記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

ゲーム「FINAL FANTASY XIV:黄金のレガシー」感想

※荒れがちなので念のため注意書きを書いておきます。
本感想は筆者自身が感じた感想を書き起こしたものであり、誰かに強制するものでもなく、共感を得ようとするものでもありません。スタッフを攻撃する意図もありません。ただ筆者自身の備忘録として残しています。

 私はFINAL FANTASY XIV(ファイナルファンタジーXIV、以降FF14と表記)が大好きです。大好きですが、今回の黄金のレガシーはポジティブなこともネガティブなこともどっちも感じたな~という感想です。ネガティブ感想を見たくない方は画面を閉じてください。あ、あとなるべく説明はしていますが、基本的にはFF14を知っている方向けの感想です。ご注意ください。


■ FF14とは?

 FF14を知らない人がこの感想を見に来ることはほぼないと思いますが、一応書いておきます。FF14とはFFシリーズ2作目のオンラインゲームであり、MMOです。MMOなのにかなりの範囲で一人でも楽しめる作りになっています。私はとある作品のコラボ目当てにやってみたらドハマりして今、という状態です。できるだけ長く続いてくれ~!

昔書いたFF14の感想記事はこちら

制限事項はありますがフリートライアルもありますし、製品版を買って適用しなければいつまでも無料で遊び続けられてしまうというお得すぎる謎の仕様です。FF14をやったことがない方はぜひプレイしてみてください!


■ 黄金のレガシーとは

 FF14の新規メインストーリーになります。FF14内でのナンバリングが存在し、「黄金のレガシー」と言う名前のナンバリングが追加される(大型パッチと呼ばれる)んだ~!と思っておけばOKです。
大型パッチ追加時は基本的に「メインストーリー」「新規追加エリア」「メインストーリーに付随するサブクエスト」「ロールクエスト」「新規追加ジョブクエスト」等があり、システム面でも何かしらの追加があったりする、それはもう大きい仕様変更となるわけです。
そして今回はさらに「グラフィックアップデート」が追加されています。

ちなみにですが、本当に何も知らない方は黄金のレガシーのPVを見ておくとなんとなく世界観がわかるかもしれません。フードを被った髭面のおっさんが我々プレイヤーを代表するキャラになります。それ以外はぜーんぶNPC。



■ システム関連感想

 取り急ぎFF14の基本的な紹介が終わったので、まずは良かったことから感想を言いましょう。良かったことを言うのは大事なのでね!

リリース以降のログイン

 これ手放しで褒めたいポイントです。MMOの大型パッチ追加で何が一番問題になるか?そう!ログイン戦争!!大問題ですね。
しかし今回のFF14はすごい。アーリーアクセス(製品版を予約していると発売日より前にログインして遊ぶことができる)初日は待ち時間が少々発生しましたが、初日以降は大型パッチ追加後とは思えないほどスムーズなログイン。アーリーじゃないリリース日(一般向けリリース日)でも待ち時間は全くありませんでした。
私は漆黒からアーリーアクセス参加を体験をしていますが、こんなにスムーズになったことに感動を覚えました。こんなにログインユーザーがいるのに、スタッフ頑張ったんだなぁ~!ありがとうありがとう!

グラフィックアップデート(キャラクター)

 やっぱすごいよグラフィックアップデート!自キャラはめちゃくちゃ可愛くなりました。NPCたちも可愛くかっこよくなっちゃって本当に良い。
ただ公式の言ってた通り、素材がすべてがアップデートされてるわけではないので、早く対応していってほしいな~とは思います。
ムービーに映るようなキャラでも服の素材がガビガビなのが若干気になるので、すべてがアップデートされた状態で最初の新生からプレイしたいな~とワクワクしています。

ガビ服

グラフィックアップデート(フィールド)

 新規フィールドがすごい。全部すごい。草も、土も、石も、すごい!特に前半で出てくるフィールドは新たなフィールドとして本当に良い。大満足。グラフィックアップデートで感動したのももちろんだけど、住んでる種族や思想がとても良い。
フィールドで特にお気に入りなのが雨に濡れた時の土です。湖の近くで雨の中で釣りをしてると周りが全部綺麗。わぁ~キラキラしてる!

トライヨラ
トライヨラ
トライヨラ
コザ・マルカ
ヤクテル樹海

 あ、あと影もすごいんです!影の描写が本当にリアルで大好き。木々の影ももちろんすごいんだけれど、キャラクターの影が本当にすごい。かがり火の影響や、照明などの影響や、陽の光により影響で自分やNPCの影が変化するのが本当に面白い!

 しかし、前述のとおり未アップデート部分が多いです。ガビガビ素材がいたるところにある。がんばれ公式~!

