【男性育児休業】もろもろまとめ
2児の父親です。
二人目の誕生に合わせて、育児休暇を取得しました。
育休が終わりに近づき、いましか記せないことがあるのではないかという思いに駆られたため、心境や取得経緯等をnoteにまとめることにしました。
今後取得する人、特に自分の子供たちが育児する立場になったときの参考になれば、大変嬉しく思います。
※想定よりも書きたいことが多く、記事完成は復職後になった。
<家族構成>
私(正社員)
妻(正社員)※長女が1歳になるまで育休取得中
長男(4歳)
長女(0歳)
<育休取得内容>
私は、長男誕生時に育休を取得しなかったため、今回が初めての取得。
産後すぐに開始、期間は約8週間。(2022/03/16~2022/05/08 ※GW含む)
<育児環境>
里帰りせずに、退院後はそのまま自宅で育児スタート。
両方の実家が遠方のため、親族のサポートはなし。
長男誕生時に、退院直後の5日間だけ、私の母親に来てもらっていたが、
その言動が妻のストレスとなり、逆効果だったため、今回は2人だけで挑むことにした。
<タイムスケジュール>
◆平日 ※2カ月目のもので、1か月目は自由時間なし。
7:00 起床(長女以外)
長男の身支度、長男の朝食準備、ゴミ捨て、食洗器後の食器片づけ、
乾燥機の服取り出し(夜中分)、洗濯機を回す(1回目)
7:50 長男を保育園に車で送る、妻と長女は二階で睡眠
8:10 帰宅→長女を一階に連れていく
自分の朝食、取り出した服を畳んで棚にしまう、洗濯物を干す(1回目)
洗濯機を回す+干す(2回目)、食洗器を回す(1回目)
長女の寂しなきが始まるとずっと抱っこなので、家事が捗らない。
授乳中が一番捗る。
11:30 昼食準備開始
12:00 料理完成+妻起床
昼食後の片付け
13:00 3人で過ごしたり、片方が出かけたり、自由な時間
15:45 ランニング
16:15 沐浴
16:50 長男のお迎え
17:10 帰宅→夕食準備
18:00 夕食
19:00 夕食片付け+明日の保育園準備+長女の寝かしつけ
20:00 長男お風呂+絵本
21:00 長男の寝かしつけ
21:30 フリー
24:00 就寝
※母乳で育てたい、かつ、共倒れを防ぐために、夜中の育児は妻がやると言ってくれたため、言葉に甘えた。
◆休日
上記に加え、長男との遊びが増える。
長男ももちろん大切な子供で、本当にかわいいのだが、一人遊びをしないから、自由時間が全く無い。
加えて、赤ちゃん返りして、今までできていた着替えなどをできないと言ったり、ストレスからか心因性頻尿になって30分に1回トイレにいくなど、長男の育児の負担も大きくなった。
体力・精神的に本当に辛かった。
<育休取得理由>
一人目の産褥期での失敗が大きく関係している。
育児を甘く考えており、仕事をやりながらでも産褥期を乗り切れると思い込んでいた。守るべき子供が生まれたことにより「父親の自覚」が芽生えて、不自由ない生活を送らせるために、仕事をもっと頑張ろうという気持ちが強くなった。そのため、仕事を抑えることはしなかった。実際、出産日と退院日は会社を休み、母親がサポートで来ている期間は定時で帰宅したが、それ以外は残業が多い職種だったため、帰宅は早くても20時。平日は子供が寝ている姿しか見ていなかった。帰宅後に洗濯、次の日の夕食作り、食器洗い等の自分にできる家事は行っていたが、夜泣き対応や沐浴など育児は妻に任せっきり。産後2週間経ったときに、4日間の出張で家を空けたりもしていた。
そんな生活を送っていたある日、心身ともに疲れ果てた妻から「産後クライシスになりそうだ」と言われた。
この状態から挽回しようとしても時すでに遅し。
当時を振り返ると、妻もケアするべきである「夫の自覚」が欠如していたと反省している。
離婚には至らなかったものの、生涯に残るしこりができてしまったような気がして、二人目ではその埋め合わせをしたい、二度目の失敗は許されないと考えていた。
どのように産褥期を過ごしたら妻が幸せになるかを自問自答した結果、自分が育休を取得することが最善だという結論に至った。
<心境>
◆取得前
子供の成長を一番近くで見れることが何よりも楽しみだった。
新しい経験を通して、自分も成長できる気がして、不安より楽しみな気持ちが強かった。
家事・育児は、授乳以外すべてやると決め、妻に宣言していた。
◆休業中
想像していたよりも家事育児が忙しく、一日がすぐに終わる。
最初の1か月間は外出できないので、妻のストレスを常に気にしていて、どのように発散させるかを考えていた。
日々楽しく過ごしてもらうために、自分にできることは料理だと思い、一週間単位で毎日違う、少し手の込んだメニューを作った。
また、会話相手になること、どんな些細な話でもしっかり聞くことを意識していた。育児休業明けに妻に確認すると、何でも共有できる相手が常に近くにいたことが心強く、嬉しかったと言っていた。
