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ゲーム「Marvel's Spider-Man」感想

 移動方法が画期的だと話題になったゲーム「スパイダーマン」。いつかやるぞと意気込みつつも積んでいたらいつのまにかPS Storeの定額サービス入りしてしまい、悔しい思いをしながら今更プレイ。
アクションが苦手な人にはオススメしづらいけど、スパイダーマンが好きな人、アクションゲームが好きな人はぜひプレイしてもらいたい出来です。おもしろい!

ジャンル:アクション
プレイ時間:55時間
媒体:PS4

■ プレイ媒体がちょっと複雑

 私はわざわざPS4製品版DLC全部入り(正式名称:Marvel's Spider-Man Game of the Year Edition)を購入したのですが、PS Storeの定額サービス(本記事を書いている時点では「PS Plus」と言う名称)に加入すれば購入せずともプレイ可能です。DLC版も含めてプレイできるので、普通に買うより安上がり。この定額サービスでは、続編である「Marvel's Spider-Man: Miles Morales PS4 & PS5」もプレイできます。
 それとは別に「Marvel's Spider-Man Remastered」と言うものもあります。PS5限定の製品で、続編の特定のエディションを購入すると無料でゲットできるらしいのですが、ぶっちゃけ購入当時はこんなものがあることすら知りませんでした。調べてみるとPC向けリマスター製品がPS5になったもの……なのかな?
個人的には定額サービスに加入してプレイがオススメです。



■ あらすじ

 公式サイトの内容説明から引用しますが……ゲーム本編と説明がちょっと異なるような?

プレイヤーは新聞社に勤める青年ピーター・パーカー(スパイダーマン)となり、ニューヨークの街中をかけめぐり、ヴィラン(様々なスーパーパワーをもった凶悪犯)たちによる犯罪を解決していきます。
スパイダーマンとしての能力を得てから8年、何百万の人々を守るために正体を隠しながら戦うピーターの、ヒロイックで爽快なストーリーにも注目です。

Marvel's Spider-Man Game of the Year Edition
「内容の説明」

 ゲーム本編では新聞社に勤めていません(写真を撮る名残はある)。研究所の研究助手を勤めています。
ただし上記にも説明されているように、スパイダーマンとしての能力を得てから8年経過した後の話なので、途中から始まるような印象を受けます。
 若干ネタバレが入りますが、この公式トレーラーが一番わかりやすいあらすじだと思うので載せておきます。



■ ボスを倒すところから始まるストーリー

 スパイダーマン業にも慣れているピーター(主人公の名前。ピーター・パーカー)の話のため、「どうしてスパイダーマンになったのか」等の説明はありません。まず物語を開始して少しすると、とあるヴィランを倒すところから始まります。誰!?なに!?
そんな混乱をよそに、スパイダーマンとヴィランは過去の因縁があるかのように応酬し合っているし、回想があるわけでもないのでプレイヤーを置いけぼりにしながら進みます。日常パートに戻ってもやはり何か過去の因縁がありそうな口ぶり。わからん!
そして映画を見ることを決意しました。


■ 映画とつながりはあるのか?

 本作をプレイして過去の繋がりがどうしても気になったので映画を見てみました。結論から言います。ゲーム本編の過去と言える映画はありませんでした。しかし、本作は色々な設定を全部ごちゃまぜにした感じのようだということがわかりました。
 調べていくと、そもそも原作がアメコミのものでは並行世界設定がよくあるらしく、全く一緒の設定の世界線は少ないようです。ヴィランとしての姿は一緒だけどヴィランになったきっかけが全然違うとか、ピーターの恋人であるMJの外見・性格がかなり異なっていたりだとか、そもそもスパイダーマン自体の能力の設定が異なっていたりだとか。
原作コミックスはもちろん、映画やドラマなども元ネタになっているので、すべてを拾い集めて元ネタを全部知るには厳しいな~と思ってしまいました。
 そのため、すでにスパイダーマンを知ってる人は新たな並行世界を楽しむ話、スパイダーマンを知らない人はゲーム本編で過去の回想を全部拾って脳内で組み上げていく形になってしまうのかな。
 しかし映画を見てると多少なりとも元ネタがわかるので、個人的には映画だけは見ることをおすすめします。映画を見たほうが馴染みやすいとは思うので。Amazonプライム会員なら無料で見れる!



■ ゲームシステム

 ゲームシステムについては公式のトレーラーが親切に紹介してくれているので、文章を読むよりそちらの方が良いかもしれません。

めちゃくちゃ楽しそうでしょう!


