ゲーム「Maggot baits」感想
※この感想は18禁ゲームの感想です。ご注意ください。
私の観測範囲にて、CLOCKUP話題作の内の1つ、Maggot baits。
グロくてヤバくて触手らしいということだけはなんとなく伝わってきました。実は触手モノが好きな私。しかしエロゲで触手モノなんてやったことありません。これはちょうどいいのでは!?と思い、他の作品もあわせて購入してみました。
そして、期待してた触手と違ったけど面白かったという感想です。
ジャンル:クルーエルノワールADV
プレイ時間:約17時間
媒体:PC
■ あらすじ
公式サイトにあらすじがあったので引用します。
このあらすじを見た限り、強力な魔女(悪)と敵対する話だと思っていたのですが、かなり違いました。
■ これは蛆虫のための物語
物語の最初の方で語られる言葉がこちら。「これは蛆虫のための物語」。
一度はゴーストタウン化した街に犯罪者等のクズどもが集まり、無法地帯化し、我が物顔で闊歩する魔女は男の精を啜って力を得て、魔女の天敵である妖蛆(ようそ)は街に出没し、女や魔女を狙う。人間の善性なんてものは存在しません。これは蛆虫たちが活躍するお話です。ただし、最後だけ人間の話が出てくる。
■ 主人公がかっこいい
主人公の角鹿彰護(つぬが しょうご)。彼は街を牛耳ってる組織を壊滅させることを目的としています。無表情、無感動で冷徹に容赦なく目的を遂行する主人公です。それがかっこいい!声もかっこいい!主人公のボイス入りです。最高すぎる。
ちなみにフラテルニテも主人公に声はついてましたが、残念ながらHシーンでは排除されていました。今回は声が入ってる!ありがとうCLOCKUP!ありがとう!
■ なんちゃってキリスト教要素がある
独自解釈した宗教要素があります。これがすっごく面白かった。
■ 男キャラが魅力的
主人公の過去を知る協力者、敵のボスキャラ、主人公を執拗に狙ってくるキャラ、狂信者……様々な男キャラが出てきます。そのどれもが魅力的!
特にボスキャラと主人公を狙うキャラが良かった。
■ ゲームシステム
フラテルニテ(CLOCK UP作品)の時よりさらに進化したシステム。
全エロゲはこれを標準採用してくれ!!
主なゲームシステムはフラテルニテで語ってるので、今回特殊な機能のみ書こうと思います。
シーンジャンプ機能
バックログからシーンを選んでその地点に戻れるシーンジャンプ機能が追加されました。べ、便利すぎる……。
簡易設定機能
ここまでユーザビリティ溢れるシステムにしてると出てくる問題点があります。そう、複雑になりすぎること。
それを解決してくれるのがこれ!簡易設定機能!私は色々変えたいタイプなので使ってませんが、設定なんぞ面倒くさいと言う人は楽なのではないでしょうか。
グロテスク・アヘ顔緩和
グロテスクはわかるけどアヘ顔まで自分で制御できるようになったのは初めて見ました。た、たしかに苦手な人もいるやつ!
エンディング名がある
今回はおしゃれなエンディング名があります。やったあ!エンディング名があるタイプのエロゲ大好き!
その他機能
省略しているものもありますが、本当にゲームシステムが見事です。システムの一部は公式サイトからも見れますので、ぜひ確認してみてください。
■ グロ表現について
グロは上記にも挙げたように、グラフィックでの表現を緩和することは可能です。ただしテキストではがっつり描写されます。
基本、陵辱当たり前。グロテスク当たり前。モロに表示されます。緩和していても、緩和……?ってレベルだし、そもそもテキストでがっつり表示されます。そのため、苦手な方はやめた方がいいかと。
私個人としては、世紀末な世界観なのでこういうグロテスクなことはあるよね!と思えて特に問題なく見れました。世界観として納得できるので安心して見れるわけです。
魔女は力を失うとただの女
ちなみに、作中では対兵器すら魔女には通じないと描写されているのに彼女たちは陵辱されます。なんでかと言うと、男の精を摂取することによって超常の力を得るので、それが無ければエネルギー切れになってただの女となります。
なので陵辱され放題!