ガビ家具

 グラフィックとは若干異なるのですが、追加されたはずの「草を触った時のSE表現」はぶっちゃけよくわかんなかったです。設定の音が小さすぎただけかもしれません。普通に草原を歩いた時の音しか聞こえず、大きくしても草原を歩く音がうるさくなっただけで、「せっかく追加してくれたのに受け取れないバカ耳でごめんね……」と思ってしまいました。

BGM

 正直、曲調がいつものFF14感はあまり感じられなかったんですが、それが今回の新フィールドに合っていて、とっても良かったです。
「この曲、どこかで聞いたことがある……!」っていうのがいくつかあるので、もしかしたら民族とかその手の曲調を研究してお出しされたものなのかもしれない。好きな曲が多くてとても気に入ってます。

バトル・コンテンツサポータ―

 見たことのない、想像のできないギミックが多く、そして死ぬ!それがめちゃくちゃ面白い!そして一緒に行くNPCたちの動きも格段に進化してる。NPCたちも初見の技に食らうのが最高!面白過ぎる!こういうの求めてた!
「今の技、どういうことだよ!?」(うろ覚えセリフ)みたいな反応をするのでそれもとっても良い。避けきれなかった攻撃を次はNPCによって避けられたり避けられなかったりする。NPCたちの位置や動きも性格が表れてる気がする。NPCなのに思考を感じられて、とても良い!
ラスボス以外はNPC達と一緒に行けるのでこの楽しさを存分に味わうことができてとても良かったです。クリアしても未だにわかってないギミックがあるのでもう一回行かなきゃ……。そう、フェイスでなぁ!

キャラクリエイト60分変更可能

 神アプデです。FF14ではキャラクリエイトをしてプレイヤーキャラを操作するのですが、このキャラクリエイト、途中で変えることができます。その変えた状態からゲーム時間で60分間は変え放題という神アプデ!!本当にありがとう!たくさんキャラを作ってたくさん遊んで結局元のウサギの種族(ヴィエラ)に戻しました。やっぱヴィエラ好きだ……。

7.1追加ミラージュドレッサーまとめて追加機能

 FF14では強い装備がモノを言いますが、それだけだとオシャレができません。今の装備をそのまま、オシャレな装備を投影して自分が気に入ってるコーディネートにすることができます。そのコーディネート用保管先がミラージュドレッサー。そのミラージュドレッサーは枠が限られています。たとえば頭装備1枠、胴装備1枠、みたいな感じ。それを今回、オシャレ装備シリーズを1シリーズまとめて1枠として追加できる機能が実装されました!まさに神アプデ。4枠ぐらい取ってたものが1枠に圧縮できるわけです。やった~!

