藤崎さんのこと。
藤崎さんの存在とは。
長いこと腐女子をやってると、BLというジャンルには一定のお決まりパターンがあることが分かる。
それはきっとBLに限らず、NLやGLでも恋愛を取り扱うものならあり得ることなのだろうけど、ここではBLに特化して書く。
話が進むと、どうしても「当て馬的存在」が出てくる。メインの物語をかき乱す存在だ。
物語の盛り上がりに欠かせないものだけれども。
ただ、チェリまほは豊田先生の「誰も傷付かない」仕様になっており、そのような存在は今のところ居ない。現先もドラマも。
結果ちょっとだけちょっかいかけてくるタイプくらいかなと(六角的な)
さて、ここでお話したいのはBL作品の中ではどちらかというと敵になることが多い女性、藤崎さんの存在だ。
原作だと藤崎さんは腐女子で、二人を見て萌える私たちみたいな存在で。
ドラマだと恋愛に興味がない女性。(私は面倒なので横文字の難しい書き方はしない)
どちらにせよ「害がない」のだ。
今までのドラマなら、無理矢理盛り上げようと藤崎さんをライバル参戦!みたいに扱ったんじゃないだろうか。
それは「害悪改変」と呼ばれるもので、例えるならヤクザとOLの夫婦に突如子供がいる設定になるようなものだ。(根に持っている)
でもチェリまほはそれをしなかった。
敵でもなく、正直、当初は味方でもなかったんじゃないだろうか。
優しさの連鎖の途中に組み込まれた女性、それが藤崎さん。
私は感動した。あぁ、なるほどその方法があったのかと。
主人公を熱く応援する訳でもない。責めるわけでもない。
それこそBL作品にありがちな、実は女の恋人がいて、とかでもない。
「女」のお決まりの展開に飽き飽きしていた自分にとってはとても感動した。
優しく背中を押して微笑む。それだけで良かったのだ。
それだけで、「私の心の中のアンチ」を吹き飛ばした。
そんな人が、他にもいたんじゃないだろうか?
チェリまほは、放送が終わった今も人気は続いている。日本のみならず、世界に!
むしろ、放送中より人気が加速していっている気もしている。
それはきっと本人たちも驚いているのではないだろうか。
私は今までOPとEDを担当したアーティストがカバーしあったり、いきなり海外でファンミーティングが組まれたりするようなドラマを見たことがない。
しかも深夜枠の30分ドラマだったというのに。
この人気は藤崎さんのお陰でもあるのだ。
断言できる。
安達と黒沢についても書きたいけれど、今回はこの辺で。
藤崎さん、ありがとう。
演じてくださった佐藤さんにも、ありがとう。
貴方が藤崎さんです。