移動が楽しい

 本作で一番話したいのがこれ!移動が楽しい!
ニューヨーク内をスパイダーマンの糸を使って縦横無尽に駆け回るのが楽しすぎる。映画で見た移動方法そのままをゲームでプレイできるのが本当に感動しました。しかも移動アクションも簡単。
もちろんファストトラベル(瞬時に別の場所に移動)もあるのですが、ファストトラベルが実装されてもあまり使わず、後半になってようやく使うレベルでした。それくらい移動が楽しい!
ちなみにファストトラベルは電車移動を使います。市民に混じって電車移動するスパイディーはシュールでした。これが結構な種類があるので全パターン見るのもオススメです。

© MARVEL

ビル内を飛び回ったり電車移動も楽しいですが、徒歩もそれなりに楽しいです。野次馬のヤジが結構面白い。


難易度選択

 私はアクションゲームが得意ってほどでもないですけど普通だと思ってたんですよ。でも今作は難しい!何度もやり直した!
最初はデフォルトで選択されていたAMAZING。
QTEを色々なタイミングで要求されすぎて難しく感じ、難易度を落としてFRIENDLYに。
メインクエストはそのまま進んだのですが、最後のDLCでバトルチャレンジクエストが面倒くさすぎてさらに難易度を下げてFRIENDLY NEIGHBORHOOD。
最終的に難易度が一番低いものになってしまいました。正直なところ、たしかにバトル時間は短くなった気がしますが、難しさについてはたいして変わらない気がします。
ただしこの難易度選択、下記に一覧を書いたのでお分かりかと思うのですが、残念ながらバトルにしか影響しないんですよ……。

  • FRIENDLY NEIGHBORHOOD
    とても難易度の低いバトルで楽しみたいプレイヤー向け

  • FRIENDLY
    難易度の低いバトルでストーリーを楽しみたいプレイヤー向け

  • AMAZING(デフォルトで選択)
    バランスの良い難易度で楽しみたいプレイヤー向け

  • SPECTACULAR
    難易度の高いバトルを楽しみたいプレイヤー向け
    敵が強く好戦的になる

本作はバトルやQTE(クイックタイムイベント)、追いかけっこアクション、ステルスアクションなど諸々のゲームシステムがあります。しかしバトル(敵の強さ)以外に難易度が影響しないため、作中でどんなに頑張っても、例えば敵に追いつけなかったりしても自分の実力を上げるしかありません。バトル以外に苦戦したらどうしようもないのが辛いところです。

 バトルに爽快感を求めるなら難易度低めにした方がスカッとするアクションになるかと思います。たぶん。


戦闘アクション

 スーツを解放し、使えるスーツパワーを使いこなして戦闘を有利に進めるのですが、とあるスーツパワーがものすごく強すぎて、それに気づけるか気づけないかで戦闘の難易度が変わってきそうです。
本作ではメインストーリーを進めてスパイダーマンのガジェットをどんどん増やしていくのですが、そのガジェットには回数制限があります。そして回数の回復も遅い。けどそれが!ガジェット使用無制限のスーツパワーがある!最強すぎる!こいつがあればかなり強くなります。
私はそういうスーツパワーがあることにDLC3話(一番最後の話)で気付きました。悲しいね。


QTEが本当に戸惑う

 QTE(クイックタイムイベント)が色々な場面で要求されるため、ボスとの戦闘やイベント時は一瞬たりとも画面から目を離せません。
イベントじゃなくても、その辺のザコの車をとめる必要がある時にQTEを要求されて本当にビビりましたし、初回はかなりの確率で失敗しました。
ボス戦闘でも特定条件にしてからのQTEが多く、リアルタイムで戦闘をしながらどんなギミックか解いて処理していく必要があります。


パズル

© MARVEL

 作中にはパズル要素もあります。そんなに数は多くないけど楽しくて結構好き。


育成要素:スーツ

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 一度スーツをゲットしてしまえばスーツパワーはどの見た目でも使えるため、スーツパワー重視でゲットすることをオススメします。
スーツパワーとは別に3つまで特殊能力が付与できるのでこちらもお好みで設定可能。


育成要素:ガジェット

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 スパイダーマンが使用する科学的アイテム。なにがどう便利なのかは習得して使ってみないとわからないのがちょっと面倒くさくて面白い。DLCのチャレンジクエスト内でガジェットの縛りプレイがあるのですが、それでようやく使い方を知るガジェットもありました。気づくのが遅かった……。


育成要素:スキル

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 レベルが上がると貰えるポイントを使って開放していくスキルツリー。習得できると技が増えていきます。最終的には全部取れるので、自分がほしい技を優先して取っていきました。


コレクション

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 街中に散らばっている過去の思い出や、ストーリー上で聞ける音声、新聞などが閲覧できます。思い出についてはスパイダーマン自身の回想つき。
映画で語られた話や、それ以外の話もたくさんあるため、この世界線が色々な設定を引っ張ってきたごちゃまぜ世界なんだなということが察せられます。


オープンワールドマップ

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 ニューヨークの街をオープンワールドで歩けるのが良い。3Dマップというのが結構面白いです。正直、他のオープンワールドに比べるとちょっと狭いかも……?ビルが多いのでそう思ってしまうだけかもしれませんが。
でもそれ以上に移動が楽しいので満足感があります。


ローディング画面でヒント

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 個人的に嬉しかったやつです。続々と新しいアクションが出てくるので最初に出てきたアクションを忘れがちなのですが、ローディング画面で思い出させてくれるので、ローディングが苦ではなかったです。
とは言っても技リスト一覧もあります。

