彼の愛は重いかもしれない
「そういえば、お前の彼女今修学旅行中だっけ?」
○「そうだよ、だからか知らないけど自撮りの写真がめっちゃ送られてくる」
僕には一つ下の彼女がいる。その彼女は今日修学旅行に行っている。
「鈴花ちゃんも○○と付き合うとは思わないよなぁほんとに笑告られたんやろ?」
○「まぁな、あの時はびっくりしたよ。今でも僕にはもったいないとは思っちゃうけどね」
「うーわ、自分を低く見すぎだろ」
○「うるせ」
【修学旅行中の鈴花達御一行】
「すず〜、行くよ〜!」
鈴『あ、待って!写真だけ撮らせて〜』
「また彼氏さんに送るの撮ってるの〜?」
鈴『ん〜、まぁ。でも○○に送っても"いいね"とか"たのしんで"としか返ってこないんだよね〜』
鈴『たまには可愛いって言ってくれてもいいんじゃないかなぁ』
「恥ずかしいんだよきっと笑」
鈴『そうかなぁ』
「あ、じゃあ今日の夜パジャマ姿でも送ろうよ!それなら可愛いって言って貰えるんじゃない?
鈴『考えとく...』
〜〜夜〜〜
「すず〜、撮ろ〜」
私は結局友達の押しに負けてパジャマ姿を○○に送ることになってしまった。
鈴『ほんとにいいのかなぁ...』
「大丈夫、絶対言ってくれるって!」
鈴『うん...』
画像と合わせて「どう?」と書いて彼に送った。
鈴『あ、返事きた』
皆が「なんてなんて」と聞いてくる中、彼からの返信を見ると
鈴『「パジャマ姿初めて見たかも、いいじゃん」だって、やっぱ可愛くないのかなぁ...』
「すずは可愛いから安心しなよ、彼氏さんほんとに恥ずかしがってるだけだから」
鈴『ん〜、あ。また来た、「帰りの日駅まで迎えいくよ」だって』
「え、良かったじゃん!そこで可愛いって言わせたらすずの勝ちだよ」
鈴『これに勝ち負けもあるの...??』
【修学旅行終わり】
"今どこら辺いる?"
彼からメッセージが来た、駅に着いたっぽい。私は""新幹線改札の東口だよ""とだけ送ると"すぐ行く"と彼からの返信が来た。
○「おかえり、鈴花」
鈴「ただいま」
○「帰りに寄りたいとこあるんだけどいい?」
鈴「え、あ、うん。どこ行くの?」
○「内緒」
彼と電車に揺られること20分、彼に「ここで降りるよ」と告げられ、降りた。
鈴『え...綺麗...』
そこには、イルミネーションが綺麗に輝いていた。私が"綺麗"と言うと同時に彼が口を開いた。
○「鈴花をここに連れてきたかったんだ」
鈴『え?』
○「修学旅行中の鈴花から送られて来た写真を見てたらさ、友達はずっと鈴花といるし、他の異性から鈴花が好かれてたらさ取られちゃうかもって思って。なんていうか、鈴花って可愛いじゃん?」
私の欲しかった言葉を突然彼が告げた。続けて彼は
○「鈴花が修学旅行行ってる間に調べてたんだ。この時期にこの辺で一番良さそうなスポットを、そしたらここのイルミが出てきたから行きたいなって思って笑」
そう彼は笑いながら告げる。私は彼の言葉が嬉しくて彼に抱きついた。
○「うおっ、どうしたんだよ急に」
鈴『ん、喜んでるの。だめだった?』
○「急に抱きつかれるとな、こっちだって心臓が持たなくなるんだよ」
彼の心臓は確かに鼓動が早くなっていた、からかおうかなって思っていると首に温もりも感じた
鈴『ん......何したの...』
○「鈴花は俺の彼女っていう印をつけただけ」
鈴『ばか...』
○「好きだよ、鈴花」
彼が私につけたキスマがいつまでも消えなければいいのになって願ったりもしてた、すると彼は「奥までイルミは続いてるし、行こうよ」と私の手を握った。二人は、二人の間に隙間がないように歩き始める。
鈴『ねぇ、○○って一人称俺だったっけ』
○「今日くらいいいだろ」
鈴『ふーん』
○「あともう1つ、鈴花は誰にも渡さないから」
私の彼氏はちょっと重いのかもしれない、でもそこも含めて彼が好き。
鈴『私だって○○以外の所に行くつもりないから』
そう言って笑い合う二人を祝福するように、イルミネーションは輝き続けていた。
END