 個人的には様々な種類のシリーズをまとめて追加したいので今後の対応で順次適用していってほしいと願っています。シリーズごとに見れるの、結構楽だし。



~~~~ネタバレするよ~~~~






これ以降はストーリーについての感想を書きます。ポジティブとネガティブ感想あるよ。

■ 黄金キャラクター紹介

 ストーリーを語る上でキャラの紹介が不可欠なので一応紹介しておきます。

光の戦士かつ冒険者かつプレイヤー

 プレイヤーの名称。世界を何度も救ってきた人。なのでいつもは「光の戦士」とキャラにもプレイヤーにも呼ばれていますが、今回は「冒険者」と表記します。

ウクラマト

ウクラマト

 本作の主人公。第一王女で三兄妹の末っ子。王とは血が繋がってないが王位継承の儀の参加者。穏健派で民衆からの支持はあまりない。ウクラマトは継承の儀の助っ人を冒険者に頼み、冒険者はこれを了承し、トライヨラという国に赴くことになる。コーナと仲良し。ゾラージャと仲良くはない。

エレンヴィル

エレンヴィル

 ウクラマトを紹介してトライヨラまで案内してくれる人。元々前作で関りがあった。グリーナーという、依頼を受けて様々な国の素材を採集する職業の人。ウクラマトの古くからの知り合い。

コーナ

コーナ

 第二王子で三兄妹の次男。王とは血が繋がってないが継承の儀の参加者。革新派で他国の学校を出て技術を自国に持ち込み、交通手段の改革をした。偉業すぎる。ウクラマトと仲良し。ゾラージャと仲良くはない。冒険者の知人である二人に助力を依頼していた。

ゾラージャ

ゾラージャ

 第一王子で三兄妹の長男。唯一王と血が繋がっており、継承の儀の参加者。とても強いため、外征派として他国を侵攻しようとしている。今までのストーリーの価値観だと帝国側の主張を思い起こさせるのでNPCからは嫌われがち。ウクラマトから「王にしちゃいけないやつ」とまで言われてる。

グルージャジャ

グルージャジャ

 多民族国家トライヨラの初代王にして三兄妹の親。トカゲのような外見の種族だが、双頭という特異な身体特徴を持つ。この双頭は片方は武力に、片方は知力に優れている。そのため、武王と理王と呼ばれている。

バクージャジャ

バクージャジャ

 武闘大会で優勝したため民衆代表として継承の儀に参加することができた人。双血の教えという宗教観を持っている。双頭を素晴らしいものとし、同じ種族以外の人や双頭以外の人を見下している。

スフェーン

スフェーン

 新生アレキサンドリア国の王。理王を自称している。


■ 簡易あらすじ

 めちゃくちゃ雑にまとめます。

 多民族国家トライヨラで王位継承の儀が行われる。継承の儀参加者である王女ウクラマトからの要請を受け、冒険者は知人と一緒にトライヨラと赴く。トライヨラではウクラマトと一緒に継承の儀をクリアしていき、いくつかの問題を乗り越えウクラマトは王になった。自らを武王とし、兄コーナを理王として連王政とする。
その後、トライヨラの一部に謎のドームが発生した。そこから兄ゾラージャ率いる謎の集団がトライヨラを襲い、前王グルージャジャは倒れた。謎の集団は新生アレキサンドリアと名乗り、トライヨラを侵攻すると言う。
ウクラマトと冒険者たちは新生アレキサンドリアに突入し、武王ゾラージャと理王スフェーンを倒した。


■ メインストーリーポジティブ感想

前半の新たな冒険感

 前半は本当に夏休みみたいな感じで、プレイヤーが光の戦士ではなく冒険者としてウクラマトの手助けをかる~くしてる感じが良かったです。ただ自分自身の冒険ではないかな。あくまでウクラマトの冒険。ウクラマトが主人公。
実は最初ウクラマトのことはそこまで好きではなかった(嫌いではない)んですが、王位継承戦を通して好きになれたのでそこは良かったです。語る内容はお花畑な内容でも貫ければそれは確固たる信念なので、そういうの好きでした。ウクラマト、がんばれ~!って気持ちになれた。

コーナ組のわちゃわちゃ感

 依頼してた相手がサンクレッドとウリエンジェなのも最高だったけれど、この三人がこんな風にわちゃわちゃするとは思わないかった!もっと深掘りしてもよかったと思う。賢人二人が親戚の子供を面倒見てる感じの距離感なのが面白かった。可愛かった。
裏では絶対面白いことになってると思うし賢人二人にからかわれているコーナがいるだろうしコーナは賢人二人を尊敬してるんだろうなとわかったのでそれも全部見せて欲しい。全部見せろ!

エレンヴィルが良いキャラ

 すごい、さすが吉田Pが好きなキャラ。持ち上げられっぷりがすごい! とは言え、本当に良いキャラなので大好きキャラになりました。暁月では普通だったのに。考えや性格も好きなんだけど、声優さんの演技の力がかなり大きいと思います。キャラを大好きになれる演技をしてくれてた。