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動画つきでわかりやすく表示してくれるので、これを見ながらアクションを練習してたりしました。


カメラ機能

 昨今のゲームはこのカメラ機能がデフォルトで入ってる気がします。
自撮り機能付き!フィルターもすごいし様々な機能がついている。

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~~~~~ネタバレするよ~~~~~




■ 本編

 本編を少しやり始めてから、映画スパイダーマンシリーズ、アメイジング・スパイダーマンシリーズ、MCUは1作目のみ視聴しました。
私が過去に見たことがあるのが初代スパイダーマンの1作目で、このシリーズのスパイダーマンは皮膚から蜘蛛の糸を出します。アメイジングシリーズでは機械を使って出しています。そもそもそこから違うのかよ!
個人的には、主人公の性格やスパイダーマンの能力としてはアメイジングシリーズが近いのかなと感じてます。

 映画に満足してゲーム本編を再度進め始めると出るわ出るわ疑問の嵐。ユリ警部(警察の中での相棒ポジション)って誰?フィスク(ヴィラン)って誰??
私が唯一知っていたヒロインポジションのMJについてや、親友ポジションのハリーのことも語られていきますが、やはりなんだか設定が微妙に違うようです。予習が全く生かされてないようです。潔く諦めることにしました。
よし、ヒロイン、親友等のカテゴライズだけ予習できただけ良しとしよう。
目をつぶりつつ話を進めるとニューヨークの街で小さな事件(市民にとっては小さくはない)をスパイダーマンが解決していきます。
 本作は話がわかりやすく、ヒーローVS悪役の図となってます。スパイダーマンは頑なに「殺さない」ことを徹底してます。ヴィランでさえ生かします。映画とは違うんだな~。

 フィスクというヴィランを倒すと台頭してくる犯罪組織たち。ギャングが幅を利かせ、デーモンという謎組織も台頭、セーブルという警備会社も犯罪者並みに横暴なことをしてくる。世はまさしく犯罪組織時代。
 台頭する犯罪者たちをいなしつつ、事件をどんどん解決していくとオズコープ社(スパイダーマン世界におけるすごい会社)が作成した毒が散布される事件が発生します。手に入れた薬で大切な人を救うか、他の市民を救うか、スパイダーマンとして描いているのがとても良かったです。

 話が進んで影の黒幕率いるヴィランズ大集合になったのは結構楽しかったですが、倒すのが大変だったなぁ~!頑なに難易度下げなかったせいだけど!
過去や回想で深掘りされたミスター・ネガティブとドクターオクトパスは良かったのですが、それ以外のヴィランが巻き込まれて体よく使われた雑魚ヴィランみたいに見えてしまったので、もうちょっと深掘りしてほしかったな~と思います。尺が足りなさそうだけど、ちょっと残念だったかな。

 個人的に一番驚いたのはハリーについてでした。ノーマン・オズコープの息子であるハリー(ピーターの親友)が海外に仕事に行ったと思ったら大病を患っていて、それを治すために海外に行っていた(大病設定はアメイジング・スパイダーマンで見た設定!)。
……と思ったら息子を薬液漬けにしてるノーマン・オズコープ!色々な悪巧みはノーマン・オズコープが原因なのですが、そのすべてが息子を助けるためだったことがラストで判明します。すごいですねえ~!自分の息子を生かすために様々な人を犠牲にすることを選んだ男!そういえば映画でも息子だけは大切にしてたもんな……。続編でどうなるのかが気になるところです。

 2代目スパイダーマンとなってしまったマイルズについても作中でしっかり描写してくれたのは良かったです。映画みたいな引き方ですごく良かったな~!


■ DLC

 「摩天楼は眠らない」というシリーズで3部作になってます。本編の続編なので本編をやらないと意味がわからないやつ。
マギアという犯罪組織が新たに台頭し、ブラックキャットという過去スパイダーマンと恋愛的な意味でもひと悶着あったらしい女性と関わるところから始まり、最終的に元セーブルの代表と一緒にその組織のボスを倒すまでの話でした。

その合間合間にスパイダーマンとマイルズのスパイダーレッスン会話が結構可愛くて好きでした。次回作が本当に楽しみ~!
楽しみだけどもしやノーマン・オズコープとマイルズが対決するのか……?ハリーの話はちゃんと回収してくれるのか……??その時スパイディーはどこに!?




■ まとめ(ネタバレなし)

 プレイ時間は本編で38時間。DLC含めると55時間ほどなのでDLCのみだと約20時間でしょうか。すべての寄り道を経験し、一度でクリアならず何度も挑戦してクリアしたものが多かったのでおそらく人より時間がかかってる気がします。しかしそれでもトロコンまでは行ってない。
 ストーリーは面白く、アクションも難しかったですが分かればクリアできる難易度設定、DLC含めて完結するのでDLCを含んだバージョンを購入しておいて本当に良かったです!大満足!
次回作もいずれプレイしようと思います。楽しみだな~。
唯一心残りがあるとしたら、本作の過去編が見たいということです。別世界線の話ではなく、本作の過去をちゃんと見たい!作ってくれえ~!

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