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試合分析『府中アスレティックFCレディースvsヴィエントFC@府中市立総合体育館』

こんにちは!
8/18(日)に関東女子フットサルリーグ第6節の全4試合が府中で開催されました。その中の第2試合を題材に、今回はリーグ戦を戦う中での試合に向けての準備の難しさについて考察したいと思います。

試合前のポイント

試合開始前の時点で府中は9位、ヴィエントは10位という状況でどちらも未勝利でした。
前節引き分けた府中はホーム開催での勝利出来るのか、ここまで勝ち点を得られていないヴィエントはどのように戦うのか、それぞれの前節の戦いと比較しながら試合内容から推測したいと思います。

ヴィエントの戦い方

基本4-0で斜めの3オンラインからのライン間を使ったボール保持・前進、ピヴォを置いた3-1を併用するスタイル。前節のカフリンガ戦では、クリアランスの自陣低い位置から繋いで前進し、カフリンガ相手に先制点を奪っていました。自陣で奪われる場面もありましたが、怯むことなく自分たちのスタイルを貫くことでカフリンガにペースを渡さない、という意図を感じました。

ヴィエントFC

府中の戦い方

ピヴォを置いた3-1システムでピヴォ当て狙いが中心の攻撃。前節のビークス戦では、ゴレイロからのスローが多めで、ピヴォ当てしてもサポートの枚数が少なく攻撃につなげられていない印象がありました。自陣でロストするリスク回避の意図と推測しますが、明確に実力差がある相手という印象もなかったため、もし自陣から2人組での前進やピヴォを活用した攻撃ができていたら引き分け以上の結果が得られていたのではないかと推測します。

府中アスレティックFCレディース

試合展開

試合全体を通して、府中がボール保持しペースを握る展開となりました。ビークス戦とは異なり、前線へのスローよりも底辺の3枚で攻撃ラインを前進させながらピヴォを活用できていました。ピヴォ当て後のサポートも1枚ないし2枚前向きに走り出しできている場面が多く、相手陣内でのシュートで攻撃を終えることが出来ていました。
ヴィエントは4-0で前進することができずに相手陣内への侵入は3-1でのピヴォ当てに頼る形となりました。府中は自陣にスペースを空けているリスクの引き換えに、ヴィエント陣内でボールホルダーに寄せることと、各マーカーに付きながら、ヴィエントが使いたいライン間からのワンツーや逆サイドへの展開を消すことが出来ていました。
PPでの守備でラインの高さ調整に若干不安があり、終盤にシュートを浴びることになりましたがゴレイラの守備範囲内で事なきを得る結果になりました。

試合に向けての準備

前節の両チームの戦い方から、ヴィエントがボール保持し府中が耐える時間帯が長くなるという実際の試合とは全く逆の展開を予想していました。
しかし、府中は前節とは全く違うチームのように感じました。この戦い方ならビークス相手にもボール保持可能ではなかったではないのかという疑問が生まれました。ヴィエントはこの試合でも自分たちのモデルを貫き通しましたが、府中が空けたスペースに対してシンプルにランニングをすることができれば守備ラインを押し下げることができたかもしれないと感じました。

チーム内で前節から今節に向けてどのようなトレーニングが行われ、対戦相手の分析・対策を行ったのか全く分からない中ですが、ヴィエントは府中の戦い方を予想できていなかった可能性があると思いました。思ったよりも自陣にプレスに来る、思ったよりもボールを大事に繋いでピヴォ当て時に圧力をかけてくるというサプライズがあったのかもしれません。
府中は前節との違いは選手の動き等戦術・戦略面よりもメンタル面が大きいと予測します。前節よりも底辺でのボール保持、3枚で何往復もパス交換する循環があり、ボールを失うことを恐れていない意識を感じました。

相手のあるスポーツで、自分たちの明確なスタイルがある、というのは強みでもあり時には脆さにもなる、そんなことを考えました。
戦略・戦術の前にコート上で選手が迷いなくプレーできる状態を作ること、府中はホームでの開催により前節の結果をなかったことにするくらいの気持ちで試合に臨めたのかもしれません。

ヴィエントは次節も同様のスタイルを貫いて勝ち点を得ることが出来るのか、府中はホームでの勝利を自信にチーム力を上げて勢いに乗って行けるのか注目してみたいと思います。

それでは!

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