 今回ナレーションをしてたということは、やはりメインクエスト後は世界各地に行って何かしらの書物を書くんだろうか。書いてほしいな~。

たまに出てくるエスティニアンが笑いを誘う

 エスティニアンと邂逅した時に「なんで!?」となって次第に笑えてきたのも面白かったし、二度目の再開でまた「なんで!?」ってなって面白くなってきちゃうし、こいつが登場すると笑える場面になるのが最高でした。


■ メインストーリーネガティブ感想

前半はそれなりに好き、後半は微妙

 前半はストーリーに粗はあれど新たな冒険感があって好き。
後半はなんでこうなったんだろうって感想。

思い出す相手、ラハ!?

 最初に継承候補者が出てくる時にヒカセンの冒険の話に触れられたので、思い出すのはもちろんエメトセルクのあの言葉だよな!って思ったらラハの言葉だったので「え!?」って驚いた。そ、そっち?それなら回想じゃなくて選択肢の方がよかった。
というかこの話のちょっと前にクルルさんは超える力の影響を受けていたのになんで冒険者は受けないんだ?過去回想でゾラージャと家族の話をやってくれても良かったよ。

冒険者として依頼主を守れ

 なんでウクラマト攫われてるんだ。うっかりすぎないか?守るためにいるんじゃないのか?? まあたしかに過去の冒険禄ではNPCが攫われたり殺されたりすることもあったけど、それは当時一介の冒険者(未熟)だったせいとか、NPCが死ぬ覚悟を決めて敵に挑んでたりとかしたいせいじゃないですか。これに関してはちゃんと守ろうぜ……と思ってしまった。

継承の儀

 継承の儀自体は楽しく見れてはいたけど、私はてっきり「グルージャジャから民を想う心を引き継いだウクラマトをトップとして、武を引き継いだゾラージャ、理を引き継いだコーナと三人で王になる」だと思ったんですけど~!? ゾラージャ兄さんが完全に仲間はずれじゃん。
ウクラマトが色々なコンプレックスを抱えていて、民を想う気持ちでこれまでやってきて、武や理じゃなくて親からは民を想う心を受け継いだんだ!って気づくところが結構好きだったんだけど、いきなり「武王になります!理王はコーナです!連王制です!」って言われてめちゃくちゃ混乱した。これならウクラマトは長兄に対して尊敬の念を抱かせるんじゃなくて、普通に仲が悪い方がよかったんじゃないかなぁ。
 そもそも「王にさせちゃいけないやつ」って言ってたけど、王にさせちゃいけないやつはバクージャジャもそうなのにウクラマトから一切語られなかったし、ゾラージャのことは王にさせちゃいけないっていうか、目指すべき政策の違いですよねとしか思えなかった。
いやゾラージャもゾラージャで「戦をやりつづけ、戦は嫌なものだと民に認識させる!」って主張もなんでそうなる?とはなったけども。最後に「俺は一貫してそう思ってる!」とか言いつつもそんなこと全然思ってないよなとしか思えなかったけども。
 継承の儀・料理対決編でもウクラマトはコーナと組ませるんじゃなくて敵と組ませないと、ご都合主義というか、明らかに出題者の嗜好によって組まされてる感が抜けきれなくて、そこも結構げんなりしてしまった。どちらかが勝つかわからない勝負ではなく、あの組み合わせが発表された瞬間に主人公側の勝利が確定してしまった瞬間なのが萎えポイント。

バクージャジャ、いきなり改心

 高慢さと見下しがあるのに取る手段が小者すぎてちょっと微妙だった。性格が一貫してないというか。
たぶん双血の教えでは双頭こそが至高と教えられ、他はすべて劣等種だと教えられてるはずで、武闘大会に出るまで村の中でずっと過ごしてた可能性が大きい。そしてあの「俺様を指名すれば早いのによ」と言う尊大さ。
これなら普通にウクラマトを誘拐して相手から石を奪うより、「至高である双頭に自分から石を献上すべきなのに、なぜ献上してこないのか」みたいな怒り方をさせてそこから奪わせた方が良いんじゃないだろうか……。
 あと双頭の子供たちはどんなむごいことをされてるかと思いきや、ただただ孵化する確率が下がるだけっぽいのでガクッとした。孵化させて双頭じゃなかったら殺すとか、成長して双頭にふさわしくないと見限られたら即殺すとか、そういう話かと思ってた。
 バクージャジャ改心後は子供じみたキャラになってて結構好きな性格だったけど、それならそれで改心前の行動と一致してなくて微妙。
一致しないのは「家族のために王になれるならなんでもする」かららしいけど、その理由で卑劣さを売りにするんだったら高慢さと見下しは別にいらなくない?「特殊な宗教感が理由であの場所を離れられない一族は、人口も少なくなりグルージャジャからも見放されてるので、一族のために王を目指す」とか、シンプルな理由で良かったよ。
