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勇姿のぶつかり合い

はじめて大相撲を観てきました。
大阪場所の4日目。

念願と言えばやや大げさだけど、大相撲は本場所が始まれば結果をチェックするほど好きだったので、かねてから観戦できるこの日を待ち望んでいました。

幕内東方土俵入り

入幕以来ファンである横綱・照ノ富士は怪我と持病で本場所も休場。
場所前のニュースでは昨年手術をした膝の調子が一進一退と報じられていました。横綱としての自覚が強そうなので、土俵に上がりたい気持ちと芳しくない膝の回復を目指す気持ちとの葛藤のなかだと思います。
それに、土俵に上がれば簡単には負けられないですし、横綱自身が一番わかっているように現役は長くないのでしょう。
一ファンとしては、相撲を取れるくらい膝が治癒して、15日間土俵に上がり続けたうえで退いてほしいなと、勝手ながら願っています。

その横綱の地位を目指す大関・貴景勝は阿炎との取組でした。
前日の取組後に左足を引きずる様子を見せていて、今日は左膝にテーピングを巻いて入場してきました。なんだか取組前から雲行きが怪しく感じられたけど、案の定敗れてしまいました。
綱取りを目指すには4日目にして手痛い2敗目。綱取りこそすでに小雨が降り始めているような雲行きです。
このまま雨脚が強まるのか、それとも空に虹がかかるのか、やはり本場所一番の見所です。

阿炎vs貴景勝
阿炎vs貴景勝
阿炎vs貴景勝

貴景勝だけでなく、小結以上の地位で全勝なのはすでに大栄翔ただ1人。
やや不甲斐なくて、白鵬のような絶対的な力士がいないこのような状況をどんぐりの背比べと揶揄する人もまぁいます。
一般的に競技の観戦は実力伯仲で競り合いところにハラハラ、ワクワクもするのだけれど、仮に相撲もスポーツだとすれば、他のスポーツとは異なり、確かに、盤石で簡単には土がつかない関取の相撲にも面白さがあるような気がします。むしろ、地位に相応しい圧倒的な取組に威厳すら感じられます。
思うに、もしかしたらそれは相撲がスポーツと一線を画する所以の現象のひとつかもしれません。

一方で角界のホープ落合や、48代横綱大鵬の孫である王鵬、朝青龍を叔父にもつ豊昇龍、佐渡ヶ嶽部屋を引っ張る琴ノ若など若手が白星をあげて本場所を盛り上げてくれています。

徳勝龍vs落合

入門と引退という流れがある限り、相撲界の様相は常に変化していきます。時には絶対的な横綱がいて、またある時には五十歩百歩の(と言われてしまう)関取たちが賜杯を争っています。
それでも、僕らが常に大相撲を観て楽しめるのは、まさに身体を張っている力士一人ひとりの気概が土俵から伝わってくるからではないかと思った、はじめての観戦でした。
またタイミングが合えば、力士の勇姿を応援しに本場所も地方巡業にも行こうと思います。

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