子供の顔が毎日変化するし、成長を実感できるので、とても充実した日々だった。
◆取得後
80歳・90歳になり、人生を振り返ったときに、この育休期間は充実していたなと確実に思える自信がある。
そう言い切れるほど、幸福度も満足度も高い期間だった。
取得したかったけど取れなかった人もいるので、会社では正直に言えないが、育休を取得しない人は人生を損していると思う。
一人目で取らなかったことを激しく後悔した。
<育休開始までの準備>
◆私生活面
少し手間をかけておいしい料理を作るという方針が気に入り、笠原正弘のレシピ本を買った。レンジで簡単という本も買ったが、レンジだけではおいしくならなかったので、全く使わなかった。笠原正弘のレシピは妻に大変好評だったので、あとからレシピ本を2冊追加購入した。
プライベート面では、育休中にゴルフの練習を本格的に始めようと思い、短期集中で受けれるスクールを探した。スクールは、4月の1か月間に8回通った。想定よりも気晴らしになるし、楽しめたが、これ以上、上達するためには実際にラウンドする必要があるなと感じた。
お金面では、ローンの支払い口座に2か月分を入れておいた。育休取得直前の残業込み給料の67%が育児休業金として支払われるのだが、実際振り込まれたのは7月で4カ月も経っていた。貯金が少ない家庭は、育休に入る前にある程度の貯蓄が必要になるなと感じた。
◆仕事面
安定期の5か月目に入ったらすぐに課長に育休を取得したいと相談した。
課長の第一声は、「ハードなお願いだな」だった。部長に確認するから待ってなと、その場での承認は得られなかった。期間短縮を依頼されるかなと思って構えていたが、部長は理解があり、課長も要望通りの2か月間を了承してくれた。その他のメンバーには、個別に説明して、理解を求めた。メンバーは、総じて、前向きなコメントで応援してくれて、温かく受け入れてくれた。心理的安全性の高い職場・人間関係作りが大切だと思った。また、実際に引き継ぐ人には、担当であることを2カ月前からアナウンスして、メールなどで状況を都度細かく説明していた。出産は予定日から3~4週間前後するので、早まった場合のことを考えて、2カ月前から行っていた。育休に入る1週間前と前日に、最新状況と不在中にお願いしたいことを再度伝え、資料にも記載して、文面で残した。自分なりに居なくなっても問題ないように情報共有していたつもりだったが、出勤日の約半分は誰かしら連絡があった。困ったら、個人携帯に連絡できるので、引き継ぐ側が本気で引き継がなかったので、確認が多かった。こればっかりはどうしようもない。育休中に入るまでにやっておいたほうがよかったなと思ったことは、在庫品や資料の管理場所の明確化だ。パソコンを開けない状況で、電話で格納場所を伝えないといけないので、思い出すことに苦労した。
<育休取得後の変化>
◆私生活面
長女に会える時間が減り、寂しい気持ちが続いた。朝昼晩と食事時は、長女が寂し泣きをするので、胡坐をかいて、その中に入れて、あやしながら食べていた。暇になると手を動かして、お腹や脚をたたいてくる。目が合うとにこって笑いかけてくれる。そんな食事を平日は取れないことが辛かった。
育児休暇が終わってから、本当に貴重な体験をさせてもらっていたんだなと改めて実感した。家族に感謝するだけでなく、周囲の方にも感謝の気持ちでいっぱいだった。
◆仕事面
復帰するのは、正直嫌な気持ちでいた。仕事を長期で休んでいると、早く仕事に戻りたいと思う方がいるらしいが、自分は全くそんな気持ちは起きなかった。育休の楽しいこと・辛いことを含め、幸福感の高い期間だったからだと思う。復帰したときにメンバーがどんな顔・反応をするだろかと想像したときに、笑顔で温かく迎え入れてくれるだろうと思えたことで前向きに復帰はできた。実際そうで、自分から復帰挨拶に行かなくても、どんどんみんなが話しかけに来てくれた。ここでも心理的安全性は重要だと思った。
2か月間不在となり、周りについていけないのではないかと思っていたが、全くそんなことはなかった。10年間勤めていたし、数カ月程度なら、すぐに取り戻せた。育児休業中に重要なイベントがなかったことも幸いしているかな。
<育児休業を取得する人へのアドバイス>
制度の名前から育児に注視しがちだが、成功のポイントは「妻のケア」だと思う。妻ケア休業に名前を変えた方がいいと本気で思っている。子供は母親の影響を受けやすいので、母親が元気であれば子供も元気、母親が不安定であれば子供も元気がない。だから、最優先事項は妻の体調・精神である。それを意識して、育児休業の期間を過ごしてほしい。
また、おすすめしたい取得期間は3カ月間だ。2カ月目から子供が外に出れるようになり、散歩や外食など、一緒にできることが増える。最初の1か月は結構大変なので、頑張ったご褒美期間という感じだが、十分楽しんだなとはならず、後ろ髪惹かれる思いで仕事に復帰した。あと一カ月間あれば、育児休業の満足度がさらに高くなったと思う。最低でも2カ月、おすすめは3カ月だ。