 あとなんでヴァリガルマンダを放ったにも関わらず無罪放免で次の試練に普通に参加してるのか意味がわからなかった。現王グルージャジャの過去の栄光にするくらいの強敵なんだから冒険者が介入しなかったらトラル大陸が終わるだろ、あんなの。それなのに継承の儀の試練を与える人への攻撃は即刻参加権没収なのはわからん。継承の儀の重要度的に、大勢の民の命<継承の儀の試練を与える人への攻撃ってことだよな。なんで??もしくは融通利かなすぎる制度なのか?事前に決められてないルールなら無罪放免?嫌すぎるだろそんなの。やったもん勝ちじゃん。

グルージャジャの妻もゾラージャの妻も一切話題に出ないのなんで?

 あいつらオスのみで単為生殖可能なの?
グルージャジャに至っては妻が病死かなにかで亡くしたのかな……くらいの妄想はできるけど(グルージャジャが良い人そうなので肯定的な妄想をして補完できそうという意)、ゾラージャに至ってはあのエリアにマムージャ族はいないし、どうやって子供産ませたの?クローン技術かと一瞬疑ったけど、クローン技術を発展させるとは思えないんだよね。それならスフェーンはクローンで生まれているはずだから。王女の記憶の保存とロボット運用を選んだ時点でクローン技術は発展しえないと思う。それにクローン技術があるなら記憶をリビングメモリーに保管するだけじゃなくてクローン体に移して人として生かすと思うし。そしたら魂資源問題解決するし。
 ゾラージャが生まれた子供を捨てたのなら妻(というか性欲処理の相手?)も切って捨ててるんだろうなとか、そういう話が一切出なくて驚いた。みんな興味すらわかないじゃん。
ゾラージャに対してウクラマトが「もっとゾラージャ兄さんに踏み込めば良かった」とか言ってたけど、あの状況で子供の母親に興味すら抱かない相手がなにを踏み込むと言うんだ……?と思ってしまってキツかった。
 頑張ってゾラージャのことを理解しようと妄想しても、すべては私の妄想なので本当に何もわからない。妄想で補完して楽しむようなポジションとして受け入れられなかった。理解させる気がないと思うし、描写不足だなと強く感じる。色々唐突すぎる。
父親に向かっていって一度死んでるにも関わらず「自分の方が強い!」ってなったのも意味わからないし。残機が多いのはおまえの力なのか?
 そもそもグルージャジャがウクラマトを養子に取った理由は「頼まれたから」だとわかったけど、コーナを引き取ったのはなんでなんだろう。この辺はまあ妄想で補完してもいいかなとは思えるけど、やっぱりゾラージャに対して(というかあの家族に対して)は描写不足だなとは思う。

最後まで好きになれなかったスフェーン

 話の粗は結構あったけどキャラが好きになれてたら結構受け取り方は違ったんだろうなと思えた後半。スフェーンのことが全然好きになれなかった。
最初の接触から違和感を感じさせる作りだったので、正直悪役として期待してた。
あんな明るい声で「なんでもできるよ」と言ってゾラージャを唆したくせに被害者面なのがイヤ。その時から他国侵略を目論んでたくせに、自分では「こんなことして許されると思ってない」とか言いつつ上っ面だけというか。本当に上っ面だけだったら良かった。悪役として一貫してくれるなら。
最後まで見てちゃんとすべてを知ってるはずだけどすべての同情ポイントに対して同情できない。
そんなスフェーンのことをウクラマトは好印象に見ているようなので、置いてかないで……と思ってしまった。その気持ちについていけなかった。
せめてスフェーンが覚悟ガンギマリ系だったらまた違っただろうに、結局スフェーンは自国の民を存命させるために他国の命を消耗することを選んだのに迷いに迷いまくってるし、その迷い方も「命を犠牲にするのは良くない」とかの考えではなく、「好きになった相手(ウクラマト)から嫌われたくない」にしか見えず、何度も「ウクラマトと同じ国に生まれたかった」と伝えてくるのがイヤ。おまえはそのウクラマトの国を襲って殺してすでに命を回収してるんだぞ。なに言ってるんだ。
 「甘い王様はいらない」と言って自己記憶消去に走ったのも、すべての他国の命を消耗しつくしたら詰むのに、ただの暫定手段に自己消去という最終手段的なアクションを使ったのもなんか……頭悪いな!って思ってしまった。
 あと、そんなに冒険者の知識が欲しいならもっと情報を引き出せよ!本気出せよ! 最初は篭絡する気なのかなと思ってたけどそんな気もなく、普通に情報を引き出す気なのかと思ったけど結局引き出さず、ゾラージャの対抗戦力として良いように使って鍵を取り戻したと思ったら主人公たちを置いて自分の世界に戻っていくし、情緒不安定な印象が付きまとった。
 今思い起こせば永久人を生かすことを選んで自分の世界に戻った瞬間、新生アレキサンドリアの生きてる人たちを見捨てているってことだよね。複数のロボットは操れないみたいだし、ソリューション・ナインの人たちを王として管理すること放棄してるよね。だって元の世界に戻ってゲートを閉じたんだから。嫌なこと気づいてしまった。