~~~~~ネタバレするよ~~~~~
■ シナリオ
過去警察官だった主人公。昔、謎の団体が猟奇的な乱交パーティーを開催し、拉致された少女を救おうとしたけれど救えなかった。自分の正義感溢れる信念など何の価値もない。行動できなければ価値なんてない。そう思った主人公の彰護が復讐として邪法街を牛耳る組織を壊滅させるため動く話です。
組織に協力的な魔女もいれば彰護に協力的な魔女もいる。その中でメインヒロインを飾るのが魔女キャロルです。
魔女は男から精を貪り、超常の力を手に入れるが、毎回必ず嬲り者にされ、惨たらしく死ぬのにしばらくすると再度現れます。魔女が身籠るとそれがクローンのように新たなる同個体として存在し、その同個体を組織が街に離し、また絶望を与えられ、身ごもり、死んでいく。
無名の魔女がとある目的のために自身の身に多くの絶望を集めるため、魔女を量産していることがわかります。
■ 各エンディング
バッドエンド「モンキー・ハウスへようこそ」
ただひたすら多様な性癖を充実させる!って感じのエンド。汚物系はない!なくてよかった~!こういうのなら平気!
犯されまくる話なので、人外の強さを誇る魔女が嬲りものにされながら「殺してやる」と怨嗟を撒き散らすのですが、その後無気力になったり堕ちたりするのがあんまり好きじゃなかったかな。全部終わった後に全員殺すって展開のほうが好きですね、私は。でも真相を知ってるとそういうのはできないとわかる。
ノーマルエンド「血の収穫」
魔女たちが乱交パーティーの被害者だったことが判明し、魔女を殺害してしまった彰護が絶望して亡霊に堕ち、関係者を殺害し続け、キャロルを殺す寸前で正気に戻ることができてキャロルを庇い、死ねるエンド。そして主人公が死んでも物語は終わらず、キャロルは絶望し、無名の魔女が悲願を叶えて世界に愛が、平和が満ち溢れるエンド。
キャロルだけが異形の現象として愛に満ち溢れた世界から置いていかれたのが物悲しくて良かったです。
新たな魔女が生まれる前にキャロル以外の全員を殺してあげるのが良かったな。もう繰り返さなくていいんだね。
TRUEエンド「灰とダイヤモンド」
彰護が前向きになれる選択肢を選んであげると、キャロルのことを気にするようになります。そしてブライアン(主人公を狙ってくる人)からもらった妖祖の力に侵され、とうとう化け物になってキャロルを殺してしまいそうなところを防いでもらい、人間に戻って絶命します。キャロルは絶望せず、無名の魔女が悲願を叶えられず、キャロルは人間となり、彰護の子供を生んで希望を胸に生きるエンド。
彰護はこちらの方がひどい目に遭ってて可哀相な気もするんですが、他の魔女が救われてない(殺されてない)のがなんだかな~って感じでした。平和そうな描写だけど、それでも力を使うには精を摂取する必要があるわけで……。サバトの被害者にそれをさせ続けるのはちょっときつい。
私はノーマルエンドの方がスキでした。
TRUEエンドのモブたちがちょっと納得できない
選択肢はあくまでもヒロインを気にかける程度のもので物事に対して影響を与えてないはずなのに、色んな人が色んな理由でノーマルエンドと全く別の行動を取ってるので納得できなかったです。なんでノーマルではそうならなかったんだろう。
どちらのエンドでも主人公を"終わらせて"くれる
どちらを選んでも主人公を死なせてくれる、終わらせてくれるのが好きでした。最後はどちらも安らかなので、安心して最後を見れます。
至門にとっては愛(欲望)の話だった
蛆虫代表格である組織を牛耳る男・至門ですが、その正体は無名の魔女(本当の魔女)の弟子でした。そして無名の魔女を愛する男でもありました。すべては愛する女のため、すべてを捧げている彼はまさに純愛でした。至門は否定して欲望と言ってるけど、愛なんだなぁ。TRUEエンドでは本懐を遂げられたし良かったね。
無名の魔女にとっては愛(アガペー)の話だった
キリストのことが大嫌いな魔女ですが、アガペーをもって世界を救おうとしているのは愛なんですよね。苦痛を効率よく収集するために最悪の手段を取ってたけど。
妖蛆の謎
サバトに参加してた人たちの思考回路で「穴がないなら開ければいい」っての描写があるのですが、それがよくわからなかったです。肉体を切って削ぎ落としてそれで性行為をするなら、それはもう女に向かう性癖じゃなくないか?男を代替として突っ込んでるヤツもいるって描写もされてたので、本当に人間であればなんでもいいのかな~と思うのですが、サバトの参加者の転生体である妖蛆は魔女か人間の女しか狙わない。なんでだろう?
陵辱が多すぎる
テーマに忠実だしエロゲだし当たり前なんですが、陵辱が多すぎて飽きちゃうのが難点。いや、世界観には合ってるんですよ!でも長くて飽きちゃった。
■ まとめ(ネタバレなし)
プレイ時間は17時間半。総プレイ時間を記録してくれてるので便利です。
かっこいい!面白い!主人公の物語を綺麗に終わらせてくれる!だけどグロありで薦めづらい!そんなゲームです。グロやリョナに耐性がある人はおすすめ!
備忘録用メモ。Twitterでの実況スレッドです。
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