ゲーム「Cat in the Box」感想
ドットホラーゲームでしか摂取できない栄養がある。よし!薦めてもらったホラーをやるぞ!そんなわけでプレイしてみました、「Cat in the Box」。
Steamでのみ販売しており、安価でプレイ時間も短めなので気になってる方はネタバレを見ずにプレイするのをおすすめします。
ジャンル:ホラーアドベンチャー
プレイ時間:3.5時間
媒体:PC(Steam)
■ あらすじ
あらすじと言うか、steamに掲載されているゲーム紹介文を載せます。
ドットのホラーではよくある「何かに追いかけられ」「謎を解く」、そういうゲームです。
では今度は私なりに勝手にあらすじを書いてみます。
■ 主人公の性格はクズ寄り
主人公の少女は動画配信者ですが、なんと言うか、再生数が少ないバズ狙いの迷惑系配信者と言ってもよさそうな人です。屋敷の中での出来事も怖がりながらもネタにしようという意気込みで探索しています。根性はあるけど迷惑! なのでこの主人公がどんな目に遭おうとも「お前の場合は自業自得だから仕方ない」という視点で見れます。でも「ざまぁw」とまでは言えないレベル。
■ セーブは有限式
最近のホラーゲームはセーブが有限式なのが流行ってるのか?(別のホラーゲームも有限式だった) ホラーゲームとセーブ有限式の相性が良すぎるのかもしれないな。
本作は「動画配信者」が「カメラ」を回している設定なので、セーブ方式もそれに倣っています。ビデオテープを変えた瞬間がセーブポイント! これが世界観に合っていて、セーブを小まめにできない緊張感が味わえます。ホラーゲームでセーブが小まめにできないってことがもう、怖い!
■ グラフィックが見辛い
グラフィックがかなり見辛いです。全体的に彩度が低くてはっきり見えないため、あまり怖さを感じませんでした。探索パートも見辛くて探索するのが大変だったな。
見辛いのでホラー苦手な人もできる……かも?見えないのでこわくないっつーね。
■ QTEがある
QTE(クイックタイムイベント)があるホラーゲーム初めてかも!ここで混乱して1回死にました。みなさんは気を付けて生き残ってください。
■ シュレディンガーの猫をモチーフにしてる
最初に「箱の中の猫」云々と語られていますし、タイトルが「Cat in the Box」なので思いっきりシュレディンガーの猫をモチーフにしています。どういう使っているかは……見てのお楽しみですかね。
~~~~ネタバレするよ~~~~
■ 初見殺し
初見殺しって言うか起動時にゲームさせてくれないっていうネタを仕込まれてました。たぶんバグじゃないはず!これはなんて言う事象なんだろう?
起動時、少女の名前を入力するのですが、表示されている少女のイラストも異常で、デフォルト名のままエンターキーを押したら画面がリサイズしまくって落ちました。え?こわ……。
再度起動したら普通にプレイできましたが、まさかゲーム開始前からやられるとは思ってなくてかなりビビってました。ぶっちゃけこれが一番怖かったかも。
■ 共通ルート
少女が屋敷を探索すると、何者かに襲われ追いかけられます。必死で逃げる少女ですが、途中で謎の人物に扉越しに出会います。協力を持ち掛けてくるどこか怪しい人物ですが襲ってきた人を撃退し、少女を救ってくれたため二人は協力することに。少女は先を行くために謎を解き、協力者は協力者で襲ってくる何かを撃退する。そして二人はとうとう終わりの場所へたどり着きます。そこで「何か」の儀式をすることになり、主人公は選択を迫られます。
■ 各エンディングについて
エンディング名がわからないので勝手に名付けてます。クリアした順に記載。
・閉じ込められエンド
選択を迫られた際、何もしなかったことにより(もしくは言いなりになったことにより)、協力者だけが助かり主人公は屋敷に閉じ込められるエンド。そして扉が開く音がして……。
儀式で脱出できるのは一人だけで、協力者は最初から主人公を生贄にする気満々だったことが判明する!いいねえ!こういうの大好き!
・落下死エンド
協力者が襲い掛かってきたので返り討ちにし、協力者を犠牲にして自分だけ助かり、屋敷から脱出したけど崖から落下死したエンド。儀式で「何か」に「自分を捧げる」と言ってしまった手前、「どっか行くなら殺しちゃお」ってことなのか?それともただの不運なのか?全くわからない理不尽さが良いですね。死ぬ時の走馬灯も良かったし、どうしようもないエンド、大好き。
・目えぐられエンド
協力者に負けて目をえぐられ、屋敷に閉じ込められるエンド。このあたりで協力者も含めて永遠に同じような時空を繰り返していることが私の中で確定しました。協力者=別の自分なんだな。自分がやられた拷問を別の自分にもやってるのか……空間ねじまがりすぎて怖いよ。
・生還エンド
おそらくこれがトゥルーエンド。でも自分の指を捧げて生贄化したエンド。ちゃんと生還したけどやはり自分を捧げちゃったからもう終わりなんだよね。儀式の呪文が「イアイア」だったからもしやと思ったのですが、エンディング時の「窓…窓に…」のセリフと謎の触手出現からこれがクトゥルフベースの世界観だったということが明確になったので面白かったです。
■ 結局
「Cat in the Box」というタイトルでシュレディンガーの猫をモチーフとしてましたが、猫とは主人公のことであり、協力者は別の時間(時空?)を生きている自分であると。つまり箱の中で大量の少女が死に、殺し、殺され、怪物になり、協力者になり、脱出者にもなっているわけですね!だって箱の中のことは開けてみないと確定しないわけだからね!わー!全部被害者も加害者も自分だった!これならこわくない!(?)
あまりクトゥルフに造詣が深くないでのでわからないのですが、こういうループ系のネタってクトゥルフに存在するんですかね?気になるけど見つけられなかったな~。
■ まとめ(ネタバレなし)
プレイ時間は3.5時間。どうあがいてもハッピーじゃないのはホラーゲームらしい感じがして良かったです。グラフィックは見辛かったけどな!部屋の入口が本当にわからなかった……。謎解きより探索が結構難しい気がしました。
でも話は好きでした。さくっとプレイできるしおすすめ!
備忘録用メモ。Twitterでの実況です。