新生アレキサンドリア

 死んだ人間から命を抜き取りその命を他人に対して予備の命として付与する、という仕組みは星海の流れを完全に奪っていて、発想自体は面白くて好きだった。でも、星海は生まれ変わりの世界観で、命が星海に還り漂白され、新たな生き物として生まれてくる……はずだと思うんだけど、それをすべて奪ってしまったら新たな命が生まれないのでは?だって人間も魔物の命も奪ってるんだから。新たな生き物が宿った際に後付けで命を付与する完全管理制とか?それもそれで気持ち悪い解釈なので嫌だな……。
 こんな命が廻らなさそうな世界なのに、それにしては結構人口が多そうだったので結局どういう設定なんだろう。自分的にあんまりしっくり来なかった。

リビングメモリー

 私は今回のためにFF9をクリアしたのでスタイナーの因子を感じたキャラとか、剣劇を主人公たちがやりだしたりとか、サブクエで「君の小鳥になりたい」が出てきたりとか、結構好きだなと思えるシーンはあった。けど「スフェーンが眠ってる隙をついてシステムをシャットダウンさせて永久人を抹消してね!」のクエストはやべえな……ってなりました。
そもそもシャットダウンして消えるってことは永久人たちは記憶領域じゃなくてメモリ保存だったってこと?そうじゃなかったら再起動したらまた再現されちゃうよ。たぶんそうじゃないとは思うけど、シャットダウンって言い方が意味深。
そもそも未練を残してるとシャットダウンから逃れられる現象も謎。デュナミスの力なんですか?
いっそ永久人たちから「永遠に生きたいなんて思ってない」みたいなことをスフェーンが告げられて狂ってしまう、とかの方がまだマシだったのでは?冒険者たちはその手伝いをしただけという感じで。名前すらない親子が「会いたかった」「もう離れないでね」と言って抱き合ってるのを横目に無慈悲にシャットダウンするの、罪悪感がすごかった。
 しかし、スフェーンは自分が倒された後も永久人しか気にしてないけど、生きてるアレキサンドリアのみんなはやっぱり気にしないんですね……。

ウクラマトにも嫌いな部分はある

 前半は「意思を貫くの、いいじゃん」とは思っていましたが、後半は好きになれなかったなぁ~~。
まずウクラマトがいきなり言い出した「アンロストワールド」の言葉はなんだったの??なんでいきなりウクラマトが言い出す??
 そしてラスボス後のウクラマトが「永久人たちは保護しておくから」みたいなこと言ってたけど、いや、あの、未練残してる謎の永久人以外はすべて消えましたが!? 嘘をついてるのではなく、ウクラマトが事態を理解してないのが異様だった。知らないのを知っていくのはいい。でも知ってるのにその言葉を言うのか?なんで?本気で理解してないのか?

スタッフロールの新規画像

 結構よそ見をしてたので見れたのは2枚だけだったんですけど、ナミーカ含む、死者と生者たちが一緒にトライヨラで歓談してる画像なに!?いままでスタッフロールってこういうの出してたの!?どういう意図!?ご褒美的な!?それならちゃんとゾラージャのこと生かして親子のストーリーとかでフォローしてあげた方がよかったんじゃないですか!?
でもグルージャとコーナとウクラマトのスリーショットは良い感じだったので良かった。良かったけどぉ……と思ってしまうのが嫌だなぁ。

ラストのスフェーンの王冠が光ったところ

 第二第三のスフェーン出てきそうで嫌。

全体的に

 さすがに漆黒・暁月並みを期待していたわけではなかったけど、それにしてもストーリーが結構中途半端というか、要所要所の内容がもう決まっていて、そこに至るためのストーリーを無理やりねじ込んだように思えてしまった。大枠のネタ出しをした人と、それぞれのストーリーを書いた人と、すべてのストーリーを管理した人は違うんだろうなと感じてしまう出来だった。
せっかく素材や骨組みは良かったのに、本当にもったいないなぁ。

■ 追加パッチ分

 大体ネガティブ感想です。

7.1

 ぶっ殺した相手の葬儀に行くってなに~!?ウクラマトは参列してるのもなに~!?いや、国としては新生アレキサンドリアから襲撃を受け、その襲撃を止めるためにゾラージャを倒し、流れでスフェーンを倒したけど、たとえ自国が襲撃したからと言ってぶっ殺した相手を歓迎できるわけなくない!?たとえアレキサンドリア民が誰が殺したか消去されていようが、当事者が厚顔無恥にも参列できるわけなくない!?そして死生観については私もたしかに嫌悪感を覚えましたが、ウクラマトが一直線に何も配慮せずヨカフイ族の死生観を持ち出したの無理すぎる。いま!ぶっ殺した相手の!葬儀中!彼らなりの戸惑いを阻むな!口出しするな!ましてや子供に対して!でもよかった、いきなり「ヨカフイ族の死生観良いね!」みたいな展開にならなくて。なったらあまりのご都合主義に投げてたところだった。
