【『リリィ・シュシュのすべて』を思い出したので考えてみた話】#映画にまつわる思い出」

こんばんは。雪畑はずきです。

ふと思い出して調べたら、レビューの日付に最近のがありまして。
なんで?とさらに調べたら、去年からネットで配信開始してたんですね。

触発されて、考え出したら止まらなくなったので。
ぺいっと心のままに吐き出します。

ネタバレ注意。

ということでどうぞ。

『リリィ・シュシュのすべて』とは

2001年に公開された岩井俊二監督の日本映画、またその原作および岩井俊二によるインターネットの掲示板を用いた誰でも書き込みができる実験的なインターネット小説。2004年に角川文庫から単行本が刊行されている。

Wikipedia

まぁ、中身は多感なお年頃の犯罪の話と、そこに癒しとなる『リリィ・シュシュ』の音楽が存在する映画、かなぁ。



思い出した話

なんで『リリィ・シュシュのすべて』を思い出したのか。

正直わからん。

でもたまにふと思い出しては
「なんであんなん見ちゃったんだろ」ってなる映画の一つということだけは明言できる。

本音を言うと、見たという事実すら消し去りたい。

それくらい衝撃的な作品。



『リリィ・シュシュのすべて』と出会ったとき

『リリィ・シュシュのすべて』と出会ったのは図書館。
当時中学生の私は何処か頭の隅で「子どもに見られたら困るもん置かないだろ」と思っていた。
置くとしても手の届かない上の棚とか。

その思い込みが全ての始まりとも知らず。


なんで全年齢対象なの?と今でも思う


私が通っていた図書館では、音楽の棚と映画の棚がごちゃまぜでして。
最初はMVだと思って借りたのを覚えています。

家に帰って早速『リリィ・シュシュのすべて』を再生すると、映画だということに気付き、まぁいいかと軽い気持ちで見ていましたけれど。

冒頭10分で止めました。

いや、きつい。
中学生には刺激的でした。

でも恐いもの見たさで再び再生。

無理です。勘弁してよ。ってまた止めました。

リアル過ぎて泣きましたよ。
まさにあんな感じ。分かりすぎて大号泣。

まだ開始20分くらいですよ?

「全部見たらどうなっちゃうんだろ」っていう私の馬鹿みたいな好奇心が無かったら、まだ戻れる時間です。

まぁ、再生しましたけど。

流れてくる音楽が本当に癒し。
主人公がのめり込むのが分かる。
エーテルについて語るチャットに混ざりたい。

最後の場面では私もその場にいるような感覚になりました。
何が起こったのか分からない感じが、まさにそれ。
五回くらい見直して何が起きたのか確認しましたもん。

いや、でも「中学生が見たらダメでしょ」って中学生の私が思うほど、描写も心理的要因もえぐい。

「音楽が素敵な映画なんだよー!」とか安易にすすめられない。

そんな映画です。



小説版の第一印象

それからしばらく暗い気分で過ごしました。
それくらい心が抉られた。

「もう二度と見たくねぇ」と思いながらも、目や頭は『リリィ』を追うのです。

そんな時に『リリィ・シュシュのすべて』の小説版を発見!
図書館の職員に私と同じようになった人がいたのでしょう。

私は早速、図書館にある読書スペースに座り読み始めました。

うん。分かってた。
公共の場で読んじゃいけないよね。これ。

素早い対応で貸し出しをしてもらい、家で続きを読み耽りました。

主人公たちの悲痛は泣くほどわかるが。
つまらん。

全部読みましたけど。
チャット部分は面白かったんですが、なんかよく分からん。

それが最初の感想。



漫画やアニメに触れて、もう一度『リリィ・シュシュのすべて』に出会う

それから一年か、もっと経ったか。
今日みたいにふと思い出したんです。

そして気になりすぎて、小説をもう一度だけ読みました。

めっちゃ面白い。なんで?

それが再会の感想でした。

今だから自己分析出来ますが。
たぶん小説を読み解く考察力や想像力が足らんかったんでしょうね。

アニメや漫画や映画を通して、色々な風景や情緒を知り、さらに小説を通して得た知識と経験で情景を想像する。

そうしてやっと。
『リリィ・シュシュのすべて』が面白いなぁと。

映画が初めから刺さったのは、映像があったからですね。きっと。


人にはおすすめ出来ない

映画には心を抉らるほど色々なものを感じ、小説版も面白いと感じられるようになりましたが。

人にすすめられるかと言われたら。即答で否。

トラウマものというか、私なんかよけいに実体験に近いものだからこそ。

人の心も同じように抉ってしまうのが恐すぎて。

それと同時に『リリィ・シュシュのすべて』は私の人生の分岐点ともいえる作品。

好きなん?と問われればなんか違う。
なんというか、大事にしたい。

変な話ですけどね。
最近のレビューに触発されて、吐き出したくて文章書いて。

自分ではもう二度と見たくないと言っておきながら、ふと思い出しては考える。

レビューで「ハンディカメラで撮った作品」と書かれていたけど。
私もそう思ったし、なんならブレア・ウィッチ・プロジェクトのほうが。
情緒を不安にさせる作品なら、ダンサー・イン・ザ・ダークとか。
悲痛ならゆれる人魚とか。
……『リリィ・シュシュのすべて』は別の作品をおすすめして隠したくなるくらい。

なんかよく分からんけど、おすすめしたくない。

刺さり続けて抜けない棘とも違う。
だって何年かは忘れる時期はあるし。

また見たいとか思わないし、なんならネット配信されてるのは今日知ったし。

小説版も映画も買っていない。

なのに、ふと思い出してはなんかよく分からん感情に揺さぶられ、私もああいうの書きたいなと思わせる。

小説版の文章とか覚えてはいないけど。
その時にその文章や映像から感じた自分の何かだけは、何十年たっても色褪せず思い出せるし、心臓が締め付けられる。

そしてふと『リリィ』を探してしまう。

心に残るってこういうことを言うのだなぁ。



まとめ

なんかしんみりしてしまった。
そして心のままに書いたからか、推敲しても投げ出したくなる文章ばかり。

なのでぽーいとそのまま放り投げます。

まぁ、結論。
感情移入しやすい人は要注意。
刺さる人には刺さる。まさに賛否両論ある作品。

見るのは自己責任!
トラウマ掘り起こされても雪畑は知りません。
むしろ仲間なので「雪畑もこんな気持ちで見てたのか」と思ってください。

私はおすすめしてませんからね!




最後に

それではまた次の作品で会いましょう。
雪畑はずきでした。



2022.06.12
加筆修正 2023.03.10

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