ゲーム「JUDGE EYES:死神の遺言 Remastered」感想
※本感想は後半にネタバレがあります。ご注意ください。
龍が如くシリーズの番外編でもあるJUDGE EYES(以下ジャッジアイズ)。当時、「キムタクが如く」と良い意味でも悪い意味でも話題になった本作ですが、こちらをようやくプレイしてみました。
「キムタクが如く」ということなので、「龍が如くシリーズをキムタクに変えたもの」「一応探偵もの?」ということくらいしかイメージにありませんでしたが、数人の知人からオススメされたこともあって期待値も爆上げ。その期待値すら軽々越え、結果、めちゃくちゃ面白かったという感想です。Remasteredになったことによってものすごく安くなってるのでプレイしてない人は是非購入してプレイしてみてください。最初から最後まで本当に面白かったので!
ジャンル:リーガルサスペンスアクション
プレイ時間:51時間
媒体:PS5
筆者のシリーズプレイ歴
一応記載しておきますが、私は龍が如く1~2、7をプレイ済みです。ただし1はなんとなく覚えてる程度、2はほぼ記憶なし、7は最近プレイしたのでバッチリ覚えてる、というシリーズ歴になってます。
■ ストーリー
公式から引用すると、とんでもなく長い文章になってしまうので私の方で短くして紹介します。
動画で見たい方は公式のトレーラーもあるので御覧ください。
前提知識として「探偵」だったのは知っていたのですが、そもそも弁護士だったのか!という衝撃を受けました。面白くなってきたと思うでしょう?私もゲームをプレイした時そんな気持ちでした。面白いんだよこのゲームはよ!
ちなみに、本作は7の前の時間軸らしいですが、シリーズをプレイしてなくても問題なく楽しめます。と言うか繋がりなんて聞き覚えのあるヤクザ団体の名前が出てくるなあ……程度です。シリーズの長さに二の足を踏んでる方、ぜひプレイしてみよう!
■ 「キムタクが如く」とは?
本作を語られる時、大抵「キムタクが如く」という名前を目にするかと思います。私はそうでした。
当初「龍が如くシリーズの主人公、桐生一馬をキムタクにすり替えただけ」と揶揄してる印象が強かったのですが、クリアした今だと「龍が如くシリーズと同じ世界感でキムタクが主人公のゲーム」という、事実を好意的に語ってる印象に変わりました。ただの好意的なあだ名ですね。何も知らない人は揶揄してるって思いそう。
たしかにヤクザの抗争には関連がありますが(龍が如くと同じ世界観なので)、メインは弁護士・探偵もので事件を解決していく話なので印象が全く変わりますし、同じなのは世界観と戦闘システムくらいです。探偵特有のゲームシステムがすごいので、龍が如くとは全く違うゲームとなってます。
■ まるでドラマを操作してる感覚
これは私の個人的な好みなのですが、通常のアクション系ゲームでは長いムービーは好みません。作中に入ってくるくらいなら良いのですが、ゲーム開始時にクソながムービーを見せられると「早くゲームをプレイさせてくれ!」と思ってしまいます。
本作ではクソながムービーは結構あるのですが、まるでドラマのようです。探偵ものだからそう思うのか、キムタクが出てることによって月9ドラマの感覚になったのかはわかりませんが、ドラマを見つつ主人公の操作をプレイヤーにさせてくれる、そんな気持ちになりました。なので珍しくムービーの長さに全く違和感を覚えていません。
まあ、単純に面白いって言うのもあるかもしれない。面白けりゃなんでも許せるから!
■ 俳優の声優問題
俳優が声優やるのってどうなの~?という気持ちになりがちですが、本作では全く気になりませんでした。嘘です。最初キムタクはちょっと気になった。けど数分したら違和感なくなった。
そもそも俳優が声優をやると言うか、アクターとして参加するということっぽいので、顔のモーションキャプチャーもしっかり演技されてるんでしょう。龍が如くシリーズも前からこうだったっけ……?覚えてないけどこの技術はすごいなと思います。
個人的にめちゃくちゃ好きな演技だな~!と思ったのが谷原章介さんです。演技うますぎだろ。中尾彬さんも今回声優初挑戦とのことですが、かなりうまいと思ってます。声を荒げるところだけちょっと迫力ないな~と思ったくらい。いや~~すごい!
公式のインタビュー動画があるので載せておきます。最初の数秒だけでも聞いてほしい。演技がうまい!