ていうかウクラマト、本当に目の前の表面的な喜怒哀楽しか受け取れないのかな……。
 グルージャの母に関してもあんなに気持ち悪い恋愛(恋してる相手は「自分は自身に対して価値を見出していないと言ってるのに子供ができたら愛溢れる家族になれると思い込んでる恋愛)が、私にとっては結構ドン引きのものだったのですが、まあそれはそれで面白いかと許容できました。相手のことを一切考慮せず相手にフィルターをかけまくる粘着質ストーカーでキモいけど。
 コーナに対してもいきなり家畜に対して可愛がりだしたと思ったらそばに冒険者もいるのに家畜のために一人で命を張って庇い、「自分の命に代えても守る!」ってしてたのが結構引きました。それやるなら「家畜のためにその部族の子供が駆け寄ってしまい、その子供を命がけで守る」とかの方がまだマシじゃなかったか~!?それに子供時代の置き去りにされたトラウマをこのあたりと絡めて欲しかった。自分の理王という立場を全くわかってない人みたいになってしまった。ウクラマト化しなくていいよ。
 ここまで文句はありつつも、偽スフェーンの気味の悪い展開はすっごく好みでした!これを本当のスフェーンでやってほしかったよ。偽物に望むことじゃないんだよな。何度も見た展開だよこれ。そして本物っぽいのが復活してるのも嫌だな。あそこで終わりの物語だろ。


■ ワチュメキメキ万貨街取引

 クラフター・ギャザラーのロールクエストみたいなやつ。これは結構好きな話が多かった!

木工・革細工・裁縫クエスト

 口伝で伝えられる物語を本にしよう!という話。本を作るパメカと物語を語る詩人のデモウェニ一族に語られている物語を本に記すことによって物語を数多くの人に広める話。バディ感はそんなにない。

鍛冶・甲冑・彫金クエスト

 制作の早さを売りにする金物屋のラルソジとこだわり尽くす壺匠のパパーニの話。お互い足りないところを補い合う形になっていくバディものとして可愛いストーリーでとても好き。

錬金術師/調理

 ジュース屋のシェーロジャが各部族ごとに好まれるジュースを作るために手伝う話。やる気のないハルナレクが「感謝されること」を良しとし協力体制になっていくのが良い。こちらもバディ感はそんなにない。

採掘師/園芸師

 雑貨屋のシューニェと押しかけバイト?のウヴロのクエストでシューニェの過去に一区切りさせてあげる話。めちゃくちゃ良いバディもの!トライヨラのヴィエラとエオルゼアのヴィエラがかなり違うこともわかったし、地域による種族差がめちゃくちゃ面白いし、ギャグも程よく入るし、シリアスもかなり良い感じだし、大好きクエスト。

漁師クエスト

 魚屋のドヌハヌが珍しい魚を売る話。魚おいしそうで良かったねと思ったくらい。なんでここだけドヌハヌのバディじゃなくて青魔の二人組なんだろう。ドヌハヌが可哀想でしょ!

■ ロールクエスト

 謎の組織がトライヨラのヴァリガルマンダ(めちゃくちゃ強い魔物)の力を継承したアイテム・祭器を盗んでエオルゼアでドンパチやっちゃうぜ!が基本の話。共通の話の段階ではギャグ。この部分は嫌いじゃない。

キャス

 「自身が不利な状況になればなるほど幸運を発揮して周囲に攻撃を発生させる力」の祭器を持った敵と戦う話。敵キャラが「何も努力せずとも持て囃されるヒーローになりたい」という性格。導入はギャグでも面白く見れて、ただ話が進むにつれて敵がしょうもなさすぎて魅力的ではなく、冷めていった。
「世界を救った英雄である光の戦士との対決は敵キャラにとってこれまで以上の幸運が舞い込むはず」なのに対抗手段が「それ以上の力押しで解決!」ってなんでだよという気持ちにもなった。力押しはたしかに専売特許だけども。それよりサンクレッドを呼んで暗殺すれば手っ取り早いのになと思ってしまった。もしくは受注ロールはキャスというより近接でこっそり近づいて倒させばいいだろと。こう思ってしまったのも楽しめなかった要素のひとつかもしれない。

ヒーラー

 「あらゆる毒をかけられる力」の祭器を持った敵と戦う話。敵キャラが「自身の楽しみのために毒をいっぱいばら撒いて悪戯したい」という性格。こちらもギャグ寄りで子供的な思考の持ち主で、何故かやってることに対して周囲からの反応が軽い。「叱る大人」がいないため、「ただ敵が来たからやっつける」だけになってしまってる。毒というシャレにならなさすぎる攻撃手段なのに、誰もそのことに突っ込まず、微妙にあったシリアス要素にも違和感が付いて回る。

レンジ

 「守りの力」の祭器を持った敵と戦う話。敵キャラが「自分の国を作りたい」という目的。キャスやヒーラーの話ほど忌避感はなかったけど、でも面白くなかったな~っていう印象。

タンク

