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全粒粉のパンについてまとめてみました

☆全粒粉という言葉自体は、もう随分と市民権を得た気がしますが、
その詳細を詳しく説明して!と言われると、口篭り、用事を思い出したふりなどしてその場から逃げ出したくなります笑

全粒粉自体は、読んで字の如く、粒を全て粉にしたものなので、小麦のみならず、大麦やライ麦、お米、とうもろこし、など、主に穀物全般のそれを指すはずですが、小麦に使うのがどうやら一般的な様です

皆さんが馴染みある白い小麦粉は、表皮や胚芽をのぞいた白い胚乳の部分のみを製粉しますが、それらを分けずまるごと挽いたのが「全粒粉」

表皮まで砕く為、茶褐色で、表皮と胚芽からくる香ばしい風味や歯ごたえのある食感が特徴

白い小麦粉と比べ、ビタミンやミネラル、脂質が豊富で、ビタミンB1、カリウム、鉄は、白い小麦粉の3倍以上、マグネシウムは4倍以上、食物繊維は4倍以上です

実は、全粒粉を扱う上で大切なのが「新鮮さ」

白い小麦粉より多く含まれる脂質が酸化を促進しやすい為に、粉にしてからパンにするまでのスピードがポイント

酸化は体の老化させるので避けたいところ

通常パン屋さんで使う粉は、製粉会社で粉にしたものを使うのですが、流通の仕組み上、どうしてもパンにするまでので時間が長くなります

その問題解決策が、パン屋さん自身が石臼などを使い、使う時に使う分だけ粒を全粒粉に挽くこと

挽いてからパンにするまでの時間を最短にする事で、酸化のリスクを防ぎ、且つ挽きたてのフレッシュな香りや味わいも損なわれません

また小麦を育てる時に使われる農薬などは表皮に多く残る為、小麦の粒を丸ごと挽く全粒粉に於いては、無農薬や減農薬で育った小麦を選ぶことも大切

また表皮を含む為に、タンパク質を分解する酵素の効きが強くなり、白い小麦粉で作るパンに比べて、製パン性が著しく下がる為、美味しいパンにするには独特のコツや手法が必要ですが

一方でグルテンの素であるタンパク質を分解するわけですから、白い小麦粉のパンに比べ体内の残存量はグッと減り

そこに乳酸菌を多く含む自家栽培酵母を加える事で、分解は更に進みます

全粒粉のパンを作るには色々と苦労も多いのですが、自然の恵みをそのままいただく様な味わい深さは他に無いですし、体にもいい事づくめ

特に血糖値に注意が必要な方、腸活に勤しまれる方には心強い存在です

「エンプティカロリー」という言葉について調べてみると全粒粉のパンがオススメな理由がよくわかると思います

我々人間は、小麦を分解する酵素を体内に持たない生き物らしいです

パンの歴史は8000年もあるのに、小麦を食べる事で体に様々な悪影響が目立つ様になったのも、その原因がグルテンにあると考えられるようになったのもごく最近

その最近と白い小麦粉の汎用化はどうやらリンクする様です

確かに白い小麦粉で焼かれたふんわり柔らかいパンは魅力的で、砂糖やバターなどの乳製品の味が前に出て実に美味しく僕も大好きです

一方でふんわりの実現には、しっかり膨らむ骨格を成すグルテンを形成することが必要で、その為にタンパク質を意図的に増やす様な小麦の品種改良も行われてます

また、乳酸菌を多く含む自家栽培酵母は独特の酸味や風味が出るので、砂糖やバターの味わいが損なわれる為、邪魔をしないイーストが重宝されますが、イーストにはグルテンを分解する能力はありません

何が正解かは人それぞれで、TPOもある

そのときの自分が求めるものをきちんと理解して、プラス面とマイナス面を天秤にかける事が大事かなと

小麦の黒パンは、長野県のなつみ農園さんから頂くユメアサヒ小麦を、使う度に使う分だけお店の石臼で挽いた新鮮な小麦の全粒粉100%で、乳酸菌を多く含む全粒粉100%の自家栽培酵母種でしっかり醸したパンです

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