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リュミエール

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村重小鳥と恩田紗奈。一見仲の良い親友に見える二人にはある秘密がある。それは同性の恋人であるということ。女性同士の同性愛を描く恋愛小説。
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#小説

リュミエール 03.

リュミエール 03.

 夜の十時前くらいに私は風呂からあがった。そして、冷蔵庫からペットボトルのサイダーを取り出す。二人分のコップを用意して、一つを紗奈に渡す。私は二人分のコップにサイダーを注いでいく。コップの中で炭酸がきらきらと弾けて綺麗だ。無色透明な液体の中で、炭酸はしゅわしゅわと踊るように弾ける。
 風呂上がりのサイダーは、中学生の頃からの私の日課だ。サイダーを飲まないと風呂あがりな気がしないくらい、いつも飲んで

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リュミエール 02.

リュミエール 02.

 私と紗奈は同じ大学の一年生。学部は文学部心理学科。受けている講義もよく被る。いつも一緒にいるから、傍から見ると親友のように見える。誰も私たちが付き合っているだなんて、微塵も思わないはずだ。
 私たちは相性が良い。見た目の系統とか性格とかは全然違うけど、相性は抜群に良いと確信している。まるで磁石のS極とN極が引かれあってくっつくように。パズルのピースが綺麗にはまるように。私たちの関係はそれくらいぴ

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リュミエール 01.

リュミエール 01.

 好きって何だろう。私はいつもそれを考えている。それが分かったら、世界は変わるだろうか。おそらく変わらないのかもしれない。でも私は知りたい。好きという意味を。

 講義を終えて、私はアパートに帰る。今日はアルバイトも休みだし、特に予定も無いので真っ直ぐに部屋へと向かう。五階建てアパートの四階にある一室、それが私の住んでいる部屋だ。家の鍵は開いている。これはいつものことだ。だって、ここに住んでいるの

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