続・夢みたい

わたしはいま 絵に音楽に、こうやってすきなことを続けているわけだけど、そのことの難しさはずっと考えてきた。やめないでいることって、気もちと環境によってはそれを守る意識をつよく持たないと、時間に押し流されて、あきらめてしまいそうになるから。小さい頃から漠然と抱えてた、好きなことをどうにかやめないでいたいっていうわたしの夢は叶ったし、叶い続けてると思う。ずっと夢のつづきを生きてる。

今より遠い職場まで、今より朝早く起きて、今より時間をかけて行き、すごく拘束されてた頃。デザインや企画の仕事それ自体にふつうの楽しさはあったものの、そこにいる人間には温度みたいなものが欠けていて、わたしも只、たんたんとロボットみたいに働いてた。すきなことしたいな、絵が描きたいな、とぼんやり思っていても、仕事のない日は絵に向かう気力がなかったと思う。その頃は音楽とほとんど触れていなかったし、だから大事に思ってきた絵が、ひとつの柱だった、のに、どうにも続けられそうに無かった。

下っぱのさだめを引きずって、事務所の空気は息がしづらくて、毎日なみだが出るくらい何か辛かった。たくわえていた色んな気もちをただすり減らして、精神的に元気がなくなっちゃってた。あのときの自分を ぎゅむーっとしてやりたい。くさって沈んでしまいそうな環境に10ヶ月も堪えて、日当たりのわるい部屋でしおれるまで働いたの、今考えたら私 頑張りすぎ。笑 ほかの場所でちゃんと大丈夫になれるから、そんなに頑張らなくていいよーって早く教えてあげたい。

ま でもそれが出来ない代わりに今があるんだと思うなぁ。ちゃんと自分を保てる好きな仕事を見つけたし、絵も描けるし、音楽もはじまった。保育の仕事はいろいろ大変だけど、子どもたちと関わることで、心の風通しはよくなった。未来の大人と関わっていることの重さや楽しさ。どんな風に生きていくかは自由で、偶然いま一緒にいて、ほんのちょっと関わっているだけ。出会いはミラクルの切れはしだし、だれかと一緒に過ごす時間に何か見つけられたらそれもいい。

いまの環境がすごく居心地よくて、ふしぎで嬉しい。方向音痴が迷うまま入ってしまったトンネルをなんとかくぐり抜けて、新しい澄んだ世界にやってきた、そこはまだ知らない場所だったのに、ここに来たかったんだと思えた、たとえばそういう感じ。

いま周りに居てくれる人、あれから出会ってきた人や出来事、増えに増えた宝ものが、そのときの自分もふくめた私をラッピングしてくれてるような、そういう感じ。あしたの自分へのプレゼント。ぬくい温度のしあわせがある。

好きなこととの関わり方、続け方なんて何通りもあるだろう。絵や音楽をしている、と言うとときどきカテゴリを聞かれるけど、こんな夢の中でね、仕事/趣味/遊び、決めちゃわなくても、楽しければ私は何だっていい。よくわからない地球の上で せっかく好きなものが見つかったんだから、精一杯楽しくかかわり合いたい。続けられること、続ける時間や場所や気もちを大切にしていくことが私には大事。すきなことを、すきなときに、すきなようにしたいだけ。すきな人や また会いたい人が増えていくのはいつだって嬉しい。何回でも言う~。出会いはうれしくて、夢は大切で、そのつづきをできるだけ長く楽しみたいな。


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