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記憶を紡ぐ糸

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大学3年生の時に書いた小説。記憶喪失の女性、高宮若葉が自分の失った記憶に迫るミステリー。
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#第八話

記憶を紡ぐ糸 第8話「ストーカー」

記憶を紡ぐ糸 第8話「ストーカー」

 この季節は七時半になって、ようやく暗くなる。私はスーパーで買い忘れた食料品を買って、辺りが闇に包まれる中、家へと帰る。

 今日は友一さんが残業をして帰ってくるので、しばらくは帰ってこない。まだ夕飯の支度をするのには、時間が残っている。

 今日は熱帯夜なのだろう。夏特有のじめじめした暑さは私を不快にさせ、早く家に帰りたいと思わせるには十分過ぎるくらいだ。

 でも、早く家に帰りたいと思わせるの

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