされました。月ごとに細かく書かれていますが、シェアしたシッターは「毎月やりきれていないし、実行している実感がない」とのこと。シッターは毎月決まった場所に行くとは限りませんし、どんな依頼を受けるかわかりません。そのため、あれもこれもと毎月ごとに想定し記入するだけになっていたのです。
つまり
書式が合っていない➡計画が立てにくい➡実行できない➡悪循環
具体的に見てみましょう。4月の安全点検内容の個所は
・室内保育環境
(例)段差、コンセント、角、ドア、台所などの危険個所など
・遊具・公園コース
(例)公園遊具の安全性、公園までの道のりの危険個所など
・ベビーカーの安全点検
(例)ベビーカーの使用方法確認など
となっていました。でも、これ該当するご家庭に伺えば毎月行いますよね。記入されていませんがお風呂サポートがあれば水回りの点検も行っていますし、そのほかにも…どれも大切なのですが月ごとに書くから焦点が絞り切れません。
これを月ごとではなく安全点検内容ごとにしたらどうでしょうか。
日々やっていることを文章化するだけなので書きやすく、実行しやすく、反省点も改善点も書きやすくブラッシュアップしやすくなります
書式が合っていない➡計画が立てにくい➡実行できない➡悪循環
⇩
書式を変える➡計画しやすい➡実行しやすい➡ブラッシュアップしやすい
➡好循環
書式は大事ですね
安全点検内容はシッターの仕事の受け方にも違ってきます。
例えば、ご依頼によくある「送迎」
車を使用して行っているシッターと、交通公共機関のみで行っているシッターでも違いがあり書く内容が異なってきます。活動する地域や内容に伴って安全計画の内容も違ってくるという話題にもなりました。話はさらに「自転車に乗る練習をサポートしているけれど、その時はどうしたらよいのか?」など遊びの場面での安全計画についても。自分のサポート内容からは気が付くことのできない安全管理について知ることができ、想定外も想定内にする視点も学ぶことができました。
避難訓練どうしてる?
「避難訓練は月に1回はやりましょう」となっていますが、ベビーシッターは伺う場所や回数が異なるのでなかなか避難訓練ができません。初めて行く訪問先では、災害時に備えて避難場所の確認はしていますが、避難訓練となると、どうお話したらよいのか?などの悩みも。そこででてきたお話では
伝言ダイヤル体験が避難訓練に
なるほど!これなら初回時、必ずお話する避難場所の確認に併せて、伝言ダイヤルのことをお伝えし、一緒に体験することも!これならすぐにできそうですね。(体験できる日は決まっています。詳しくはこちらの記事をご参考に)
避難訓練を行ったことのあるシッターは、2歳のお子さんを抱っこしてマンションの避難経路を歩いた時のことをシェアしてくれました。実際にマンションの避難経路を抱っこをして歩くと、狭くて歩きにくかったと感じたそう。やはり、やってみないと分からないですね。また、お散歩で広域避難場所へ行くことで訓練になるとの話題にも。やりにくいと思いがちな避難訓練ですが、サポートの中でもできることを知れたもの良い学びになりました。
まとめ
訪問保育者が策定しなければならない「安全計画見直し」では下記のことがわかりました。
・書式の大切さ
・活動に合わせての策定
・日々のサポートで行える避難訓練
今回使用した振り返りシートを利用したい方は有料ページにお進みください。
10月の研修会
10月は「ファーストエイドとエピペン®講習」年に一度のリアル開催をしました。こちらの記事もお楽しみに!
ここから先は
¥ 500
いただいたサポート費は、訪問保育のインフラ化と、勉強会等の活動費に使わせていただきます。よろしければサポートをお願いします。