 「相手の生命力を吸い眠らせる力」の祭器を持った敵と戦う話。敵キャラの成り立ちが一番FF14っぽい悪役!「元神聖騎士団で神聖騎士団やイシュガルドを恨んでいるため神聖騎士団に復讐している」という性格。こちらは最後にギャグがあるだけのほぼシリアス。こういうの良いですね~!味方キャラも祭器の力を使った一族らしい関係性だし、綺麗にまとまってて好きな話。

近接

 「どんな姿かたちにでも変身できる力」の祭器を持った敵と戦う話。タンクと同じくFF14っぽい敵で良い!元ドマの忍で、諜報任務に従事しており、そこから人を騙して関係性をぐちゃぐちゃにすることを目的とするようになるなんてめちゃくちゃ良い。筋が通ってる。
味方キャラが弓使い一族のヴィエラで、目が悪くて狙いが定まらず落ちこぼれで、商売が盛んなドマの地で眼鏡を作る話とかかなり好きでした。文化が違うもんな~!そりゃ眼鏡わからないよな!ただ元の持ち主の使い方がなんでそんな微妙な使い方なんだとツッコミたくなる方法だったのでそこだけ微妙。
あとギャグの塩梅が良かった。やはりドマと言えばナマズオ。
最後の戦闘も敵キャラが変身を使って様々なギミックを使うのが良かったし、これ以外は落下したり吹っ飛ばされたりして行方不明のオチになってたのに近接ロールクエストだけはちゃんと捕まってるのが良い。エクストラクエストどうするんだろうとは思うけど。脱獄させるのか?

エクストラクエスト

 まだ未実装。実装されたら追記します。

■追加ジョブ感想

ピクトマンサー

 大好きジョブクエストでした!絵を描きそれを実現する、つまり想像力を具現化するジョブで、それがキャラクターとも合っていて良かった!モーグリと失踪した師匠と心のよりどころを失った少女という三角関係が素晴らしかったです。少女が心のよりどころを失い自分の墓を買い、その墓の中に絵を残し、その絵に自ら閉じこもるほの暗さも好きだったし、絵の中が第一世界と似た世界だったのも良かったし、絵として描かれた師匠も良かったし、モーグリは実は少女が最初に書いた絵が具現化したものだったというのもとても好き。自身が絵だからこそ少女に自立を促すって最高~~!

ヴァイパー

 好きでもなく嫌いでもない話。最初の支払いの価値観に戸惑うところはとても好き。トライヨラから遠路はるばるエオルゼアの地まで巨大な敵を追いかける話なのですが、悪役はザ・悪役という感じで良かったです。オチも含め。ただ主要キャラに対してそこまで愛着が持てなかったので「大変だね~」で終わってしまった感じ。

■ ノーマルレイド感想

ライトヘビー級

 スフェーンがいなくなって国民が失意の中、元気づけるための興行をやろう!という話。いいとは思うけど、その程度の存在なんだ、スフェーンって……。
ストーリー自体はソリューションナインのそこそこな暗部というか、本当に気軽に魂資源を消費してきたんだな~っていうのがわかる話なのでまだ楽しめています。しかしこいつらがライトヘビー級なら最後の敵はどんだけでかいんだろう……。
しかし、なんでもありのリング型格闘見世物ショーのギミック面白い!いまだに死人が多くてプレイヤーたちの慣れてなさがひしひしと伝わってくる。そんな私もハニーBは無理です。メインがヒーラーだから絶対塔に入りたくない。あとランダム直線攻撃が嫌いすぎる。
でも実況が入ってきたりキャラデザが良かったりするのは良い!実況はもっとたくさん入ってほしい!

ライトヘビー級以降の続きはまだ未実装。実装されたら追記します。

■ アライアンスレイド感想

 FF11とのコラボストーリー。

ジュノ:エコーズオブヴァナディール

 めちゃくちゃ面白かった~!FF11を全く知らない状態でプレイしてましたがストーリーも良い、戦闘も面白い、フィールドも良い!
なによりバクージャジャのキャラも良い!一緒にレイドのフィールドを探索してる時のボイス、全部収録してくれないかな~。一緒に歩いてる感じすごく良かった。ラスボス部屋への転移の時、「お前だけかよ~!」のセリフは可愛くて大好き。本当にバクージャジャはもったいない。これが本来出したかった味なのだとしたら、メインの性格はもっと変えた方が良かった。尊大さいらなかった。卑劣で卑怯で手段を選ばないだけで良かった。

これ以降は未実装。実装されたら追記します。




■ まとめ(ネタバレなし)

 システム面のアプデはとっても良いし今後にも期待。メインストーリーは良いところもあるけど基本好きになれず、サブクエストは好きなものが多かった、という感じ。正直な話、今回は期待してたものが出てこなかったけど、ゲームとしてFF14のことを大好きなので今後も課金し続けるしスタッフの皆様には頑張ってほしいという気持ちでいっぱいです。

・免責用
Copyright (C) SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

ファイナルファンタジーXIV 著作物利用条件

関連記事

ゲーム感想まとめ


いいなと思ったら応援しよう!