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ギグワークについて
この前新聞を読んで気になった、ギグエコノミーという言葉について書こうと思います。
まずギグという言葉ですが、もともとは音楽業界の用語だったそうです。
その場限りの単発ライブをギグと言っていたので、そこから派生して「ネットを通じて単発仕事を請け負う」ビジネスモデルをギグエコノミー、そうした働き方をする人をギグワーカーと言うようになったそうです。
(BOOWYがライブのことをギグというのはこれが理由だったのか…)
私の友達が看護師を辞めてシステムの専門学校に通っていたときに、単発で看護師のアルバイトをしていました。
「空いている日にちを入力すると、オファーが来る」と言って、毎回違う職場に行っていたの、それもギグワーカーだったんだな…
ギグエコノミーは成長を続けていて、今は世界で22兆円規模の市場が存在するそうですが、4年後には37兆円まで成長するという民間調査会社もあるそうです。
22兆円ってたしかに大きな数字だと思うんですが、世界規模でみるとそんなに大きくなさそう?と思ってしまいました。
まだ先進国でしか導入できない仕組みだと思うんですけど、でも4年で1.68倍にもなると思うと、そこからねずみ算式に増えていく数字だとは思います。
私は長年「月~金曜日まではOL、週末はアルバイト」っていう生活をしてきましたが、年齢的に厳しいなと感じる機会が増えました。
もし単発でできる機会が増えるのであれば、私だけではなくやってみたいという人は多いと思います。
っていうか会社員だけではなくって、ギグワークそのものが主業務になるのか…
ギグワークには大きく分けて3つのタイプがあるそうです。
① フリーランス型
ネット上のマッチングサイトで個人が単発の仕事を請け負うもの。
○「すぐに人がほしい職場」と「すぐにお金がほしい人」が気軽にマッチングできる
☓毎回初心者が来るので、現場の負担が大きい
② 社外副業型
副業を企業側が積極的に認めるもの
○社員のスキルが向上する
☓本業がおろそかになる。社外で本当に成長しているのかわからない
③ 社内副業型
社員に発注をするもの
○社内事情・業界をよくわかっているので質が高い製品ができる
☓業務量の増加
私は副業と言うと、①フリーランス型しか知りませんでした。
だから「社会保障はどうするんだろう」とか、不安点が強かったです。
どこか一つの企業に席をおいて、アルバイト程度で副業をするのであれば①でもいいと思うのですが、みんながみんな大手企業に勤務できるわけではありません。
昨今「子供時代からのお金の教育」が叫ばれていますが、私はそれと同じくらい「働き方の教育」も大事ではないかと思っています。
そしてもう一つ、分業ということについても新聞では言及していました。
企業のプラットフォーム化については過去の私のnoteでも言及しているので、ぜひお読みいただきたいのですが(https://note.com/hazukiyumiko/n/ne74e7e534e00)、分業という仕組みがプラットフォーム化によって変化し、さらにAIが加わっています。
私がイメージする現在AIの主戦場は「中間管理職」です。(実際、私の職場では人間の仕事をミスしないよう、システムが管理しています)
例えばUberEatsの場合、お客さんからの注文とドライバーを取り持つ役割をシステムが行っています(先日、初めて「近くにドライバーがいません」と加算料金を請求されました。需要と供給で値段を変えているんですね!)
ただ今後自動運転が本格化した場合、ドライバーすらもAIがやる可能性があります。
極端なことを言えば「自動運転する車を自分で作っちゃった。てへっ」っていう人が出てくるかもしれません。
更に言うと注文者の方もAIが「ワイのご主人は鉄分が足りていない」と勝手に判断・注文するかもしれません。
そうすると、注文→さばく→受注すべてにおいてAIなのか人間なのか境目がない時代がやってきます。
AIについては「人間の仕事が奪われる」「職人のような技術の継承に悪影響を及ぼす」などデメリットがたくさん論じられていますが、最大の問題は「倫理」だと私は考えています。
人間だったらストップするようなことをAIがためらいなく進めてしまう可能性はあります。少し話はそれますが、「顔認証は差別を助長する」として研究をストップした企業があるので、今後「AIと倫理」というのはさかんに議論されていくのでしょう。
ただギグワーク化の「自分のために働いてくれる人を簡単に見つけることができる」という素晴らしい点をつぶしてはいけないと思っています。
これまで「アイデアがあってもどうやっていいかわからなかった人」という人が、「どこに聞けばいいか」「誰に頼めばいいか」がクリアになったというのはとても画期的だと思います。
お気楽に聞こえるかもしれませんが、私は人間の叡智を信じています。
どんなときも問題は起こり、それを解決しながら進んでいくのが人間だと思っています。
次回は「仕事と趣味が曖昧になる世界で社会における自分の居場所について」1月18日(月)6:30配信予定です