他にも俳優が声優として活用されてる中で一部演技が微妙な人もいますが、なんというか、キャラクターたちが軒並みリアルな顔立ちをしてるので浮きません。たぶん、声優や舞台だと発声方法が似ていて、ドラマ等の近距離撮影系の発声は別なんだろうなと思っているのですが、本作をドラマとして捉えられていたので気になりませんでした。
逆に、可愛い系の女性声優がめちゃくちゃ浮いてたので、そこが可哀想というか、ちゃんとリアル系の声を出せる人を選んであげればいいのに……と思ってしまいました。花澤香菜さんのことです。この人の声、嫌いじゃないのに本作ではめちゃくちゃ浮いてた。いやでも、この人以外も可愛い系の声を出せるはずの声優はたくさん出演していたので、開発が求めた演技のせいとか……?それはそれで可哀想。メインストーリーで出て来ないからそこが救いなのか……?
■ 主人公のキムタク
正直に言いますが、ドラマはほとんど見たことがなく、キムタクが主人公の作品も数える程度しか見たことがありません。大体キムタクはキムタクしてた。
そして本作でもキムタクはキムタクしています。それがめちゃくちゃ合っています。キムタクのこと、前は普通だったのに、プレイしたら大好きになっちゃったよお……。
CMでスーツのキムタクが出ると反応し、バラエティでキムタクが出ると反応し。演じたキャラクターと俳優を同一視するのは好きじゃないのですが、キムタクの場合はしょうがないなと思ってしまいます。だってキムタクがキムタクを演じてるんだもん。
恐らくストーリーのセリフもキムタクに合うように当て書きされてるので、本当にキムタクです。本作をプレイして好きになったらキムタクを好きになります。何回キムタクと言ったかわかりませんが、キムタクはかっこいいです。最高です。
■ ゲームシステム
ゲームシステムも最高な本作の素晴らしさを語らせてください。
戦闘:通常
通常の戦闘は龍が如くシリーズと一緒です。
龍が如くシリーズを知らない方向けに話すと、フィールド上でのランダムエンカウントです。
その辺の物品を取って武器にすることも可能だし、スキルを利用して特殊技を発動することも可能です。いつも通りのシステム。良いものを変えないのは素晴らしいですね!
戦闘:円舞・一閃
本作特有かはわかりませんが、戦闘スタイルを切り替えられます。
円舞は対複数人、一閃は対個人です。この戦闘スタイルによってモーションも変わるのが面白かったな!
調査アクション:尾行
ターゲットにバレないように尾行します。まさに探偵!これはかなり面白くて好きでした。ばっちり目が合っても物陰に隠れれば無かったことになるのも面白い。
調査アクション:サーチモード
事件が発生するゲームでありがちな、周辺状況の調査をするやつです。人物を探す時にも利用されます。メインストーリー上でのサーチモードでは猫がまぎれこむので声にビビります。
調査アクション:チェイス
ターゲットを追いかけ、障害物を避ける際にQTEを要求されるミニゲーム。これは走ってる最中に「ちょ、待てよ!」と言ってくれます。キムタクだ~!
調査アクション:鍵開け
サムターン回しやキーピックを使って鍵を開けます。こちらもテンションが上がりますが、気分はまるで犯罪者。はて、探偵とは犯罪者のことだったか?面白いのでオッケーです。
サイドケース
メインストーリーとは別にサブストーリーを受注できます。基本的には「探偵への依頼」という形なので、八神探偵事務所で受けるか、弁護士時代に由来のある弁護士事務所で受けるか、バーで受けるかの3択。
あ、たまに路上でも依頼されます。サブストーリー系は龍が如くシリーズの寄り道あるあるな気がします。
フレンドイベント
町中で知り合った人のイベント。特定条件をこなさないと出てこないフレンドもいます。特定条件ってのが難しいんだな……。私は3人逃しました。フレンドの人数が条件になってるサイドケースもあるので、そちらも逃しております。く、くそう!
恋愛イベント
4名の女の子たちと恋愛するイベント。私はシナリオが見たくて4股かけてしまいましたが、八神(主人公)の性格から4股かけるのは解釈違いだし、そもそもメインヒロインと思われるキャラが恋愛イベントに入らないので呻きながらプレイしてました。か、解釈違い……(操作してるのは私です)
VRすごろく
ジャッジアイズ特有だな~と思ったすごろくミニゲーム。
基本はすごろくシステムで、止まったマスで特定の攻撃手法で戦闘しなきゃいけなかったり、ドローンを操作したり、なにかもらえたり、逆にマイナスになったりします。ジャッジアイズ界の金儲けシステムらしいです。
ドローン
調査アクションでも使うしレースもできる優れもの、ドローン。結構面白いです。龍が如くシリーズのレースものだと7しか比較できないですが、個人的にはそれよりも面白い印象でした。ドローン特有の縦横無尽に駆け回れる感じが良い。
その他ミニゲーム
ダーツ、カジノ、将棋、麻雀、バッティングセンター、ゲーセン等、龍が如くシリーズでよくあるミニゲーム満載。シリーズごとに少しずつルールを覚えていってるのですが、今回始めて花札を勉強しました。こいこいって役覚えんの大変なんだな……。麻雀みたいだな。
ゲームシステム関連をまとめた公式トレーラーも置いておきます。
■ UI
基本的に見やすい!そして7のUIと似てはいるけどスタイリッシュを感じるUIだなと思いました。やっぱキムタクだから?
