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記憶を紡ぐ糸

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大学3年生の時に書いた小説。記憶喪失の女性、高宮若葉が自分の失った記憶に迫るミステリー。
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#事実

記憶を紡ぐ糸 第10話「事実の話」

記憶を紡ぐ糸 第10話「事実の話」

 予想はしていたが、実際に友人の口からそう言われると、やはり驚きは大きい。そして、恐ろしさでいっぱいになる。実際に花帆の口から出たその言葉を聞いて、私は絶句したのと同時に、背筋がぞくぞくとして不快になった。

 帰り道に後をつけられることは日常茶飯事で、ある日は玄関にキャミソールのプレゼントが置かれていたらしい。そして、一日に五回は必ず掛かってくる無言電話。そして、一日に何十通も送られてくるストー

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