マガジンのカバー画像

『文』『詩』

72
思ったこと感じたことを書き殴ったような文。 共感やこんな感情もあるのか、をコンセプトに。 不定期更新。
運営しているクリエイター

#作品

詩【強欲】

選べない 選べない 私には選べない この優柔不断で 人を傷つけたとしても 選べない 選べない 私には選べない 二手に分かれた道の前で 立ち止まるしか出来ない 誰かに背中を押されて その先が崖だとしても 選べない 選べない 私には選べない 自分自身の自信の無さに 呆れてまた立ち止まる 優柔不断だけ落ちてしまえば良いのに 吐き出す弱音は一人前 踏み出す一歩は半人前 二頭追っては一頭も得ず 不甲斐ない両手が空振りする それでも私は選べない だって両方 欲しいん

愛しているけれど無償じゃない

愛が溢れて流れ出て 私の中に注がれて 満たされていると感じるの でも 幸福な時間は一瞬で 幸せは儚く散っていく 縋りついても あなたはもう夢の中 私は良い子のふりをして 「いつもありがとう」 って耳元で囁く 起こさないように 優しく 優しく 布団から抜け出す 私の夜はまだまだこれから さあ どの仮面を被ろうか

詩【空を見る】

僕は毎日、空を見る。 晴れの日も、雨の日も。 曇りの日も、嵐の日も。 どんな日でも、空を見る。 君がいる気がするから。 僕は今日も、空を見る。

詩【指先の皮】

硬くなった指先の皮 柔らかくしようと クリームを塗るけど 間に合わなくて 亀裂がはしる もう嫌だ 面倒くさい 見て見ぬふりして 放置して 気が付けば 血が滲んでる なんだか 心の傷みたいだ

詩【今の居場所は此処なんだ】

今よりどん底なんて無いと 信じて生きているけれど 私の周りは真っ暗で 足の裏に大地の感触はあるけれど 今にも引きずり込まれそう 此処より地獄があるのだと 訴える人もいるけれど 悲鳴さえも飲み込まれる 私の地獄はこの場所だ 私の地獄は此処なんだ 這い上がるために血を吐いて 何度も悔いを改めて 必死にもがいて生きている 微かな光を求め彷徨う 今の居場所は此処なんだ