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日本語教師のお金周りの話

みなさん、こんにちは。

「日本語教師のコーチ」内藤響です。

今日はタイトル通り、日本語教師のお金周りについて話したいと思います。

このNoteでわかること

・日本語教師の月収/年収
・稼ぐまでのロードマップ
・結局日本語教師って食えるのか?

早速いきましょう!

非常勤日本語教師の給料(報酬) 大公開

ネットを探しても「稼げる!」「稼げない!」という誇大表現が出てくるだけなので、確定申告に使った書類を載せます(見せられないところは消してます)↓

20210908取引帳_page-0001

はい。ということで日本語教師非常勤講師(勤続3年目〜)

2019~2021年までの報酬としては

353,050円が最高。26,635円が最低という結果でした。

(補足:日本語学校は出入国の関係上、3ヶ月毎に学期が分けられているところがほとんどで、学期末、学期始めの期間が空くと、無収入期間ができます。年末とかは悲惨)

*2019年の平均月収は223,410円

*2020年の平均月収は168,188円

2019年以前のデータは銀行に照会できないため、僕が日本語教師として働き始めた2017年〜をexcelにまとめたのがこちらになります。

無題のスプレッドシート - シート1_page-0001

2017年の平均月収は 148,119円

2018年の平均月収は 157,605円

でした。

みなさんが思うより多かったでしょうか?低かったでしょうか?

自分で言うのもなんですが、1校で働いている人の上限ギリギリがこのくらいだと思います。

一番多い月の自分の担当コマは

1コマ90分授業×4コマを月曜日〜金曜日まで合計20コマ入っていました。

(45分換算だと80コマ?)

ちなみに、この時の生活費は家賃が約50,000円+光熱費他10,000円+食費20,000円=約80,000円で月々生活できていたので、

日本語教師だけでも、大体10万円前後は常に使えるお金があったかな。と言う感じでした。

僕は2020年末まではそのほかの仕事も複業でしていたのでここにさらに収入が入ってくる感じでした。

稼げるまでに何をしたか?

これについては単純で、とにかくコマに入りまくった。

ただそれだけです。

僕は新卒で日本語教師になったので、正直時間的な余裕がありました。

最初に入った学校では3ヶ月の研修があったため、バリバリバイトもしながら3ヶ月をしのいでいました。

入れる時間があるのに、なんで授業できないんだ!もっとお金がないと死ぬんだから入れてくれ〜〜〜って感じでした笑

はじめのうちは20コマ入りたい!と言っていても、経験、技量の問題で入れてもらえませんでした。

そのため、3ヶ月の研修が終わった2021/7には、もう1校(研修なし)学校を増やし、掛け持ちをすることで1週間の予定を埋めていました。

(月〜水 A校 木,金B校)

しかし、その時に入れるコマの上限で常に入ることで徐々に評価してもらい、段々と持ちコマが増えていきました。

年度が終わるタイミングで、より評価してもらえていた学校に絞り、掛け持ちはやめました。

これは常に思っていることなのですが

キャパは広がるものではなく、広げるものです。 *キャパ=入れるコマ数

自分には無理、まだ早い...と思っていてはいつまで経ってもキャパは広げられません。

「今学期はこのくらい頼みたい」と言われたら「Yes」

なんなら「もっと入れないんですか?」と聞いていました。

授業に関しては、それこそはじめのうちはひいひい言いながら授業準備をしていたのですが、コマ数をこなせばこなすほど知識が積み重なっていき、段々と授業準備に費やす時間は減っていきました。

つまり、授業に入る→準備をする(ストック化)→授業に入る→ストックの最適化...と言うループに入っていったんですね。

当然、授業進行に意識を意識を割かなくていい分、学習者に意識を割けるようになりました。

その結果、学期末に行われるアンケートでは学習者から良い評価をもらえるようにもなりました。

当時の教務部長からは、「こんなにいい評価しかない先生は今までいたことないよ」とお墨付きをいただけました。

僕が勤務していた学校は、授業の進行表みたいなものがあったので、それに沿う形でどういった授業を展開して行くか?を考える方式だったので、そういった形で準備ができたのも大きかったと思います。

最終的には1コマの準備にかける時間は多くて30分。短いものであれば5分かからず準備できていたものもありました。

達成後の生活とその後

こういった形で授業に入っていった結果、日本語教師としては余暇は多かったように思います。

16:30頃に授業終了、日誌も授業中に書き終わっているので教務室へは各種ファイルの返却をするためだけに寄り、そのまま帰宅。

17:30には家に着いて、18:00〜は自由時間。のような生活をしていました。

4年間の非常勤講師生活の感想としては、日本語教師は本気でやれば、時間と報酬のバランスを自分で取ることができる職だと言えると多います。

正直、手取り20万以下の会社に入って時間がない...やりたいことじゃない...と嘆いている人よりは全然幸せな職業だと思います。

余談ですが、僕は日本語教師をしていた4年間で合計7つの資格を取ることができました。

それも、自分自身のキャパを決めずに一心に「日本語を教える」ことに向き合った結果かな。と。

まとめ

日本語教師非常勤だけでも東京近辺で生活できるだけのお金は稼げます。

ただし、本気でやれば です。

自分のキャパを決めて、これ以上は無理!となってしまうと一本で食べて行くのは難しいと思います。

ただし、バイトの掛け持ちや副業OKの会社に入ることも視野に入れるのであれば、新卒で日本語教師になるのはアリです。

会社に入ることのメリットや、日本語教師に仕事を絞らないメリットももちろんあるので、どちらがいいというわけではないと思います。

一応、個人的に自分の4年間を振り返り、早い時点で学校の掛け持ちをしたことは非常に良い選択肢だったと思いました。

1校だけだと、授業の仕方や学校自体の雰囲気を比べることもできません。

日本語教師=その学校にいる人 というイメージにならなかったことや、収入の柱を2本にすることで多少収入が安定したことなど、メリットが多かったように思います。

3ヶ月毎の学期休みは学校によって多少スケジュールが違うので、掛け持ちすることで完全に休みの期間がなかったのも、よかったです。

終わりに

以上、日本語教師非常勤は食べていけるのか?お金周りのことを赤裸々に話してみました。

もちろん、これはコロナ前〜コロナ禍における1教師の体験談でしかないので、全てそうだ!というつもりではありません。

最近はオンラインで個人的に日本語教師をやる方も増えてきたので、収入はいくらでも個人の頑張りで増減させることができると思います。

一つの情報として現役の日本語教師の方や日本語教師を目指す方の目に止まれば、と思います。

では。


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