■ ドラマパートが別途見れる
やっぱドラマじゃん!と思った要素なのですが、閲覧したムービがタイトルメニューから見れます。ネタバレになるので画像は掲載しませんが、こういうのとってもありがたい!
■ ここが微妙だよジャッジアイズ
めちゃくちゃ褒めてきたのでここでダメだしを1つしようと思います。ただ、嫌だな~って思ったのが1つってだけです。いちゃもんつけることろが1つしかないってなに?
その嫌だったところとは、知り合いのキムさんから町中に出没する暴力団体の排除を求められること! いえ、正確には違います。排除を求められることまではいいんです。なにせ無視することができるので。絡まれるのうざいな~面倒くさいな~ってなるだけです。いやそれも嫌だな……まあちょっとだけ嫌なことってことで今回はノーカウントです。
私が嫌だったのは、無視した結果、「仲間が傷つきました。あなたのせいです。次からは助けてください」みたいなこと言われること!(怒)
は、はあ~??? お前、それなら普通に通報しろよ!警察頼れよ!八神は便利屋でもなんでもなくて探偵だぞ!?
このせいでキムの好感度が最底辺になりました。他力本願で他責野郎め!八神のせいでもなんでもないわ!
路上で絡まれる確率も高いですし、こういう面倒くさいやつのせいで難易度をEASYに落としました。それでも面倒くさかったな~。
~~~~ネタバレするよ~~~~
■ メインストーリーが面白すぎる
殺人犯を無罪にしてしまったかもという自責で、弁護士から探偵へ転向していたのも最高に面白い前提でしたが、面白さがどんどん更新されていくのがすごい。
探偵業をしている最中、ヤクザが目を抉られた状態で見つかる殺人事件を通じて、殺人事件の犯人(通称モグラ)を追うことになったり、ヤクザの抗争に巻き込まれたり、そもそも主人公の八神は両親が死亡しており、その後荒れていた八神を引き取って弁護士になるための面倒を見てあげたのはヤクザの組長だし、八神にも暗い過去があってそこを乗り越えて弁護士になったのに無罪判決を取ったらその容疑者は別の殺人事件を犯して自責で弁護士から探偵になってしまったし、そこから事件にまきこまれて、弁護士としてできなかったことをやるために探偵になったって語るシーンは最高だったし、もうなにもかもが面白いんですよ!(早口)
なんかもう、私が語るより実際やった方が実感できるって!これ読んでる人でまだプレイしてない人はやって!いいから!!
モグラの正体も、黒幕の正体も、私は全くわからなくて全然違う人を疑って見事外れていました。簡単にはわからない正体ってことですね!
なので推理ものとしても楽しめる気がします。まあ、私がポンコツなだけかもしれないけど……。
■ キャラクターが良すぎる
上で散々語りましたが、主人公の八神はもちろんのこと、出てくるキャラクターが魅力的なんだなぁ!
仲間キャラも良いし、敵キャラも魅力的だし、一人ひとり語ると長すぎるので省きますけど、最終的にはこれです。
「八神(キムタク)、すごくかっこいい」
■ クリア後
クリア後は「自由に神室町を歩き回れるモード」が開放されたと記載があったので喜び勇んでやったところ、絡まれ率は代わりありませんでした。たしかにこのあたりの条件があるからここは変わらないのか……。これが結構残念でした。絡まれるの面倒くさいので。
しょうがないんだけど、クリア後ちょっとガッカリした要素です。
■ 他のおもしろ要素
ネタバレ部分じゃないと語れない、弁護士事務所の知り合いのさおりさんをキャバ嬢にして潜入捜査させるシーン、最高でした。さおりさんを操作して神室町ナンバーワンにするゲーム、やりたいよ~!
これはあまりにも面白かったパンツ姿のおっさんです。絵面がすごいね。
■ まとめ(ネタバレなし)
プレイ時間は51時間。正確に言うと、クリアしたのは48時間、その後できるところまで寄り道して51時間です。
寄り道をしまくってミニゲームも遊びまくって恋人は4人(MAX4)もいてフレンドは47人(MAX50)いるけどまだまだやれることがたくさんある。恐らくメインだけだと20時間くらいな気がします。
話が本当に面白く、飽きさせず、ゲームシステムもエンカウントが多いというのを除けば本当に楽しい。オススメです!最高だった!プレイしてない人はやってみよう!
備忘録用メモ。Twitterでの実況です。