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選挙で大人の階段を登ってきた
2024年10月27日13時31分、投票完了。
都知事選なども含めて、人生で4度目の投票になった。まもなく28歳になるにも関わらずまだ4度目。お恥ずかしいけど、選挙権を持つ年齢になってから数年は、選挙に行っていなかった。
学生だったこともあり、政治が自分の生活に影響を与えてるという実感がなく、正直なところ選挙行くなんてめんどくさいなという印象だった。
そんな怠け人間だった僕がはじめて選挙に行ったのは、社会人になって少し経った頃。大学を卒業し、正式に大人になった証として選挙に行ってみようと思った。投票所が家から徒歩30秒くらいの場所で、当日に何も予定がなかったという理由でもあったけど。
立候補者については、一夜漬けにもならないくらいしか把握していなかったけど、自分なりに投票先を頭の中に携えて会場へ。投票場所は地下。薄暗かったし大人しかいない。場違いかと思ったけど、選挙権はあるんだからと堂々としてるふりをしてみた。そして係の人に言われるがまま、ベルトコンベア方式で記入台に到着し、目の前に貼ってある候補者の名前を下手な字で書き込む。そして投票。
会場の外に出ると、気分がグアっと膨れる感じがした。家を出てから投票完了まで、たったの5分。何も大変なことはしていないのに、なんとも気持ちがいい達成感が手に入った。会社員としての初任給が振り込まれた口座を見た時の、3倍以上の気持ちよさ。この時、正式に大人として胸を張れるようになったんだと思う。
それ以降は必ず投票に向かい、毎度達成感を受け取ってきた。そして今日。引っ越してからはじめての選挙だったので、投票所へ行くのもはじめて。場所は近所の小学校。地元ではないので、縁もゆかりも一切ない小学校だったけど、校門を通ってすぐに桜の葉の匂いが漂ってきて懐かしさに満たされた。投票会場になっていた体育館でも、手を伸ばせば届きそうなバスケットゴールを見て、15年以上前の自分を少しだけ思い出したりした。
投票完了までの流れはいつも通り。あっさりと終わり、そのままスーパーへと今夜の鍋の材料を買いに向かった。鍋にはお酒が必須。最近ハマっている無糖の缶酎ハイを忘れないようにカゴへ投入。はじめての選挙に行った当時は、まだまだほろ酔いくらいしか飲めなかったのに。
いつの間にか味覚も大人になってきた。次の選挙までにどこまで大人力を上げていられるか、気を引き締めながらレジへと向かった。